アクションの中に脈々と息づくシミュレーションの魂:「突撃!!ファミコンウォーズVS」レビュー(2/3 ページ)
部隊を率いて突撃し、敵を撃破して勝利を掴む。ここだけ聞けば、ワンマンアーミータイプのアクションゲームに思えるだろう。だが、実際にはちょっと違う。これは形を変えたシミュレーションゲーム。大切なのは指先の素早さではなく、的確な作戦を立てる知性なのだ。
ユニットの相性は何よりも大切
シミュレーションゲームと聞くと、面倒くさそう、と敬遠する人もいるかもしれない。まあ、こればっかりはシミュレーションゲームには不可避の問題なのだが、幸い、「ファミコンウォーズ」は遊びやすさを意識してきたシリーズ。その伝統は今回も健在だ。
ストーリーモードを進めていけば、自然とゲームに慣れていくだろうが、最初にプレイする時は、とりあえずユニット間の相性だけを考えておけばOK。どのユニットにはどのユニットで戦えば有利か。これが要なのだ。
では、相性について、ちょっと詳しく説明しよう。
まずユニットは大きく4つのタイプの分類される。兵士系、車両系、飛行系、海上系だ。このうち、兵士系と車両系は陸上ユニット、飛行系は航空ユニット、海上は艦船ユニットになる。
ここでは、4タイプのうち、兵士系ユニットについて見ていこう。
兵士系ユニットには、歩兵、バズーカ兵、火炎放射兵、ミサイル兵、グレネード兵、MG(マシンガン)兵の6種類のユニットがある。歩兵を平均として考えると、それぞれのユニットには次のような特徴がある。
- バズーカ兵……兵士系ユニットに弱く、車両系ユニットに強い
- 火炎放射兵……近距離攻撃が得意。建造物にもダメージを与えられる。車両ユニットは苦手
- ミサイル兵……陸上ユニットには弱いが、飛行系ユニットに強い
- グレネード兵……遠距離攻撃が得意。敵を建造物や障害物ごと攻撃できる
- MG兵……兵士系ユニット全般、及び車両系のうち、軽装備のユニットに強い
例えば、敵のバズーカ兵がいたとする。とすれば、歩兵、火炎放射兵、MG兵などで応戦するのが有利だ。逆に控えるべきは車両系ユニット。偵察車や重戦車などを出せばやっつけてくださいと言っているようなものだ。ミサイル兵がいるところへ爆撃機などを繰り出すのも厳禁。車両系ユニットや飛行系ユニットは攻撃力が大きく、いわば切り札的な存在と言える。それを失えば苦戦は必至となる。相手がただの兵士だと侮ってはいけない。
なお、国よるユニットの性能差はない。だから勝利を納めるには相性が大きく影響するわけだ。どうしても苦手なユニットで応戦しなければならなくなった時は数で押すしかないが、あんまり勝ち目はない。ハッキリ言ってやり直したほうがいいだろう。
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