アメリカのゲームイベントがアラブの投資家連合に買収されて中国で開催!? CPL2009リポート(1/2 ページ)
2009年10月、中国・成都で「CPL2009」が開催された。CPLとはアメリカでもともと開催されていたLANパーティーをベースにしたイベントで、諸般の事情で2008年に活動を停止していたが、この度中国で復活したようです。
中国・成都にオープンした巨大施設「ハッピーバレー」
昨年の12月に中国・武漢市で行われた「International E-sports Festival 2008」(国家事業としてe-sportsが推進される中国は、日本人の想像を絶する世界だった)に続いて、今年も中国のイベントに参加することができたので、再び中国のe-sports事情をリポートしていこう。
今回のイベントは、10月5日〜7日中国四川省の中央に位置する成都市で今年1月にオープンした総合商業施設「ハッピーバレー(歓楽谷)」の中で営業している、e-sports(デジタルゲーム競技)の専門施設「intel 電子競技館:intel ESPORT STADIUM」で開催された。ここはその名の通りintelがネーミングライツを持つe-sports(デジタルゲーム競技)の専門施設で、今年の1月にオープンしたばかり。ちなみに、このハッピーバレーは、遊園地と、マジックショウシアター、アウトレットモール、フードコート、そしてESPORT STUDIUMと、ゲームセンター的な施設「HERO Digital Entertainment Arena」、そして併設するリゾートホテルが存在する2平方キロメートルほどの巨大施設で、今年の11月には、成都初の3Dアイマックスシアターがオープンするという。
ちょうどイベントが開催されていた期間は、中国が建国60周年を迎えており、10月1日〜8日が大型連休の国慶節にあたることもあってか、ハッピーバレー内は非常に多くの人々が訪れていた。
中国のゲーセンで人気のタイトルは?
ハッピーバレーの入り口付近にあるのが、ゲームセンター的な施設「HERO Digital Entertainment Arena」。的なと表現したのは、日本のゲームセンターと若干システムが異なっているからだ。ゲーム機はすべてトークン制(1トークン=1元:日本円で約13円)でのプレイになっていて、ゲームによって1トークン〜3トークンを投入してプレイするというもの。また、UFOキャッチャー系のゲームや、スロット、ルーレット系の機械は、プレイ後のスコアによってチケットが払い出され、そのチケットの枚数によって様々なグッズがもらえる、というもの。
店内の雰囲気は非常に明るく、ゲームセンターというよりも、アミューズメント施設に近い印象。ビデオゲーム、大型筐体のレースゲーム、ガンシューティング、音ゲー、UFOキャッチャー、プリクラ系とひと通りゲームがそろっている。
人気が高かったのがセガのレースゲーム「頭文字D4」と、SNK(当時)の対戦格闘ゲーム「the King of Figthers 98」。対戦台で設置されていたKOFは一日中といっていいほど誰かがプレイしていて、連勝中のプレイヤーには多くのギャラリーが張り付いていた。気になるメンテナンス面は、残念ながらまだまだ日本のレベルには達していなかった。レバーやボタンのメンテナンスやモニターの調整についてはもう少し努力をしてもらいたいところ。
また、「ファイナルファイト」風のベルトスクロールアクションで三国志や西遊記のキャラクターが登場するオリジナルゲームがあったり、日本では見たことのないテーブル筐体が設置されていたりと、中国のアーケード市場の奥深さを垣間見ることとなった。
筆者の興味を引いたのがエアロバイクとゲームを連動させた体感機。これはプレイヤーが自分の身体データを入力すると、消費したいカロリー数や体型に合わせたトレーニングを体感ゲーム風にプレイできるという機械だ。運営の方に話を聞いてみたところ、現在、ゲームセンターの上層にフィットネスクラブが建設中で、その中に設置される予定の機器をいくつかデモでおいているという。今後、同じシステムでルームランナーや腹筋用の機材を導入していく予定だとか。
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