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発売2日でほぼ売り切れ――「萌え萌え2次大戦(略)DX」&関連CD発売記念イベント

11月29日(土)に秋葉原で行われた、「萌え萌え2次大戦(略)☆デラックス」およびそのコンピレーションCD発売記念イベントの模様をお伝えする。日本軍の超重爆撃機「富嶽」は、どうやらゲームの中でもス・ゴ・イらしい。ええと……何が?

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来場者数は100名ほど。整理券は120枚配布されたので、それを受け取った人はすでにゲームを買っていることになる。景気の良い話だ

 11月29日(土)、秋葉原のアソビット・ゲームシティでプレイステーション 2用/PSP用ストラテジーゲーム「萌え萌え2次大戦(略)☆デラックス」および、そのコンピレーションCD「も〜っと!萌え萌え☆歌合戦」の発売記念イベントが行われた。

 過去2回のイベントと異なり、今回の主催者はシステムソフト・アルファーではなく、声優/音楽プロダクションとして同作品の制作に携わったロックンバナナ。そしてゲーム自体もさることながら、同じく11月27日(木)に発売されたコンピレーションCDにフィーチャーしたイベント内容となっていた。

 第二次世界大戦とその登場兵器を基本的な背景にしつつも、兵器少女である「鋼の乙女」が大活躍するという、いささかスラップスティックな「萌え萌え2次大戦(略)☆デラックス」。そうしたゲーム内容にふさわしく、イベントの中心となったのは「鋼の乙女」のキャラクターボイスを担当する女性声優陣だ。

 CDにちなむミニライブと、声優陣の小芝居(?)で構成されたイベントの様子をお伝えしよう。

CD収録曲を,Cheerful+Colorfulと見習いTaiが熱唱

Cheerful+Colorfulの、宮沢ゆあなさん(左)と薬師るりさん(右)

 イベントアシスタントを務める「見習いTai」からの諸注意に続いて、イベントはゲームで「レイ」(日本・零式艦上戦闘機)役そのほかを務める宮沢ゆあなさんと、シンガーソングライター薬師るりさんのユニット「Cheerful+Colorful」のミニライブで幕を開けた。

 曲目は彼女らのファーストシングルにもなっている「いつもここにいる」と、今回のCDに収録されている「生マレタ理由(わけ)」。前者がアップテンポでアニメのオープニング曲のようなノリなのに対し、後者はバラードないしレクイエム調。戦争をモチーフにした本来持つべき沈痛な一面を表現した曲で、対照的なピックアップといえる。

 歌と歌の合間のMCでは、来たる12月12日に富士見が丘の「スタジオドラゴンカフェ」で開催される、クリスマスライブのPRも行われた。こちらは12月1日にロックンバナナのサイトでチケットの販売が開始され、40席限りとのこと。ゲームをプレイして、ED曲に興味を持ったという人は、早めにチェックしておいたほうがよさそうである。

敬礼風のポーズを決める見習いTaiの朝樹りささん(左)と上田朱音さん(右)

 さて、ライブパートの後半を担当したのは、いつもならアシスタントに留まっている「見習いTai」の2人、朝樹りささんと上田朱音さんだ。彼女達が披露したのは「ユウキノオマジナイ☆」のカヴァーバージョン。この曲は本来、日本軍の「鋼の乙女」である「てんざん」(艦上攻撃機「天山」)のいわばキャラクターソングで、ほかのCD収録曲ともども作詞・作曲は前出のCheerful+Colorfulの2人だ。

 アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を思わせる、可愛らしい歌詞と曲調もさることながら、緊張していたのか朝樹りささんのカミカミのMCが会場をなごやかにする一幕も。そして後半のリフレイン部分では、このあとトークショウを担当するてんざん役ほかの声優(つまり、CDで本来この曲を歌っている)成瀬未亜さんが乱入。一緒に歌って踊るというサプライズ演出になっていた。

ふがくの何がすごいかというと……胸

 そんなオーバーラップでつなぎつつ、ライブパートに続いては成瀬未亜さん司会のトークショウが始まる。唐突な登場に合わせて「ところでみなさんこんにちは、私の名前は成瀬未亜」(ほぼ七五調)という、一息の棒読みセリフで軽く会場の笑いを誘ったあとは、あらためてCheerful+Colorfulと見習いTaiを交え、CDに関連する話題に花を咲かせた。

 収録曲「生マレタ理由」について、作曲を担当した薬師るりさんは、「オープニング曲と正反対になる、戦争の悲壮感」がテーマだったと明かし、それを補足する形で作詞の宮沢ゆあなさんが「悲壮感だけだと、とことん暗くなっちゃうので、そこまで落とさず未来に向けた希望を」意識したと説明する。

 また「勇気のおまじない」に関しては、“頑張り屋のちっちゃい子”キャラである「てんざん」の位置づけに合わせてか「子供っぽい声で歌ってくれたら、すごく萌えるなあと」(薬師るりさん)というのが制作方針だったようだ。

