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BLは愛です! 理解するんじゃない! 感じるんだ!――「がる★パラ!」で「腐女子カフェ」を立ち上げた腐女子たち(2/3 ページ)

ガンホー・オンライン・エンターテイメントが5月にオープンした「がる★パラ!」。この中の企画「腐女子カフェ」では、BL系の書籍で有名なリブレ出版と共同で運営を開始し、「腐女子の腐女子による腐女子のためのサイト」が着々と出来上がりつつあるようだ。そこで、ガンホーとリブレ出版の担当者に「がる★パラ!」と「腐女子カフェ」について聞いてみた。

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筋金入りの腐女子は50歳を超えている

――腐女子が突然増えたとか、そういう波はあるのですか。

杉浦 いえ、積み上がってきたのだと思います。このサイトを立ち上げる時にも、社内でも「(腐女子の)ムーブメントが読めない」という反対意見はあったのですが、「これはブームなどではない」と「乙女年表」を作って反論しました。もう乙女の流れは35年以上続いているんです。例えば、当時20歳だった人はもう50代半ばになっていて、「昨日今日始まった一過性のものではないからこの企画は大丈夫です!」と(笑)。

――萩尾望都さんあたりからということですか。そう考えれば確かにそうではありますが。

杉浦 説得は結構大変だったんですけどね。「乙女年表」を前に、「おすぎ(注・杉浦氏のこと)! 『キャプテン翼』は乙女と違うだろ!?」なんてやりとりを、社長と1時間以上したり(笑)。

――王道なのに(笑)。

杉浦 リブレさんにご協力いただけることが決まったあと、超特急で、ネットラジオなどを運営されているエンタメシンクタンクさんに打診しました。ちょうど森川智之さんのインターネットラジオ「森川智之のレディオ ベル」という番組が始まったばかりで、ユーザーの方々からのご意見で番組を構成していこう、という取り組みをなさっていたんです。それに森川さんにはBLファンの女性ユーザーがたくさんいらっしゃいましたから。

――こちらの交渉はすんなりと?

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杉浦 すんなりというよりエンタメシンクタンクの社長さんを腐女子3人が取り囲んで……説得しました(笑)。そうしたらその熱意を森川さんに持っていってくれたんです。そして、サイトオープンの日の朝に、契約書を持ったうちのスタッフが、エンタメシンクタンクさんの会社の前で社長を待ち受けまして。無事にハンコを押してもらったと同時に、プレスリリースを流したというわけです。

――素晴らしい連係プレーですね(笑)。それでプレイヤーが揃い、サイトのオープンにつながるわけですね。

杉浦 はい。2月28日にプレオープンし、5月2日に「腐女子カフェ」というコンテンツを加えて、正式オープンとなりました。ガンホーは編集者としてはまだまだ経験が浅いので、「腐女子カフェ」のコンテンツの監修はリブレさんにお願いしています。

 プレオープンの時点で「商品データベースは外せない」と考え、BL系の会社などから情報をいただけるようお願いして回りました。現在では相手先は50社を超え、毎日情報をアップさせていただいている状態です。掲載許諾などの作業も多く、営業担当者はヒーヒー言ってますが、でもこの情報があれば毎日来てくださる方がいますから。記事ばかりのサイトだと、いったん記事を読んだら、次の記事がアップされるまで来てといただけないということが考えられますから。

――初めからサイトの趣旨に賛同してくれる会社ばかりでしたか。

杉浦 いえ、プレオープン前は、営業担当者はとても大変だったと聞いています。「がる★パラ!」に情報を出すことで、よくなるのか悪くなるのかの判断がつかないという反応で。そんな中でも、リブレさんからは初めから快く情報を出していただけたんです。

――どうしてリブレさんはOKを?

川島 サイトのイメージは初めに見せてもらったんですけど、BLを好きな人が作ったサイトだなと思いまして。悪いようにはされないだろうと。

――「BLが好きな人が作った」と分かったのはなぜですか。

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川島 ピンクだったから?(笑)。作りとしてコンテンツが盛りだくさんでしたし、目の付け所が違うと思いましたね。「BLだから」とネガティブに捉える媒体も無きにしも非ずですが、そうじゃなくて、これが乙女の楽しみたいための場所だ、と感じて。

――それにしてもよく半年もかからず正式オープンしましたね。

杉浦 実は5月7日のMAGAZINE BE×BOYに「新規企画開始」と書いた記事を出してもらっていて(笑)。間に合わせるためにいろいろと強行突破しました。

チームのメンバーはもちろん全員腐女子

――ところで、チームの人数はどれくらいなのですか。

杉浦 制作、更新をお願いしている外部スタッフを加えて10人くらいです。ガンホー・ワークスの乙女ゲーム「乙女的恋革命★ラブレボ」のスタッフにも入ってもらっていまして。それぞれ本業と平行して「がる★パラ!」に関わっています。

――全員腐女子ですか?

杉浦 完全に腐女子ですね。一部男性もいますが、腐心(ふごころ)がない人はこのプロジェクトには選出されていませんから(笑)。

 あと、このサイトを立ち上げることを全社メールで流したのですが、その後わたしのもとに「実はわたしも腐……」というカミングアウトのメールが個別に次々に来まして。彼女たちは今やこのサイトの応援団という感じです。「ここでこんな情報が載ってたよ」「こんなのはやってるよ」なんて情報を寄せてくれたりして。

――社内では隠していたのですね。腐女子らしいエピソードです。さて、オープンしてからの反響はいかがでしょうか。

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杉浦 これはプレオープンの時の話なのですが、別の乙女サイトとの競演記事が出たためか、Yahoo! JAPANのトップページに検索急上昇ワードとして「がる★パラ!」が掲載されたときの反応が大きかったですね。また、正式オープンと「腐女子カフェ」のリリース時にも記事を書いていただいて、それでまたアクセス数が上がったり。その後はユーザーさん同士の口コミなどで、静かに広がっているようです。

――正直、「このサイトはいける」と思っていましたか?

杉浦 会社に対しては「商業的な成功を目指す」と言っていますが、ホンネを言えば「自分が一番ほしいサイト」だったんですよ(笑)。だから絶対需要があると思っていたし、乙女の需要は自分の需要だと勝手に思い込んで(笑)。自ら毎日「がる★パラ!」で新刊情報チェックして「また買っちゃった」みたいな。

――なるほど。では、このサイトでオススメしたい点を教えてください。

杉浦 まずは「イケメン企画」ですね。若手のイケメン俳優さんの独占インタビューなどをさせていただいていて。インタビュー映像を流しているのもネットならではかと思います。動画はめずらしいのか、ユーザーの方々にも喜んでいただいているみたいです。

――企画会議が濃そうですね。ボツネタってありましたか。

杉浦 いっぱいありますよ。例えばブレストの時点で「高校球児特集」と言って譲らないスタッフがいたのですが、さすがにそれはいろいろまずいだろうと却下されました。ちなみに社長からは「エロはダメだ!」と強く念を押されています(笑)。

――メンバー間でケンカもするんですか?

杉浦 しますね。ピンクがいいとか、ピンクがよくないとか(笑)。

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