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ホントに飛び出るの!? 「ニンテンドー3DS」をこれでもかと遊び倒してきたNintendo Conference 2010 プレイリポート(1/2 ページ)

「Nintendo Conference 2010」の後半では、いよいよニンテンドー3DSの実機を使った「ソフト体験会」に突入。ここでは体験会で遊ぶことができたタイトルのリポートをお届けする。

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3時間たっぷり試遊してきました

 既報のとおり、任天堂は9月28日、幕張メッセにて「Nintendo Conference 2010」を開催し、同社の最新携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS(以下、3DS)」の価格および発売日を正式に発表した。

 岩田聡社長のプレゼンテーションに続いて行われた「ソフト体験会」では、「nintendogs + cats」や「新・光神話 パルテナの鏡」といった任天堂タイトルはもちろんのこと、カプコンの「BIOHAZARD REVELATIONS」やKONAMIの「METAL GEAR SOLID SNAKE EATER」などサードパーティ作品も含めると30以上ものタイトルが出展されており、それぞれ実際に手にとって遊んでみることができた。

 今回は3時間という限られた時間内でのプレイであったため、とてもすべてのタイトルを遊び尽くす余裕はなかったが、時間が許すかぎりのタイトルを体験してきたので、ここでは実際に遊んでみて分かったことや、個人的に感じたことなどをタイトル別にまとめてみた。岩田社長もプレゼンテーションで言っていたとおり、肝心の「裸眼立体視」部分については、どうしても文字や写真では伝わりにくいのが悔しいところだが……少しでも3DSの魅力や驚きが伝われば幸いだ。

本体内蔵ソフト(ニンテンドー3DSカメラ、Miiスタジオ、ARゲームス)

 今回のソフト体験会ではパッケージソフト以外に、3DS本体にあらかじめインストールされている「内蔵ソフト」についても体験することができた。

撮った写真がその場で3Dコンテンツになる。この感動は実際に触ってみないと分からないかもしれない
  • 【ニンテンドー3DSカメラ】

 まずは従来のカメラ機能をさらに進化させた「ニンテンドー3DSカメラ」を体験。ここではコンパニオンさんの案内に従って、実際に立体写真を撮影し、その場で閲覧してみることができた。

 ……といっても撮影方法は従来とまったく同じで、被写体を画面に収めてボタンを押すだけ。たったこれだけで、ちゃんと飛び出す「立体写真」が作れてしまうのはスゴい。映画やゲームなど「誰かが作った3Dコンテンツを見る」のと、「自分で3Dコンテンツを作る」のとではまた違った感動があり、「買ったらまず友達に触らせて自慢したい機能」のひとつとして楽しめそうだ。

  • 【Miiスタジオ】

 Wiiユーザーにはおなじみの似顔絵アバター「Mii」。この「Miiスタジオ」は、カメラで撮った顔写真を元に、自動でそっくりなMiiを作ってくれるというもの。Miiを作るのが苦手な人でも、これなら手軽に自分や友達のMiiを追加できるというわけだ。もちろん、作成結果が気に入らなかった場合は後から細かく手直しをすることも可能。実際に使う場合は、最初にカメラで大まかな顔のイメージを作っておいて、細かいところは自分で似せていく、というのが良さそうだ。そのほか、作ったMiiをQRコードに変換して出力する機能も。

撮った写真をもとに、8種類の候補を自動で表示してくれる。似ていないと思ったら手直しもできるのでご安心を

できあがったMiiはQRコードで出力することが可能。ブログや名刺など、色々なところに貼っても楽しそうだ

  • 【ARゲームス】

 個人的に、内蔵ソフトで一番ビックリしたのがコレ。3DS本体にはあらかじめ6枚のARカードが同梱されており、これをカメラで読み取ることで、6種類の「AR(拡張)現実ゲームス」で遊ぶことができる。

 今回プレイしたのは、そのうちの1種「マトあて」ゲーム。ARカードをテーブルに置き、カメラで撮影すると……なにやらカードの上に黄色いボックスが出現。これをAボタンで撃っていくと、ボックスから次々新しいマトが飛び出してくるので、とにかくすべて破壊していけばクリアとなる。自分が横に回り込めばちゃんとマトも横から見ることができるし、だんだん本当にテーブルの上にマトが存在しているような気分になってくる。

 ――と、これだけでも十分スゴいのだが、ゲームが進むと今度は、そのうちマトの周りのテーブルまでへこんだり、トランポリンのようにぽよんぽよん弾み出したりする。これまで「AR」と言えば単に現実の風景にCGを重ねただけのものが多かったが、こちらは「現実の風景」まで一緒にグニャグニャ動く。現実のテーブルは真っ平らなのに、カメラを通して見ると穴が開いていたり、ポヨンポヨン弾んでいたりするのは本当に不思議で、今さらながらに「ARってこんなこともできるのか!」とビックリしてしまった。3DSではようやくカメラが標準搭載になることもあり、今後はこうしたAR機能を生かしたゲームが多数登場することになりそうだ。