左から,成瀬未亜さん,中田順子さん,青葉りんごさん

 トークショウ後半はゲーム本体についてのもので、Cheerful+Colorfulと見習いTaiはいったん退場。代わってゲーム内で「ラン」(イギリス・アブロ ランカスター重爆撃機)&「マーリン」(イギリス・スピットファイア戦闘機)役を務める中田順子さんと、PC版でなくプレイステーション 2版/PSP版で新たに加わったキャラ「フガク」(日本・試作超重爆撃機「富嶽」)役の青葉りんごさんが登場した。

 ゲスト2名が舞台慣れしていないという設定のグダグダトーク(「あんたたち、仕事しなさいよ」by成瀬さん)および、同じ事務所ゆえ成瀬さんを置き去りにして仲良しトークを始めるという小芝居を交えつつ、担当キャラクターの基本的な説明が行われた。

 もともとこのゲームではイギリス軍だからメイド服、重爆撃機だから巨乳といった、微妙極まる記号の置き換えが特徴となっており、結果ランは巨乳のドジっ子で誤爆が多い、フガクは未完の大器らしく日本の鋼の乙女の末っ子でロリ巨乳の天才肌といった設定になっている。そんな流れで話題はいつしかキャラクターのプロポーションから、声優さん自身のそれに移る。

成瀬さん 私の平原に何か?

青葉さん ……おっぱいトークやめよう?

 とまあ、これまた作品の毛色に沿った小ネタトークのファンサービスといえよう。

仲良しトークを始める中田さんと青葉さん,独り取り残される成瀬さんという構図の小芝居

 開発バージョンをひと足先にプレイしたという成瀬さんによれば、難度はなかなかのものらしく、ふがくについてはまだ「早く私が完成すればいいのになー」というセリフを見たのみとのこと。……まあ、PC版もコツを見出すまではかなり難しく感じられるものであったし(ストラテジーが苦手な人は練習ステージでキャラクターを先に成長させておくのも手)、史実で富嶽は完成していないしで、WWIIモチーフに通じた人であればニヤリとできる会話でもあった。

 ちなみに史実において中島飛行機の富嶽(Z計画機)は、あまりにも野心的かつ無謀な構想であったため、昭和18年に開発が中止されている。5000馬力エンジン6基を搭載して20トンの爆弾を積み、米本土を直接爆撃できる機体をという心意気やよしだが、これはさすがに現実的な開発案件だったとは言いがたい。

 開発途上でエンジンの要求出力と爆弾搭載量を半分に減らして、どうにか実現しようとした逸話も有名で、その試作エンジンは戦後、羽田空港付近の地中から発見されている。アメリカの報復、当事者の戦犯指名を恐れた隠蔽工作の結果だろうか?

 キャラクターボイス担当の青葉さんがちょっとだけ明かしたところによると、ふがくは「登場シーンからすごいです。火花が散ります。ここだけすっごいエフェクトが豪華です」とのこと。

秋葉原では,早くも品薄状態に

 トークの途中で青葉さんが「これが終わったら買いに行こうと思っているんですけれども」と述べたところ、成瀬さんからは「秋葉原のどこのお店でも、今はもう品薄らしいですよ」と、実に景気の良いコメントが返された。

 そもそもこのイベントに参加するための整理券入手には、ゲーム本体かコンピレーションCDを買っている必要があった。CDだけ買う人は稀であろうし、整理券は10分で配布終了。現に会場では全120席のうち100席ほどが埋まっている様子だった。つまりこの日整理券をもらいに来た人の分だけで、ほぼ確実に120本売れていることになる。そう考えるとこのコメントは、決して大げさなものではないだろう。そうこうするうちに、トークショウは終盤へ。

青葉さん お正月におこたでたっぷり楽しめる内容になっているはずです。私もこれから在庫がないか探して買います。

中田さん 今日はゲームの内容をあまり紹介できませんでしたが、ぜひ実際に楽しんでみてください。

会場内の販売コーナーでも、ゲームはその場でほぼ売り切れていた(左)。右は握手会の様子

日本海軍機の後期上面塗装をイメージしたと思しき濃緑色に「てんざん」をあしらったオリジナルTシャツで来場した人も(左)。そして、コンピュレーションCDとのカップリングで、みごと発売記念イベントの公約を果たした(いや、主催はロックンバナナだが)システムソフト・アルファー「萌え戦略」シリーズ担当プロデューサー 西村文子氏(右)

出演者による記念カット

 トークショウ終了後は,成瀬さんとの握手会および,来場記念品の配布が行われた。今回はインターネットラジオの公開録音を兼ねていなかったため,1時間強とややあっさりめのイベント内容だったものの,過去のイベントには登場していないボイスキャストの登板もあって,ファンにとっては貴重な内容になったと思う。

 この冬はイベントに負けず劣らずハチャメチャな「萌え萌え2次大戦(略)☆デラックス」で,巷のゲームとは一味違う第二次世界大戦の歴史を作り出してみるのもよいだろう。

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