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ハクトウワシに女神は再び微笑むか?――「アップルシードタクティクス」第2回戦詳報(1/2 ページ)

ゲームポットが運営する多人数同時参加型戦略シミュレーション「アップルシードタクティクス」の模様をお伝えするバトルリポート。前回王者となったアメリカ帝国が余勢を駆ってスタート段階で最大所属人数を確保。数の優位はそのまま勝利に結びついたのか?

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5勢力の前回成績

 本記事は、「アップルシードタクティクス」に存在する2つのメインコンテンツのうち、「アップルシード:C」と呼ばれる戦略シミュレーションゲームの公式バトルリポートである。

 リポートに先立ち、ゲームに登場する5つの勢力の第1回戦における成績をご紹介しよう。

  • 優勝:アメリカ帝国
  • 第2位:ナグルファル
  • 第3位:自由アフリカ
  • 第4位:オリュンポス
  • 第5位:ユナイテッド・リパブリック

 アメリカ帝国の2連覇なるか。それとも他勢力が巻き返すか。前回滅亡の悲劇に見舞われたユナイテッド・リパブリックの動向は? それでは、プレイバック、セカンドゲーム!

序盤:抜群のスタートダッシュを見せたナグルファル

 ゲームが始まるや否や、いきなり領土拡張に乗り出したのがナグルファル。本拠地のあるアマゾン川流域からジョージタウン、カラカスといった南米大陸北西岸の諸都市を落とし、瞬く間にカリブ海の要衝、サントドミンゴへ進出する。さらにアメリカ帝国中枢部への楔となるハバナを狙ったが、さすがにアメリカ帝国はそれを阻止、漆黒の餓狼(ナグルファルのシンボルイメージ)たちの進軍を押し止めた。しかし、ナグルファルの勢いは止まらず、南米各地の都市を制圧しつつ、別軍を大西洋の彼方、西アフリカのダカールまで上陸させる。

 果敢なナグルファルの膨張に対して、ディフェンシングチャンピオンであるハクトウワシ(アメリカ帝国のシンボルイメージ)軍団はややゆっくりとした立ち上がり。メキシコシティ、グアマテラシティといった中米諸都市を抑えながら北へ別働隊を出し、シカゴをキープ。堅実に基盤を固めた感じだ。

カリブ海、太平洋、大西洋へと進出するナグルファル。所属人数はそれほど多くなかったが守りよりも攻めを重視した戦略で主導権を握った

 その頃、地球の裏側にあたる東アフリカでは、自由アフリカが南北に領土を延ばしていた。片っ端から各地を攻撃して資金枯渇状態に陥った前回の反省を生かしたのか、攻めるべき拠点を絞り込み、極力浪費を避けたクレバーな攻撃を展開。対URの前線となるエジプト方面、前回目前で逃したケープタウンへと歩を進める。

内陸を無視し、海上を通って領土を増やしていく自由アフリカ。前回とは異なり、慎重で統制の取れた動きを見せる

 前回屈辱の滅亡を味わったユナイテッド・リパブリック(以下UR)は、対オリュンポス戦において必須の防壁となるピレネー山脈を抑えた後、パリ周辺の欧州諸都市を抑えにいった。目を引いたのは地中海重視の動きを見せたこと。中欧、東欧方面よりもマルセイヌから地中海を越えてアルジェを落とす策を採る。これにより、北アフリカにおけるオリュンポスの東進を遮断した。

 出遅れたのがオリュンポス。初期の所属人数最下位だったのが災いしたのか、首都ガイアシティ周辺を切り取るのがやっとの状態で、大きく出遅れた。地中海方面ではUR、西アフリカ方面ではナグルファルに進路をブロックされ、中盤以降の領土拡張がやりにくい状況に追い込まれた。

自由アフリカが地中海沿岸まで進出してきた頃のヨーロッパ方面。ナグルファルに南方を遮断されたオリュンポスは苦しい状況

中盤:南下するナグルファルを迎え撃つ自由アフリカ。北上するアメリカ帝国を阻むUR

 いち早く中米で相対したナグルファルとアメリカ帝国だったが、両者は互いに消耗戦を避け、主力を別方向に差し向けた。ナグルファルはアフリカ沿岸を南下し、一方アメリカ帝国はカナダを抜けて北極海方面へ向かう。

 この時、両者が採った選択は好対照で興味深い。ちょっとルールの説明になるが、アップルシード:Cの勝利条件は占領地の数ではなく、どれだけ豊かになれたか、ゲーム内用語で言えば、勢力の“総資産”の大小によって決まる。資産を得るために必要なのが都市で、各都市からは毎ターンごとに「現経済値×(治安値÷100)」分の資産が上がってくる。従って都市を増やすことが勝利には不可欠となるわけだ。

 そこでナグルファルの南下策。アフリカ西海岸はワールドマップ中でも屈指の都市密集地帯になっている。突出した経済力をもつはラゴスぐらいだが、中規模の都市がひしめき、まとめて制圧できればかなりの収益が期待できる。ナグルファルはその目論見を達成、総資産で頭ひとつ飛び出ることに成功する。ただし、アフリカ南部最大の資金源であるケープタウン、それに次ぐヨハネスブルグは自由アフリカが確保。ナグルファルは遠く南極付近から別働隊を送るが、自由アフリカはこれも食い止め、両軍は大西洋上で消耗戦に突入する。

大西洋上で激突するナグルファルと自由アフリカ。快進撃を続けたナグルファルだったが、自由アフリカは上陸地点をことごとく抑えて大陸への侵入を許さない

 一方、アメリカ帝国が向かった北辺の地はそもそも都市が少なく、しかもそれらの都市も大した経済力を持っていない。あえて取る意味があるのか聞かれそうだが、北極海方面には経済価値とは別にマップ上の役割がある。北米と欧州を結ぶラインは2つ。最短距離はアゾレスベースを経由する北大西洋ルートだが、ここはオリュンポスのお膝元であり、現にアゾレスベースはこの時すでにオリュンポスが抑えていた。残るルートが北極海を経由する道なのだ。アメリカ帝国はここを通って欧州に迫り、グレートブリテン島と大陸を結ぶ北ヨーロッパの要衝、北海への攻撃を開始する。

 実は北極海廻りで欧州を攻略するという作戦は前回アメリカ帝国が採った作戦と同じだった。だが、今回はURの抵抗も激しい。北海を堅守しつつ、外交を駆使してアメリカ帝国の侵略を封印。その間に欧州諸都市を制圧して地盤を固めにかかる。アメリカ帝国の目論見は外れ、欧州方面軍は北方海域に釘付けにされてしまった。

ハクトウワシと獅子(URのシンボルマーク)が激突した北海。URの抵抗は苛烈で、総人数で勝るアメリカ帝国も防衛線を崩せない

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