ホントに飛び出るの!? 「ニンテンドー3DS」をこれでもかと遊び倒してきた:Nintendo Conference 2010 プレイリポート(2/2 ページ)
「Nintendo Conference 2010」の後半では、いよいよニンテンドー3DSの実機を使った「ソフト体験会」に突入。ここでは体験会で遊ぶことができたタイトルのリポートをお届けする。
「STEEL DIVER」(任天堂)
「E3 2010」では「宮本茂氏イチオシのゲーム」ということでひそかに話題となっていた潜水艦操縦ゲーム。メインとなる「潜水艦モード」では、下画面の操縦パネルをタッチしながら潜水艦を操作、奥行き感たっぷりの海底を右へ右へと進んでいくことになる。パッと見はちょっと地味だが、操縦パネルを使った操作はもどかしくも面白く、また水槽を横から覗いているような海底のグラフィックも秀逸。3DSの立体視をゆったり楽しめるゲームとして、意外にオススメかもしれない。
また、もうひとつの「潜望鏡モード」は、3DSのモーションセンサー機能を生かした操作方法が特徴。潜望鏡で敵艦隊を見つけて次々破壊していくだけのシンプルなモードなのだが、3DS本体持ったまま体を左右に回転させると、それに合わせて視点も左右に動くのがユニーク。モーションセンサーを使ったゲームは他にあまり出展されていなかったが、操作のもたつきも一切なく、微妙な動きも正確にキャッチしてくれる反応のよさには驚いた。このゲームではあくまでオマケ的な要素だが、今後モーションセンサーを生かしたゲームの登場にも期待したいところ。
「METAL GEAR SOLID SNAKE EATER」(KONAMI)
今回は「The NAKED Sample」バージョンでの出展ということで、約7分間に編集されたオートデモを実機で上映するのみにとどまった。と言ってもただのムービー集というわけではなく、スライドパッドで自在に視点を動かし、様々な角度から見られるのがユニークだった。
プレイこそできなかったものの、3Dの迫力を存分に味わえるよう編集されたデモシーンの数々は素晴らしいの一言。前半のジャングルを進んでいくシーンでは、ワニやヘビが目の前に迫ってくるような迫力で立ちはだかり、吊り橋のシーンでは吸い込まれそうな谷底の奥行き感に思わず「うわっ」と声が出そうになってしまった。ひとつひとつのシーンがちゃんと3Dで見られることを前提に作られており、かなり力の入った移植になっていることをうかがわせた。早くこの映像の中を、スネークとなって実際に動いてみたいものだ。
「BIOHAZARD REVELATIONS」(カプコン)
3DSで発売される「バイオハザード」シリーズの完全新作。今回出展されていたバージョンでは、豪華客船の通路を進んでいく5分ほどのシーンをプレイすることができた。ここのところ「ホラー」というテーマからやや遠ざかっていた印象もある同シリーズだが、今作では久々に純粋な「ホラー」に立ち返った印象。特に3Dでこちらに迫ってくるゾンビ(?)の怖さは3DSならではの感覚で、思わず体ごと後ずさりしそうになってしまった。「3Dになるとキャラクターの存在感が増す」というのは「nintendogs + cats」ですでに体験済みだったが、相手がゾンビでもそれは同じこと。解像度の違いを除けば、据え置き機シリーズと比べて何ら遜色のないグラフィックにも驚かされた。
「スーパーストリートファイターIV 3D EDITION」(カプコン)
PS3やXbox 360で発売された「スーパーストリートファイターIV」の3DS版。すれ違い通信などの新要素も盛り込まれているものの、基本的な内容としては据え置き機からの順当な移植版となっている。
ボタンはY、X、Lが弱〜強パンチ、B、A、Rが弱〜強キックにそれぞれ割り当てられており、オリジナルとまったく同じ技数、ボタン数でプレイすることが可能。LRボタンが強攻撃なのでやや慣れは必要だが、移植にあたって削られている要素が一切ないというのは嬉しい。唯一、フレームレートが30fpsになってしまっているのがちょっと残念だが、プレイ感覚で大きな違いはないのでご安心を。また下画面には必殺技や同時押しボタンなどを4つまで割り振ることができるので、どうしてもウルトラコンボが出せない人などはこちらを活用していくとよさそうだ。
「リッジレーサー3D」(バンダイナムコゲームス)
おなじみ「リッジレーサー」シリーズの3DS版。ドリフトを行うことでゲージがたまり、一定時間急加速が可能な「ニトロ」を使用できるなど、基本的なゲームシステムはPSPの「リッジレーサーズ」シリーズを踏襲。裸眼立体視による奥ゆき感もバッチリで、3DSのポテンシャルを十分に感じることができるタイトルとなっている。個人的には「リッジレーサー」にしてはちょっと車体が滑りすぎるかな、という印象も受けたが、このあたりは今後の調整に期待したいところ。なおハンドル操作はスライドパッドと十字ボタンのどちらでも可能だが、個人的にはスライドパッドの方が扱いやすいと感じた。
「ゼビウス(参考出展)(バンダイナムコゲームス / 任天堂)
岩田社長のプレゼンテーションにもあったが、3DSでは実験的に、過去の名作タイトルを3D対応にリメイクして発売・配信いていく予定もあるとのこと。今回はその一例として、あくまで参考出展ではあるがバンダイナムコゲームスの名作シューティング「ゼビウス」の3D対応版をプレイすることができた。
見たところベースはアーケード版だが、まず目を惹いたのがワイド画面になったことで画面の横幅が約2倍に広がっている点。ただし自機が移動できるのはあくまで画面中央の1画面分のみで、ワイド部分はあくまで飾り。このあたりは、元のゲーム性を損なわないようにとの配慮からだろう。
肝心の立体視部分については、「うーん、言われてみれば立体的……かも?」といった感じで正直なところあまりピンとこなかった。確かに空中の敵に比べて地上物はやや奥側に見えるような気がするのだが、他のゲームに比べて奥行きが浅く、残念ながらあまり立体的には感じられなかった。「もともと平面のゲームを3D化する」という取り組み自体は面白そうなのだが、どうすれば効果的に立体感を出せるのかなど、まだまだ課題は多そうだ。
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