テーブルに置いたARカードから、次々といろんなマトが飛び出してくる。3Dのおかげで、存在感も十分

カードだけでなく、周辺のテーブルまでポヨンポヨン弾んでいる。こうなるともはやどこまでが現実なのか分からない

「nintendogs + cats」(任天堂)

3Dになっただけでなく、グラフィックも大幅に進化。毛のモフモフ感がうまく再現されており、触っていて楽しい

 ニンテンドーDSで大ヒットを記録した「nintendogs」の3DS版。名前のとおり、今作では犬だけでなく猫とも一緒に暮らすことが可能となっている。

 たぶん今回、3DSの恩恵をもっとも受けたのがこのゲームだろう。グラフィックの進化は言うまでもないが、立体視が可能になったことでワンコやニャンコたちの存在感が格段にアップし、まるで本当に1匹の動物が「そこに存在している」かのような実感を手に入れた。画面の奥から手前に走ってくる時など、あまりのかわいさに思わず「ギャー!」と声が出てしまったほどだ。

 唯一の心残りは、新要素である「カメラによるコミュニケーション」をあまり体験できなかったこと。コンパニオンさんによれば「カメラに顔を近づけると、ワンコがプレイヤーの顔をペロペロとなめてくれますよ!」とのことだったのだが……なぜか何度やっても失敗。結局、一度もペロペロしてもらえないまま時間切れになってしまった。このリベンジはぜひ、製品版で果たしたいと思う。

タイトル:「nintendogs + cats」(ニンテンドッグスプラスキャッツ)
メーカー:任天堂
ジャンル:コミュニケーション
プレイ人数:1人
CERO:A

(C)2010 Nintendo

「新・光神話 パルテナの鏡」(任天堂)

右手はタッチペン、左手はスライドパッドとLボタンをそれぞれ担当。右手で視点を、左手で自分を動かすいわゆる「FPS・TPS操作」なのはちょっと意外だった

 今回出展されていたバージョンでは、初心者向けの「第一章」と、上級者向けの「第四章」の二つのステージがプレイ可能で、筆者はこのうち「第一章」をプレイ。

 第一章はまず空中戦パートからスタートし、次々飛来する敵たちをショットで打ち落としながら空中を進んでいく。操作方法は、スライドパッドで移動、タッチペンで照準操作、Lボタンで攻撃をそれぞれ行う形。最初はタッチペンとLボタンでの攻撃にちょっと戸惑うかもしれないが、他のボタンは一切使用しないので、慣れてしまえば快適だ。

 さらに進んで、眼下に神殿が見えてくると今度は地上戦パートに突入。ここでも基本的な操作方法は一緒で、スライドパッドでピット君を動かしながら、タッチペンとLボタンで敵を次々倒し進んでいく。しばらく進むと神殿内でボス・ツインベロスとの戦闘が始まり、これを倒せば体験終了だ。

 強制スクロールの空中戦と違って、地上ではフィールド内を360度自由に歩き回ることが可能。また敵に近づくと剣による連続攻撃を繰り出すこともでき、空中戦に比べてぐっとアクションゲーム寄りとなっているのが特徴だ。操作感としてはTPSに近いが、一つ一つのアクションが派手で、また細かい照準操作もいらないため(ショットのアタリ判定がかなり大きい)、TPSが苦手な人でも心配は無用。日本のアクションゲームと、海外のFPS・TPSのいいところをうまく組み合わせてきた印象だ。

 ちょうど会場に、今作のディレクターを務める桜井政博氏がいらっしゃったので少し話をうかがってみた。桜井氏によれば、今作が目指したのは「3DSでいかに本格的な3Dゲーム(立体視という意味でも、3D空間を使ったゲームという意味でも)を実現できるか」という点で、単に2Dのゲームを立体にしたのではない、本物の立体感、ボリューム感をぜひ感じてほしいとのこと。また「本格的な3Dゲーム」を実現するにあたってはやはり「アナログパッドとタッチペン」という操作方法は避けて通れないと考えており、試行錯誤の末に現在の操作方法に行き着いたそう。その分、使うボタン類はアナログパッドとタッチペン、Lボタンの3つだけに絞り、この3つでどれだけ多くのアクションを体験してもらえるか、という点にもこだわった。自分と視点を別々に動かすいわゆる「FPS・TPS操作」は、日本人では苦手とする人も多いが、桜井氏ならではの心配りとゲームデザインでそのハードルを乗り越えることができるのか注目したいところだ。

タイトル:新・光神話 パルテナの鏡
メーカー:任天堂
ジャンル:シューティング
プレイ人数:1人
CERO:審査予定

(C)2010 Nintendo
(C)2010 Sora Ltd.
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