17年目にして明らかになった衝撃の真実――すぎやま先生は「ボロンゴ派」だった:日々是遊戯
先週土曜日、指揮:すぎやまこういち、演奏:東京都交響楽団によるクラシックコンサート「ドラゴンクエストの世界」に行ってきた。毎回囲み取材では、軽妙なトークで記者らを楽しませてくれるすぎやま先生だが、今回は?
御年77歳にして、いまだゲーマーぶりは健在
「ドラゴンクエスト」や「風来のシレン」シリーズをはじめ、数多くのゲームミュージックを手がけ、“日本のゲーム音楽の父”として長年にわたり活躍してきた、作曲家のすぎやまこういち氏。8月9日(土)、同氏が指揮を行う「第22回ファミリークラシックコンサート ドラゴンクエストの世界」が池袋の東京芸術劇場で行われた。
コンサート自体もすばらしいものだったが、この取材で毎回楽しみなのが、開演前に楽屋で行われる、すぎやま先生の囲み取材である。今回の取材でも、「たぶん質問されるでしょうから、先回りして……」と前置きしたのち、突然「『ドラゴンクエストIX』の発売日が決定しました!! ――というのはウソで(笑)」と、いきなりの爆弾発言で記者らを騒然とさせるなど、そのお茶目ぶりは健在。コンサート前とは思えない、なごやかな雰囲気の中で、記者らの質問に答えてくれた。
気になる「ドラクエIX」の開発状況については、「曲はある程度できていて、いつものようにしつこくがんばっています」とのこと。また「今回はいろいろ懐かしいシーンがあって、過去の『ドラクエ』の曲がまた出てくるのがひとつの見どころ」と、さりげなく新情報も公開。残念ながらどんなシーンで、どの曲が、どのように使われるのかまでは明かされなかったが、これまでのシリーズファンによってはうれしい要素と言えそうだ。
また現在はDS版「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を終え、裏ダンジョンでメタルキング狩りに勤しんでいるというすぎやま先生。記者から「婚約者には誰を選びましたか?」と聞かれると、「全部試しました。イベントの直前でセーブしておいてね。テストROMの段階でビアンカ、それから製品版でフローラとデボラかな。3人の女性と全部結婚してみるなんて、実世界ではできないよね(笑)」とさすがの回答。ちなみにベビーパンサーの名前についてもは「自分で分かりやすいよう、ボロンゴのままです。一度全然違う名前にしたことがあったんだけど、途中で分かんなくなっちゃって(笑)」と、“ボロンゴ派”であることを告白。長年“プックル派”だった筆者は、少なからず衝撃を受けたのでした。
その後行われたコンサートでも、見事な指揮・語りを披露してくれたすぎやま先生。アンコールでは、オーケストラでは初演奏となる、DS版「ドラクエV」の新曲「ずっこけモンスター」も披露し、万雷の拍手に送られながらステージを後にしたのだった。今後の予定としては、8月30日には京都で、10月26日には山形でそれぞれコンサートを予定しているとのこと。残念ながら京都の方はすでにチケットは完売(当日券は若干あり)となっているが、「ドラクエ」ファンなら大満足間違いなしのコンサートなので、機会があればぜひ一度参加してみてほしい。
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