ついに3万円を切った新型PS3は、ゲームユーザーの「こころ」を動かすことができるか?:「プレイステーション」戦略発表会(1/2 ページ)
ソニー・コンピュータエンタテインメントは8月19日、東京・秋葉原にてプレスカンファレンスを開催。より薄く、小さく進化した新型プレイステーション 3をあらためて披露した。
より薄く、より軽く小さなPS3で、こころはもっと動く?
既報のとおり、ソニー・コンピュータエンタテインメントは8月19日、現行モデルに比べ大幅な小型化を実現し、価格も2万9980円(税込)へと引き下げた新型プレイステーション 3(以下、PS3)を発表。これに合わせて、同日午前、東京・秋葉原にてプレスカンファレンスを実施し、より薄く、コンパクトに進化した新型PS3を、あらためて国内メディアに向けて披露した(薄型・軽量の新型PS3、全世界同時に発売――日本では9月3日発売)。
約1時間のカンファレンスでは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン プレジデントのショーン・レーデン氏、同シニア・バイスプレジデントの金 勲(キム・フーン)氏の2名が登壇。ショーン氏のプレゼンテーションでは、主に新型PS3のハードウェアおよび、新たに提供される「システムソフトウェア バージョン3.00」に関する説明が行われ、また後半の金氏のプレゼンテーションでは、新型発売に合わせて行われる「ブランドキャンペーン」についての説明がそれぞれ行われた。
機能面は従来モデルを引き継ぎつつ、3万円を切る価格を実現
まず、ハードウェア面に関してだが、こちらは事前にリリースで発表されていた内容の繰り返しとなる。
最大の特徴はやはりサイズと価格で、ショーン氏によれば新型では従来モデルに比べ30%以上の小型化を実現。価格も2万9980円(税込)と、現行の80GBモデルに比べ約1万円の値下げとなっている。これまでにも何度か、段階的な価格引き下げが行われてきた同ハードだが、やはり「3万円を切った」という点が消費者に与えるインパクトは大きい。これまで買い控えていた人でも、「この価格なら……」と考える人は多いのではないだろうか。また、よりスタイリッシュに進化した外見についても、ショーン氏は「リビングや部屋、アパートなど、どんなスタイルにも合う」と太鼓判を押す。
そのほかの寸法や重量、機能面の詳細などについてはこちらの記事を参照。従来モデルとの大きな違いとしては、ハードディスク容量が80GB→120GBに増えていることくらいで、機能面では従来モデルをほぼ完全に引き継ぐ形となっているようだ。
日本における発売日は2009年9月3日(木)で、同日バンダイナムコゲームスより発売となるPS3用タイトル「機動戦士ガンダム戦記」を同梱した、「機動戦士ガンダム戦記 GUNDAM 30TH ANNIVERSARY BOX」も3万8359円(税込)にて発売予定とのこと(新型PS3とセットになった「機動戦士ガンダム戦記 GUNDAM 30th ANNIVERSARY BOX」発売決定)。
続いてショーン氏は、9月1日(火)より提供されるという、「システムソフトウェア バージョン3.00」について説明。会場のスクリーンを使って、新しくなったXMBを実際に操作して見せてくれた。
従来バージョンとのもっとも大きな違いは、XMB(クロスメディアバー)のデザインリニューアル。「3.00」からは、おすすめコンテンツや、最近遊んだゲームなどの情報が一目で確認できる「What's New」欄がトップに常時表示されるようになり、ユーザーはストアなどを経由せずに、トップ画面から直接、最新のデモやダウンロードコンテンツ、よく遊ぶゲームなどにアクセスできるようになるとのこと。「3.00ではユーザーがより入りやすく、より便利に、より面白く(コンテンツを)表示することができます」(ショーン氏)
要するに、今後はユーザーが自発的にコンテンツにアクセスしなくても、XMB側が自動的に最新情報をプッシュしてくれるというわけだ。そのほか、画面右上に常時オンラインステータスが表示されるようになっていたりと、特にネットワークとの連動面において強化が図られているような印象を受けた。ショーン氏はそこまで言及しなかったが、おそらくこれは、11月1日に発売を予定していPSP goへの布石といった意味合いも強いのではと推測される。
今回のショーン氏の発表は、上記のとおり新型PS3のごく基本的な特徴、およびシステムソフトウェア3.00の説明に留まったが、ショーン氏は最後に「年末までの具体的施策やタイトルラインアップについては、来月開催される東京ゲームショウの場で発表させていただきます」(ショーン氏)と結んだ。その口ぶりからは、何かまだ大きなタイトル発表が控えていそうなことがうかがえたが、そのあたりは9月24日からの東京ゲームショウ2009開幕をお楽しみに――といったところになりそうだ。
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