資料も遊びも盛りだくさん「ナムコミュージアム」(Vol.4〜アンコール):ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)
前回に引き続き「ナムコミュージアム」。今回はVol.4からアンコールまでの3本を取り上げます。前回はゲーム中の画面写真が1枚もないという不思議な記事でしたが、今回もそんな感じ。それでも記事が成り立っちゃうくらい、ゲーム以外の部分もよくできているのです。
(→前回の記事はこちら)
一段と凝った演出の、Vol.4とVol.5
プレイステーション版「ナムコミュージアム」は、単に昔のゲームを復刻しただけにとどまらず、架空の博物館をポリゴンで再現。ポスターやインストラクションカード、グッズなどの資料を見られる上、各ゲームの筐体(きょうたい)が置かれた部屋では、それぞれのゲームをイメージした、凝った演出が施されている。前回取り上げたVol.1〜Vol.3に続き、今回は1996年に発売された、Vol.4から見ていこう。
「ナムコミュージアムVol.4」の収録ゲームは、「パックランド」「源平討魔伝」「アサルト」「オーダイン」「イシターの復活」。
演出の凝り方は、シリーズの中でも最高。特に各ゲーム筐体の部屋が、すごいことになっている。例えば源平討魔伝の部屋には隠れキャラがいて、右側の石灯籠や、出口の上を調べると、源頼朝などのキャラクターが現れる。
「イシターの復活」の部屋では、夕焼けの空が次第に暗くなり、夜になって星が輝く。さらに時間が経過すると朝になり、部屋が明るくなったとき、アヌ神像の指差す方向に、ドラゴンの一種・クオックスが現れるのだ。
「オーダイン」の部屋は、空中IN(ショップ)の内部をポリゴン化。店員さん(みゆきちゃん)の笑顔が見られる。
もっと凝っているのが「パックランド」の部屋。パックマンとミズ・パックマンと妖精が、浜辺で休んでいるのだが、物陰に隠れているスー(モンスター)を3回見つけると、スーが妖精の前に現れ、妖精を追い回し始める。パックマンはおろおろするが、ここでプレイヤーがパワーエサを見つけて、パックマンに渡すと、パックマンがスーを撃退する。
Vol.4の「ライブラリー」では、「NG」誌の連載「迷廊館のチャナ」が読める。「午後の国」と同じく冨士宏氏の作品で、Vol.4とVol.5に分けて掲載されている。
また、アサルトの設定資料もある。戦車をデザインしたのは、あの大河原邦男氏だ。そのほかの収録ゲームのイメージイラストも見られる。
「シアター」では、ナムコが1985年のつくば科学博(国際科学技術博覧会)などに出展していた、ロボットバンド「PIC-PAC」の曲を2曲も聴ける。当然ながら思い切りテクノポップで、ぜひPerfumeにカバーしてほしいなあと思った。
「ナムコミュージアムVol.5」に収録されているのは、メトロクロス、バラデューク、ドラゴンスピリット、パックマニア、ワルキューレの伝説。
演出はVol.4ほど凝ってないものの、それでも例えばメトロクロスの部屋では、ジャンプ台に乗るとジャンプして視界が縦にぐるんと回るし、転がる缶に当たると転ぶ。
パックマニアの部屋にはモンスター一家(?)がいて、パワーエサを取ると逃げていく。ワルキューレの伝説では、ボタンを押すとワルキューレやサンドラが動く。
ラウンジは「迷廊館のチャナ」の世界を模して造られている。プレイデータを持っているのは、同作品の登場人物・オルオルだ。ライブラリーで「迷廊館のチャナ」が読めるが、「NG」の休刊により、未完となったのが惜しまれる。
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