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“より持ち運びやすいPSP”を目指して――商品企画担当者が答える「PSPgo」24の疑問PSPgoがもっと知りたい(3/3 ページ)

UMDドライブを使用せず、ネットワークに特化し、小型・軽量化を目指したPSPの新しいラインアップとして先日発表された「PSPgo」。今回、商品の企画に関わるSCE商品企画部部長の松井直哉氏と、同じく商品企画部でPSPgoを担当している柳瀬和大氏のお二人に、PSPgoの気になる点について直接うかがう機会を得た。

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Q15:今後ゲーム以外に、アニメや音楽などのデジタル配信も行っていく予定はありますか?

柳原氏 PlayStation Storeで配信されるコンテンツについては、日・米・欧の各地域でそれぞれ異なっており、どんなコンテンツを提供するかも各エリア別の判断になります。すでに日本ではゲームに加え、ゲームに親和性の高いアニメを中心とした映像コンテンツ配信を行っています。つまり現行のPSPで購入できるコンテンツをPSPgoでもご利用いただくことが可能です。

Q16:例えばすでに所有しているUMDドライブを、PSPgoでも遊べるようにデータ変換してくれるサービスなどは今後予定していますか?

松井氏 それについては前向きに検討させていただいております。

Q17:今回新しくBluetoothを搭載していますが、例えばどんな機器が対応していますか? また具体的にどのような使われ方を想定していますか?

柳瀬氏 実はこれまでお客様から、追加の要望がもっとも多かったもののひとつがBluetoothでした。対応している機器としては、例えばBluetoothヘッドフォン。わずらわしい有線のワイヤーから解放されることで、これまでより手軽に外へ持ち出せるようになったのではと考えています。また今回、PS3のコントローラをBluetoothで接続して、PSP goを遊ぶことも可能になっています。今まではテレビに映像を出力して遊ぶ際に、どうしても映像ケーブルの長さがネックになり、テレビのすぐ近くで遊ばざるを得なかった。しかしPS3のコントローラを使えば、PSP Go本体はテレビのそばに置いておいて、自分はもっと離れたところからワイヤレスで遊ぶことができるんです。

Q18:その場合、PSPにないボタンはどうなりますか?

柳瀬氏 Bluetoothで接続した場合、PS3特有のボタン、例えば右アナログスティックや、L2・R2ボタンなどは使用できません。そのほかのPSPgoにもあるボタンなどに関しましては、同じように使っていただくことが可能です。

Q19:BluetoothでPS3本体と接続して、動画などのコンテンツを転送することは可能ですか?

柳瀬氏 コンテンツの転送などについてはUSB接続のみとなります。

Q20:今回新しく追加された「ゲームスリープ機能」とはどういったものなのでしょうか。

柳瀬氏 これまでのスリープ機能は、あくまでゲームを一時中断するためだけのもので、XMBへ戻るには一旦ゲームを終了しなければなりませんでした。これに対し、PSPgoのゲームスリープ機能はPSPgoのフラッシュメモリ上にゲームの状態を丸ごと保存することで、いつでもゲームを一時中断してXMBまで戻ることができる機能です。例えばゲーム中に公式サイトが見たくなったら、ゲームスリープで一旦XMBまで戻って、ブラウザを立ち上げてサイトを見て、またゲームに戻って……といった使い方ができるようになります。

Q21:通信規格については現行のものと同じですか? これまでPSP-3000からPlayStation Storeにアクセスすると、ダウンロードにやや時間がかかるケースがあったりしましたが、これはPSPgoになって高速化されていたりするのでしょうか。また新しい通信規格に対応したりする可能性は?

柳瀬氏 PSPgoとPSP-3000のワイヤレスLAN通信機能は、同じIEEE 802.11bです。ネットワークの環境につきましては、契約されているISPであったり、無線LAN環境であったりと、様々な部分に左右されてしまうので、我々としては一概にスピードが増すとはお答えできません。新しい規格につきましては、世の中の進歩に応じて随時対応していきたいと考えています。

システムソフトウェアは現行のPSPシリーズと共通
本体を閉じると時計が表示されるなど、PSPgoならではの機能も

付属のPC用コンテンツ管理ソフト「Media Go」の画面
PCから手軽にPlayStation Storeにアクセスしたり、購入したゲームを転送可能

戦略面について

Q22:今回、「ピアノ・ブラック」と「パール・ホワイト」という2色のカラーバリエーションで展開されますが、この2色を選んだ理由は?

柳瀬氏 「ピアノ・ブラック」についてはPSP発売当初からおなじみの「まさにPSP」という色。また今回、男性だけでなく女性にも安心して手にとっていただきたいという狙いがあり、PSP-3000で追加された「パール・ホワイト」をもう一つのカラーとしてチョイスしました。

Q23:今後カラーバリエーションの追加予定などはありますか?

柳瀬氏 今までどおり、カラーバリエーションの追加につきましてはお客様からの要望などを取り入れつつ随時検討していきたいと考えております。

Q24:UMDドライブを使用しないことで逆にコストを下げるなどの戦略もあったと思うのですが、あえて価格を現行のPSPよりも高く設定した狙いは?

松井氏 コスト面で大きかったのは、16GBという携帯機としては比較的大容量のフラッシュメモリを搭載している点です。これはゲームソフトに換算するとほぼ10本分。我々としてはこの「ゲーム10本分」という数字を、PSPgoだけで完結できるミニマムセットとしてまず定義しました。あとは本体の小型化や、Bluetoothなどの新機能。これらの価値とコスト面のバランスを総合的に考慮した結果、2万6800円(税込)という価格に見合った付加価値は十分に提供できるだろうと判断し、この価格になりました。

―― ありがとうございました。

立ち上げ時の本体カラーは「ピアノ・ブラック」と「パール・ホワイト」の2色展開

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