すべてのファンが拍手を贈る――「サガ」シリーズ生誕20周年記念のファンイベントリポート(2/2 ページ)
スクウェア・エニックスは、「サガ」シリーズ生誕20周年を記念して、プレミアムファンイベントを新宿アイランドホールで開催した。
「サガ」シリーズの円熟期
次に登場したのはデザイナーの高井浩氏。「サガ」シリーズの円熟期について語られるこのコーナーでは、まず、「魔界塔士 Sa・Ga」の話がされた。高井氏はユーザーとして遊んでいた当時、「魔界塔士 Sa・Ga」を“投げやりなゲーム”と感じていたことや、要領の関係でキャラクターたちのセリフが簡略化されたことを明かした。なかでも、ボスモンスターのセリフなどが簡略化され、最終的にはメッセージウィンドウすら表示されなくなった話などを語り、会場の笑いを誘った。また、「サガ」シリーズにプロレス技を取り入れた張本人の高井氏は「ものを動かせるエフェクトの仕事が好きだった。とくにローリングクレイドルというプロレス技がいちばんのお気に入り」という話や「画面外に敵を連れ出す“どつきまわす”は仕事をしないでいいので楽だった」という話などが語られた。
現在の「サガ」を語る
「サガ」シリーズの現在を語るコーナーでは、時田貴司氏、河津秋敏氏、田中弘道氏、三浦宏之氏、そして、最新作「サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY」でデザイナーを担当している小林元氏が舞台に登場。プロデューサーの三浦氏は、デザイナーとして小林氏を起用した理由を本人の立候補と語り、小林氏は「立候補したものの、いきなりこんなビッグタイトルを担当することになり、不安でいっぱいになったものの、無我夢中でがんばった」と語った。また、女性のキャラクターたちの露出が多いことを追求されると、三浦氏は「最初は自分が指示していたものの、どんどんエスカレートしていき、最終的には個人的な趣味になった」と告白した。
ここでスペシャルゲストとして、「サガ」シリーズのコンポーザー・伊藤賢治が登場した。伊藤氏は当時のことを思い出し、「社長に呼び出されたときはクビになるかと怯えたが、褒めてもらえたときはうれしかった」と語り、それに河津氏は「社長に褒められた人はほかにいないんじゃないか」と言われ、喜びをあらわにしていた。
ミニライブ――最後のあいさつ
次に行われたのは伊藤氏らによるミニライブ。「サガ」シリーズメドレーから始まり、「ロマンシング・サガ」メドレー、「たったひとつの願い」などが演奏された。そして、最後に演奏されたのは「熱情の律動(more tango)」。伊藤氏は会場に来ていたユーザーに手拍子を求めるなどし、会場は大いに盛り上がりをみせた。会場を包む、大きな拍手のアンコールに応え、伊藤氏は「オープニングタイトル」のピアノソロを演奏した。
最後に今回の出演者たちが再び集まり、ひと言ずつあいさつを行い、イベントは大きな拍手に包まれ幕を閉じた。
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