Kalafina――大躍進した2009年の集大成を魅せつけたLIVE 2009 “progressive”(1/2 ページ)
人気ユニットKalafinaのライブ「Kalafina LIVE 2009 “progressive”」が横浜BLITZで開催された。
映画「空の境界」などの主題歌を歌う人気ユニットKalafinaのライブ、「Kalafina LIVE 2009 “progressive”」が12月26日、横浜BLITZで開催された。
ちょうど1年前に、同じ会場で開催された梶浦由記の「Yuki Kajiura LIVE Vol.#3」でオープニングアクトを務めたKalafinaが、たった1年でワンマンを開催するほどに成長したのはもちろん、彼女たちが2009年に残してきた軌跡によるものだろう。年明けには初のツアーも行い、2010年にさらなる飛躍を遂げるべく、2009年の集大成を披露する場となった当日の模様をリポートする。
久々の生バンドをバックにスタートから絶好調
ライブはワンマンのプレッシャーを微塵も感じさせること無く、白い清廉なドレスに身を包んだ3人の歌姫が奏でる「Lacrimosa」と「serenato」での重厚なハーモニーでスタートする。しかしシリアスな雰囲気から一転、続いての「love come down」になると3人は、いかにこの日を楽しみにしていたかという思いを、存分に弾けさせる。Kalafinaのライブとしては久々の生バンド演奏に身体を揺らし、笑みを浮かべながら、当日会場へ駆けつけたファンたちと出会いの喜びを分かち合う。
半数近くがKalafinaのライブは初めてという観客へあいさつした後は、しっとりとしたバラードで、Kalafinaならではのメロディアスなサウンドを聴かせる。手を伸ばして触れてしまえば目の前のステージは崩れ去ってしまうのではないかというほどの繊細さに、会場上手(かみて)に設けられた女性専用ゾーンでは涙を浮かべるファンが多数見受けられた。
激動の2009年を振り返る
続いてのMCでは、Kalafinaのこの1年を3人が振り返った。3月に1st Albumをリリースし、4月からは11月まで毎月ライブハウスでイベントを開催。毎回のライブでのアンケートを元に3人がスタッフたちと打ち合わせを重ね、イベントをよりよいものにしていった努力の成果は、今日のライブにも確かに生きている。6月にはボストンで開催されたAnime Bostonにも招待され、2010年も1月20日に新曲「光の旋律」をリリースするなど、ますますの活躍を期待させてくれる。
早速その新曲、光の旋律をお披露目した後もライブは勢いに乗る。3人がそれぞれに目を合わせ、互いの信頼や高揚感を伝え合った「storia」、Keikoの低音が心に響く「lirica」、会場を所狭しと駆け回ってヒールにも関わらずジャンプしまくった「音楽」と、クライマックスへ向けて突っ走る!
今年1番の「音楽」!
Keikoが「今年1番の『音楽』!」と評しただけあって、ドラムからエッジの効いたギターへ、そしてコーラスが始まるという流れはバンドサウンドならではの、CDで聴くものとは次元違いの迫力だった。もちろん、観客の振り上げる腕もステージのメンバーたちを活気づけていた。
熱気は下がることなく、ラストはライブ表題曲の「progressive」でフィナーレへ。歌っている時に3人が向き合って互いを讃えるように浮かべる笑顔からは、歌うことに対する楽しさや喜びが滲み出ていた。
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