キメラはそのころ、とっくに日本を制圧していた!?:「レジスタンス2」Insomniac Games現地取材(3/5 ページ)
SCEJが11月13日に発売したPS3用FPS型SFアクションの開発元であるインソムニアックに取材を敢行。「レジスタンス2」だけでなく、2009年3月12日に発売が決定したPSP版の新作についても聞いてきた。
キメラを視覚的にとらえる上では、ホラー映画に出てくるような造形にしているらしい。デザイン設定上よかった点として、キメラゆえになんの制限を受けることなく、どんな敵を造形しようが、姿形だけでなく大きさまで変えても問題がないとしたことを挙げる。限度がないので、ネコくらいのものもあればシカゴの街を徘徊(はいかい)する300フィートほどの巨大なキメラも登場させらたわけだ。先述したとおり、このような自由度の高い特性を持たせることが多様性を生んだといえるし、ほかのFPSとの差別化ができた。「レジスタンス2」では、前作をはるかにしのぐ多様なキメラが登場する。
ところで、インソムニアックは「ラチェット&クランク」の例を出すまでもなく、武器に対してひとかたならぬ愛情を持っている。プライス氏自身、変な武器を作るのが好きで、「レジスタンス」シリーズにもさまざまな武器が登場する。武器もキメラの技術が導入されたことで、今ある現実にあった武器とは異なる進化をとげている。なお、前作のフィードバックを受けて武器はすべてのモードで使用でき、圧倒的な迫力あるオープニングという舞台を借りて、物語の状況や移動や武器の操作を学べるようになった。
発売後についてプライス氏は、チューニングのパッチをリリースしていくと言及した。バックストーリーをWeb上で紹介してだけでなく、フランチャイズとして北米での書籍化も進行しているとのこと。また、まもなく北米ではコミック化も決定しており、より世界観を埋める役割を担うとしている。アクションフィギュア化も予定されており、後述するケイリー・ロバーツ氏も参加するPSP版も来年発売を目指して開発が進んでいるとのこと。
PSP版「レジスタンス 〜報復の刻(とき)〜」は、ベンドスタジオが開発を担当している。ロンドンやアメリカが舞台だったPS3版とは異なり、PSP版ではヨーロッパのロッテルダムやパリ、ボンが舞台。ジェームズ・グレイソンを主役とし、キメラ侵攻から2年経過した世界で、反攻に打って出る人類の生存をかけた戦いが描かれる。クリス・リース氏とジョン・ガービン氏の共同ディレクターにより、キャラクターに沿った展開を重要視し、開発が進められているとのこと。
「レジスタンス 〜報復の刻(とき)〜」はどんなゲーム?
ではここで、来春3月12日発売予定のPSP用ソフト「レジスタンス 〜報復の刻〜」にも触れてみたい。なお、説明には先ほど名前が挙がったSCEAアシスタントプロデューサーのケイリー・ロバーツ氏が担当してくれた。
「レジスタンス 〜報復の刻〜」は、「レジスタンス 〜人類没落の日〜」から数週間後のヨーロッパを描かれ、「レジスタンス」シリーズの鍵を握る、もう一つの新しい物語として設定されている。
今年の7月に発表された本作は、インソムニアックではなくベンドスタジオが開発を行っている。とはいえ、ストーリー部分などには世界観を裏切らないために、しっかりと監修に携わっているとのこと。「レジスタンス 〜人類没落の日〜」から数週間後のヨーロッパが舞台となる。PS3版で登場したキメラのほかにも新たに進化したキメラも登場しており、PSPということでチェックポイントやスリーブモードも搭載し携帯することに備えている。
ベンドスタジオは開発に入る前に、前作をやりこみ、ある疑問が浮かんだのだそうだ。それが、壊滅したと言われているヨーロッパはどうなっているのか? そして、侵攻された地に女性がいないのはなぜなのか? 「レジスタンス 〜人類没落の日〜」に登場したクローヴンはどこから来たのか? こうした疑問の答えとなる作品にするべく現在、鋭意開発中とのこと。なお、マルチプレイも可能で4対4で遊べる。
本作はPS3との連動性にも挑戦している。「RESISTANCE CONNECT(仮称)」(「レジスタンス2」のメニュー画面を起動したPS3にUSB接続して利用する仕様)を利用すれば、キャンペーンモードに「インフェクト(感染)モード」が現れ、さらには「RESISTANCE 報復の刻 PLUS(仮称)」と呼ばれる機能も解除されるというもの。“感染”という意味を持つ「インフェクトモード」は、いわば別のゲームプランであり、「RESISTANCE 報復の刻 PLUS(仮称)」は新しいゲームプレイを提供するといったところか。
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