“より持ち運びやすいPSP”を目指して――商品企画担当者が答える「PSPgo」24の疑問:PSPgoがもっと知りたい(2/3 ページ)
UMDドライブを使用せず、ネットワークに特化し、小型・軽量化を目指したPSPの新しいラインアップとして先日発表された「PSPgo」。今回、商品の企画に関わるSCE商品企画部部長の松井直哉氏と、同じく商品企画部でPSPgoを担当している柳瀬和大氏のお二人に、PSPgoの気になる点について直接うかがう機会を得た。
Q8:ボタン数などはPSP-3000と変わっていませんが、例えば実装を望む声が多かった「右アナログスティック」の追加などは検討されましたか?
松井氏 もちろん選択肢としてはありましたが、今回のPSPgoはあくまでPSPファミリーの新しいラインアップという位置づけです。インタフェースを増やせば当然「PSPgo専用」というカテゴリができてしまいますし、我々としてはPSPというプラットフォームのイメージは一種類に統一しておきたかった。そういうことで今回は、あくまでPSPユーザーもPSPgoユーザーも、同じゲームで遊べるという点にこだわって開発しています。
Q9:タッチインタフェースやモーションセンサーなどを導入しなかったのも同じ理由からですか?
松井氏 そうですね。ただ当然、ハードウェアの使い勝手をよりよくする方向での「機能追加」については、価格やコストとのバランスも考えつつ、提供できるものはさせていただいたつもりです。PSPgoの場合はBluetoothやゲームスリープ機能の追加などがそれにあたります。
Q10:本体を閉じた状態で、LRボタンなどの操作は可能なのでしょうか。また今後、本体を閉じたままLRボタンだけで遊べるゲームが出てくる可能性もありますか?
柳瀬氏 ホールド状態になっていなければ、LRボタンや本体上部にあるボリュームボタンなど、外に出ているボタンはそのまま使用可能です。今後そういった操作に特化したゲームが出て来る可能性もあるかもしれませんね。例えば弊社の「LocoRoco」などはゲームが始まってしまえばほぼLRボタンだけで遊ぶことができますので、閉じたままでも遊べるタイトルと言えるかもしれません。もちろん閉じたPSPgoをカバンに入れておいて、ヘッドフォンで音楽を楽しむといった使い方も可能です。
Q11:既存の周辺機器、例えばカメラなどはそのまま使えるのですか?
柳瀬氏 PSPgoでは今回、底面に新しく「マルチユース端子」というものを搭載しています。これまではUSB端子と、充電用端子、ビデオ出力用端子という3つの端子がありましたが、本体の小型化にあたってPSPgoではこれらをすべてマルチユース端子ひとつに集約させていただきました。このマルチユース端子は、これまでの端子とは形状そのものが異なっているため、従来の周辺機器はそのまま接続することができませんが、今後それらがPSPgoでも使えるように、何らかの方法は検討させていただいています。
Q12:PSPgoでは対応メモリースティックが、従来のメモリースティックDuoからメモリースティックマイクロに変更されていますが、変更の理由は?
柳瀬氏 もっとも大きな理由はやはり本体の小型化です。もともとPSPgoでは16GBという比較的大容量のフラッシュメモリを搭載していますので、基本的にはそちらをメインで使用していただく。しかし当然、それでは足りないというお客様もいらっしゃるでしょうし、ユーザーがメモリを拡張できる部分は必要だろうと判断し、メモリースティックマイクロを搭載させていただきました。
サービス・機能について
Q13:システムソフトウェアはこれまでと共通ですか? それともPSP Go専用のシステムソフトウェアが提供されていくのですか?
松井氏 これについても、あくまでPSPの派生機種であり、同じPSPという共通プラットフォームの中で展開していく商品という位置づけから、共通のシステムソフトウェアとして提供していく形になります。ワンセグ機能など、型番によっては対応していない機能もありますが、ハードの種類が増えてもあくまでPSPのシステムソフトウェアはひとつです。
Q14:ゲームは内蔵メモリやメモリースティックマイクロにダウンロードして遊ぶ形になるとのことですが、具体的にはどういった手順になりますか?
柳原氏 PSPgoでゲームを楽しむには、大きく分けて3つの方法があります。ひとつはPSPgo本体から直接PlayStation Storeにアクセスしてソフトを購入する方法、もうひとつはPS3からPlayStation Storeにアクセスし、PS3からPSPgoにコンテンツを転送する方法。そして最後の三つ目は、今回PSPgoに同梱されるPC用のコンテンツ管理ソフト「Media Go」を使用する方法です。このソフトを使えば、無線LAN環境がない人や、PS3本体を持たない人でも、PCから手軽にPlayStation Storeにアクセスし、そこからコンテンツを入手・転送することができるようになります。
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