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DSは1人1台の時代へ、Wiiはラインアップの充実を――新型DS「ニンテンドーDSi」を発表「任天堂カンファレンス 2008.秋」(2/3 ページ)

任天堂は10月2日、「任天堂カンファレンス 2008.秋」を開催し、カメラ機能やオーディオプレイヤー機能などを追加した「ニンテンドーDSi」を発表。DSが1人に1台普及し、マイDSとするための施策が語られた。

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 岩田氏は、「(ニンテンドーDSは)1人1台を目指します。自分専用のDS、いわばマイDSとするために」と前置き。Wiiと同様に本体保存メモリを搭載していることを報告し、そこにゲームを格納してメニューから選んで起動できるようになると紹介した。これに伴い、「DSiカメラ」や「DSiサウンド」は、本体保存メモリに搭載されて出荷されるとのこと。自分専用のDSにするために、ゲームソフトを本体保存メモリにダウンロードして納めることができるようになったわけだ。Wiiのショッピングチャンネルのように、DSi専用ソフトをダウンロードできるDSiショップを用意。ダウンロードできる領域は空き箱として表示される。


これまでWiiポイントプリペイドカードを販売してきたが、どちらでも使えるようにと、「ニンテンドーポイントプリペイドカード」に改称。コンビニやケータイなどで購入できるWiiポイントプリペイド番号も「ニンテンドーポイントプリペイド番号」に改称された

 「DSiショップ」では、第1弾として「DSiブラウザー」を本体発売同時で無償で配信することも発表された。DSiブラウザーは、Operaと任天堂が共同で開発した、DSi向けにチューニングしたブラウザー。チューニングにより高速化し、本体に内蔵できるようになりぐっと実用性が向上した。ニンテンドーDSiでは、高速通信を実現させるために、Wi-Fi通信の高速化も行われている。従来のDSソフトを使用する際の通信は変わらないが、DSi専用ソフトではより高速な通信を可能とした。

 さらに、無償で配信されるコンテンツとして、手描きメモを残せる「うごくメモ帳」も紹介された。「うごくメモ帳」は、カレンダーと連動するメモ張というだけでなく、マイクで音声を録音できるしゃべるメモ張としても使用できる。絵が苦手な人向けには、カメラを使ったパラパラマンガも作成できるとのこと。作った動画作品をユーザー同士で交換できる仕組みも準備している。


左から「DSiメニュー」、「DSiブラウザー」、「うごくメモ帳」


 今後の予定として、年末にはDSiショップから「DSiウェア」の配信も予定していると明かされた。DSiウェアからは「DSiブラウザー」や「うごくメモ帳」のように無償で提供されるもののほかに、コンパクトなツールやゲームを対象に200ポイントでダウンロードできる「DSiウェア200」、シンプルなパズルゲームやある程度以上規模のツールを対象として500ポイントでダウンロードできる「DSiウェア500」、800ポイント以上でダウンロードできる「DSiウェアプレミアム(仮)」と大きくわけて4つのカテゴリーが用意されるとのこと。

 試してもらうために、2010年3月末までにはじめてDSiショップに接続したユーザーを対象に、DSiポイントを1000ポイントを提供する「ニンテンドーDSiウェアおためしキャンペーン」が実施される予定だ。DSiウェアのラインアップは近日中に発表するとしているが、カンファレンスではその一部として「ちょっと脳を鍛える大人のDSiトレーニング」(文系編&理系編)が発表された。これは、過去2作で好評だったトレーニングのほかに、写真を使った新作トレーニングや、DSiの機能を使った新要素を収録したもの。本体保存メモリに格納され、トレーニングの所用時間が分かるようになっているので、ちょっとした空き時間でも遊べるようになった。なお、パズルゲーム「細菌撲滅」も途中保存ができるようになるとのこと。


 さらに、これまで全国で1000カ所あまりで展開してきたDSステーションをはじめとしたWi-Fi接続拠点の第2段階として、「nintendo zone」(ニンテンドーゾーン)という新しいサービスをマクドナルドとの協業により、関東、中京、近畿地区のマクドナルドの店舗で開始するとのこと。ニンテンドーDSiを持ってこのニンテンドーゾーンに入ると、アイコンが点滅しサービスが受けられるかどうか分かるようになっている。ニンテンドーDSゾーンビューアは、ニンテンドーDSiに内蔵しており、ネットワークへの接続設定は一切不要だ。

