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「“モンハンマシン”が欲しいんです」――新人女性編集者 in GENO工房はじめての自作でも(1/2 ページ)

入社から半年経ったある日、自作PCの購入を決意したある女性編集者が「あそこに行けば何とかなるでしょ?」と、ほとんど考えもなしにアキバを訪れた。

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「なんかオシャレでハイソな感じ」――とりあえず、GENO工房に案内する

 夏休みが終わった某日、いつものようにアキバを巡回しようとしていた筆者のもとに、担当編集のG氏が新人女性編集者を連れて現れた。自宅のノートPCが壊れたため、これを機会に自作PCに挑戦したいという。

 彼女は開口一番、「自宅で仕事するとき用にWindows 7にしても快適に使えるような高性能なパソコンが欲しいんです。あとモンハン(モンスターハンター フロンティアオンライン)もやりたいし、見た目の格好良さも譲れません。予算は安ければ安いほどいいけど……10万円くらい?」と、好き勝手に条件をまくして立てた。自己紹介もせずに疑問系で終わる会話を投げかけられてやや意識が遠のいたものの、「あ、これ記事にするから」(編集G)ということで筆者がアキバを案内することになったのだった。

ドスパラ秋葉原本店が入るロック2ビルの3階に店を構えているGENO工房

 自作PC初心者をアキバに案内する場合、購入予定のパーツは1つの店舗でまとめて買ってもらうほうが手っ取り早い。欲しいPCの条件を一人の店員さんに伝えれば、店内のパーツから最適なものを選んでくれる。それに加えて、組んだマシンに不具合があった際も1店舗ですべてそろえているとサポート面で何かと有利だ、などと彼女に説明しながら秋葉原の街を歩く筆者。正直、複数の店舗を案内して回るのは面倒くさいしな。というわけで、今回は8月8日にオープンしたばかりのGENO工房に案内した。

 GENO工房はBTOマシンと新品のPCパーツを扱うショップで、まだ内装が新しい店内は女性でも落ち着いて商品を見られるようにさまざまな工夫を凝らしている。店長の長谷川氏は「陳列だなをあまり高く積み上げず、開放感のあるレイアウトにしました。ラックをシルバーに塗装して、壁面を黒に統一するなど、ちょっと高級な感じになるように心がけています。コンセプトは『大人のPCパーツショップ』ですね」と語る。はじめてPCパーツショップに足を運んだという新人編集者も「なんかオシャレでハイソな感じですね」と、満足げな様子だった。

表にある電飾の立て看が目印(写真=左)。独自のBTOマシンが並ぶ。2万円台で組めるマシンも多く、特価品も含めてリーズナブルな商品が多い(写真=中央)。カウンターも高級仕様。「HDDやCPUの価格は変動が激しいので、紙で張るより液晶モニターのほうが長期的には低コストになるんですよ」とのこと(写真=右)

P55マザーにCore i5……「安く、速く、新しく」をモットーにセレクト

店長の長谷川氏

 早速、PCパーツの選定を始める。新人編集者の「まずは完成したマシンの外観をイメージしたいです」という要望に応えて、PCケースから探すことになった。普通はシステムから決めるんだが……。彼女は見た目重視派のため、3万円超の高級ケースに興味を示していたものの、長谷川氏は10万円という予算を考慮してSuper Flowerの「SF-1000/NPS TYPE-R」をプッシュ。ちなみに取材時の価格は9980円だ。

 「内部までブラック一色で塗装したATXケースで、側面にクリアパネルを採用しています。フロントやサイドの赤色LED内蔵ファンがアクセントになるほか、ご自身で内部に光るパーツを入れるなどして装飾できるのがポイントですね」という。

 次はマザーボードだ。マザーボードが決まれば、CPUのソケット形状やメモリの規格も絞られるため、ここの選択はマシンの要になる。長谷川氏は、「どれがどれだか」状態の新人編集者をP55マザーが並ぶコーナーに案内した。「登場したばかりのチップセットで、Windows 7を想定した最新技術が詰め込まれています。ソケット形状も新型なので、将来CPUを乗せ替えるといったグレードアップができる余地が多いのもメリットですね」と説明する。今回はコストパフォーマンスが高く、日本語マニュアルを同梱するなどのサポート面も充実した、ギガバイトの「GA-P55-UD3R」に決まった。取材時の価格は1万6980円。

女性にこのデザインを勧めるのはどうなんだ? という気がしないでもないが、ゲーム好きを自認する新人編集者は「SF-1000/NPS TYPE-R」の尖ったデザインを気に入った様子(写真=左)。マザーボードの陳列だな。高級感のあるレイアウトで、それぞれの基板をじっくり確認できる(写真=中央)。RAID 0/1が構築できるギガバイトのP55マザー「GA-P55-UD3R」(写真=右)

 続いてはCPUとメモリだ。CPUは、P55マザーに対応するラインアップで最も低価格となるCore i5-750に、メモリはDDR3 PC3-12800 1600MHz 4Gバイトセット(コルセア「CMX4GX3M2A1600C9」)が勧められた。「Core i5-750は、上位のCore i7と違ってハイパースレッディング非対応ですが、クアッドコアでも十分快適な処理が可能です。実際のPC処理では4コアも必要ない場合がほとんどですしね。ゲーム用マシンとしても不足はありません。メモリは現在割安なので、DDR3の高速タイプが良いと思います。2枚で計4Gバイトにすれば、2基の空きスロットにあとから4Gバイト追加することもできますし」とのこと。取材時の価格はCore i5-750が2万1500円で、メモリはおよそ1万円。このころになると、新人編集者は「へぇー」を繰り返すお勉強モードに突入していた。

「CPUってこんなに小さいんだー。じゃあ、箱はなんであんなに大きいんですか?」と素朴な疑問を投げかける新人編集者(写真=左)。インテル「Core i5-750」(写真=中央)。コルセア「CMX4GX3M2A1600C9」。メモリは相性問題を起こしやすいが、同店では標準で3年間の相性保証を提供している(写真=右)

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