秋葉原の中心で、広がる3Dデータの可能性を模索する「3D-GAN」:日々是遊戯
最近ではゲームやアニメをはじめ、建築、設計などさまざまな分野で活用されている3Dデータ。産業や業種の垣根を越えて、これらの有効な活用方法を模索する「3D-GAN」という団体がある。
最新のカラー3Dプリンターは一見の価値あり
このコーナーでもよく出てくる秋葉原UDX4階に、ちょっと変わったショールームのようなものがあるのをご存知だろうか。外から見ると、アルミを削り出して作ったミニカーや、ちょっと変わった質感のフィギュアなどが飾られているのだが、何の展示なのかは結局よく分からなかった。
――のだが、たまたま先日ココの方に会って、お話を聞かせていただくことができた。どうやらここは、「3D-GAN(3次元形状を活用する会)」という団体の事務局兼ショールームなのだそう。名前だけだとよく分からないが、ゲームやアニメ、建築や設計など、今やさまざまな分野で使われている3Dデータを、産業や業種の垣根を越えて相互に結びつけることで、新たな産業やビジネスの創出を狙おう――という主旨から設立された団体らしい。要するに、せっかく作った3Dデータを、もっといろんな分野で活用できたらオイシイじゃないか! というわけだ。
ルーム内に展示されていたのは、この「3D-GAN」から実際に生まれた商品や、企画中のサンプルなど。「3D-GAN」自体は会員制の組織だが、ショールームは一般にも開放されており、誰でも中に入って見ることが可能。中には最新鋭の「カラー3Dプリンター」や、これを使って出力したという、カラーの立体フィギュアなど、他ではなかなか見ることができないモノなども展示されているので、興味がある人は一度のぞいてみてほしい。「3D-GAN」に入会すれば、実際にこの「カラー3Dプリンター」を使うこともできるとのこと。活用方法としては、例えばポータルサイトなどでユーザーサービスの一環として、ユーザーの3Dデータを立体フィギュアとして出力してプレゼントする、といったこともできるそうだ。
もちろんこれらはほんの一例。会員になると、他にも3D技術の最新動向にいち早くアクセスできたり、会員間での連携促進など、さまざまなメリットがあるという。実際ハリウッドなどでは、映画用に製作したCGを、ゲーム開発用にも提供するなどして、開発期間の短縮やコストの削減など、大きなメリットとチャンスを生み出すことに成功している。3Dデータのさらなる活用を考えているメーカーやクリエイターは、一度UDXを訪れてみてはいかがだろうか。
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