まったりゆったりスローライフ たまには街におでかけしましょ:「街へいこうよ どうぶつの森」レビュー(1/2 ページ)
「どうぶつの森」シリーズ最新作「街へいこうよ どうぶつの森」が、Wiiで登場した。その名の通り、今回は街におでかけすることができる。行動範囲だけでなく、いろいろとチューンアップされている本作ではあるが、基本部分は全くと言っていいほど変わらない。「どうぶつの森」はずっと「どうぶつの森」のままなのだ。
初代で既に完成していた「どうぶつの森」の世界
Wiiで発売された「街へいこうよ どうぶつの森」は、「どうぶつの森」シリーズの5作目にあたる最新作だ。前作「おいでよ どうぶつの森」が発売されたのがちょうど3年前。「おいでよ どうぶつの森」は販売本数400万本を越えて、今なお売れ続けている息の長い作品で、ニンテンドーDSの市場を牽引したタイトルのひとつだと言っても過言ではない。そんな「おいでよ どうぶつの森」の続編ということで、本作は全国の「どうぶつの森」ファンが待ちに待った作品なのではないだろうか。
「どうぶつの森」の歴史を簡単に振り返ると、NINTENDO64の「どうぶつの森」に始まる。記念すべきシリーズ第1作だ。コミュニケーションを重視した作りや、プレイヤーに明確な目的が与えられず、ただそこに遊び場としての村が用意され、自由気ままにプレイできるというシステムは、すでにこの第1作で完成していたと言える。
というのも、その後ニンテンドーゲームキューブで発売された「どうぶつの森+」や「どうぶつの森e+」は、さまざまな機能や遊びの拡張はあったものの、基本的な部分は初代「どうぶつの森」と変わらないものだったのだ。極端な話をすれば、「おいでよ どうぶつの森」や本作だって、基本は何ら変わらない。「どうぶつの森」という確固たる世界とシステムはそのまま踏襲されているのである。
何でもあり自由気ままな村の生活を、Wiiリモコンで
では、Wiiでリニューアルされた「どうぶつの森」は、どこがどう変わったのか。タイトルを見れば分かるかと思うが、まずは“街”に行けるようになった、という点が最大の変更点だ。
Wiiだからグラフィックももちろん向上してはいるが、ニンテンドーDS用だった前作と比べても、とびぬけてグラフィックの違いを感じないほどに、しっかりと世界観やキャラクターデザインを引き継いでいる。村の中のビジュアルやキャラクターの造形をことさらにリアルに進化させる必要はないのだ。そういった進化をユーザーも望んでいないだろう、という前提で作られているように思える。
プレイの導入部分では、ファンにはおなじみの“みしらぬネコ”が登場し、プレイヤーを村へといざなう。あなたがもし「おいでよ どうぶつの森」を持っているのであれば、そのプレイヤーの顔と名前、カタログの一部を引き継ぐことができる。もちろん新規キャラで始めてもいい。選択は自由だ。
村に入ると、いつも通り狸のたぬきちに家を用意してもらい、まずは家のローンを返すべくアルバイトをすることになる。アルバイトが終われば晴れて自由の身だが、ローンはまだまだ残っている。というわけで、家のローンを支払いきるため、そして、オシャレをしたり、家具を集めたり、より楽しく暮らすために、お金を稼ぐ毎日が始まる。
とは言っても、お金を稼いで好きなものを買う、という目的すら、本作においては全く強制力はない。家はせまくて何もないまま、服は着の身着のままで、ひたすら虫や魚のコレクションにいそしむこともできるし、ただただ村人との会話を楽しんで、毎日の変化を確認したり行事に参加するだけでも十分に楽しいのだ。
楽しみ方は人それぞれ。自分のペースで心ゆくまで遊ぶことができる遊び場。それこそが「どうぶつの森」なのである。
ちなみに本作の操作は、Wiiリモコンのみ、もしくは、Wiiリモコンにヌンチャクをつなげたヌンチャクスタイルですることができる。個人的にはヌンチャクのコントロールスティックによる移動がしっくり来たが、Wiiリモコンのポイント機能による移動もまずまず快適。両方やってみてなじむ方でプレイすればいいだろう。
人の数だけ村がある 〜どうぶつの森写真館・村編
ここからは、筆者が撮ったスクリーンショットの数々と注釈でもって進めていこうと思う。ちなみにプレイ中に「1」ボタンを押すことで気軽に写真撮影ができる。撮った写真はSDカードに保存することができ、ゲーム中の手紙に添付して送ったり、WiiからSDカードを抜いてPCで認識させてJPEG画像として扱うこともできる。この記事の写真もそうして撮影したものばかりだ。めったに見られないキャラがいたり、1年に一度しかないイベントも多くある本作だけに、こうして写真として残せるのは大変うれしい機能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.