 ユーザーは、ニンテンドーゾーンビューアを通じて、店舗のオリジナル情報の提供を受け、ビューア経由で体験版の配信も受けることができる。ソフトごとではあるが、追加コンテンツの配信も予定されており、Wi-Fiコネクションの利用も可能だ。

 カンファレンスでは今後のニンテンドーDSのラインアップについても触れ、DSでははじめてMiiが登場する「歩いてわかる 生活リズムDS」(2008年11月1日発売、税込5800円)を紹介。DSとWiiの連動を果たした「FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES Echoes of Time」(2009年1月29日発売、DS、Wiiともに税込5040円。詳細はこちら)のほか、来年3月の発売が報じられた「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」の初公開映像が上映された。映像では、主人公を含めた4人がパーティーを組み、ルイーダの酒場などでくつろぐ様子や、戦闘の様子がすぎやまこういち氏の音楽とともに流された。

Wiiには課題がまだ多い――最重要課題としてはラインアップの充実

Wiiの課題には慎重に取り組むと岩田氏

 2006年12月に発売されて1年10カ月が経過したWiiについて岩田氏は、2007年に集計したユーザー構成から厚みが出てきたことを報告するも、まだまだ課題が多いと切り出した。

 まずは、Wiiチャンネルのサービスのラインアップが拡大し、バーチャルコンソールやWiiウェアのラインアップが充実するに従い、これらを格納する本体保存メモリが不足しているという点について。昨今、SDメモリーカードは安価になったが、本体保存メモリ不足時のSDメモリーカードの使い勝手の現状には課題があると認識。セキュリティーを犠牲にすることなく、かつ利便性を高める施策として、「ショッピングチャンネルでSDメモリーカードに直接Wiiソフトをダウンロードできるように」し、「SDメモリーカード上のWiiソフトを簡単な操作で本体保存メモリにコピーして実行できるように」すると発言。2009年春には提供できるようにすると発表した。

 また、Wiiのネット接続率について触れ、NTTと共同して行っているサービスが功を奏してPCを利用していないユーザーが35%を占めるなど、ネット接続率は向上しているものの、インターネットになじみのないユーザーもまだ多く、現状が十分な水準ではない点について。そこで、3分30秒ほどのムービー「Wii インターネットにつなぐとできること。」を用意し、Wiiの初期状態から組み込むことを決定した。内容はWiiチャンネル、Wiiウェア、バーチャルコンソール、ニンテンドーWi-Fiコネクションの紹介となっている。Wiiをネットにつなぐとなにができるのか? を簡単に伝える努力をすると岩田氏。

Wiiは順調に販売台数を伸ばしているが、課題も多いとネット接続率の向上などに取り組むことになった

あまりに長くストレートなキャンペーン名に会場も思わず笑いが起きる

 また、どの機材を買っていいか分からないというユーザーに「ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタ」(記事参照)を発売。接続機器を発売するだけでなく、Wi-Fi接続の知識が豊富な人が手を差し伸べる「Wiiネット接続できる人ができない人を手助けして500Wiiポイントを両方もらえるキャンペーン」も実施すると発表した。

 カンファレンスでは今後発売されるWiiの中核ソフトの紹介も行われた。Wiiスピークとの同梱版も予定されている「街へいこうよ どうぶつの森」の紹介では、DSからの引っ越しや、Miiの使用について紹介。Wiiスピークが最大4つまでのリビングルームをつなぎ、ともにゲームが楽しめるというものであり、Wiiスピークに同梱される引き換え番号をショッピングチャンネルに入力すると、「Wiiスピークチャンネル」を本体に組み込むことができることが発表された。Wiiスピークチャンネルは、「街へいこうよ どうぶつの森」を起動しなくてもWiiスピークで声をつなぐというもの。Wiiスピークを持っていない友人へ、音声つきのメッセージをWii伝言板を通じて送ることもできる。なお、「街へいこうよ どうぶつの森」はWiiスピーク同梱版が7800円、通常版が5800円(ともに税込)で11月20日に発売される(Wiiスピークは単品で3500円で発売)。また、来春発売の「Wii Sports Resort」の紹介では「Wii MotionPlus」についても解説した。

Wiiスピーカーをテレビの上などに設置して、離れた友人たちと会話することもできる

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