「カラテカ」っぽい景色が見たくて越前の寒さとコンバットしてきた:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)
連載第92回は「カラテカ」(ソフトプロ)。書き始めてから気がつきましたけど、どんなスタンスで取り上げたらいいか難しいです。一般的にはマイナーだけど、レトロゲームファンには超有名ゲームということで。
カラテカ本線日本海
東尋坊南端の七つ岩では、波しぶきが岩を乗り越えて飛び散り、迫力満点。波の音は「カラテカ」のような“ザザー、ザザー”という音ではなく、途切れず常に鳴り続ける。風の音もすごい。
寒さで体力が奪われたせいか、だんだん眠くなってきた。もし寝ぼけてふらついたら、えらいことになるかもしれない。いったん商店街に退散し、食堂でソースカツ丼を食べた。うまかった。今の時期は越前ガニの最盛期でもあるが、そちらは夜に、宿泊先の芦原(あわら)温泉でいただいた。
ソースカツ丼のおかげで元気が出て、無事「カラテカ」っぽい写真を撮ることができた。……でもカラテカのように崖ぎりぎりに立つことは、できなかった。
いや、言いわけさせてほしいんだけど、崖ぎりぎりにはカメラを置ける場所がなかった。三脚が倒れて海に落ちたら元も子もないし。セルフタイマーで撮ったから、自分から遠く離れた場所にカメラをセットすることもできない。……寒いからといって、そもそも道着を着ていない時点で失格ですね分かります。
さて、「カラテカ」ではスタート地点の断崖絶壁で、最初の敵が現れる。気をつけの状態でBボタンを押すと、敵に一礼でき、敵も(構える前であれば)礼を返してくる。これはあまりにも有名だが、マニュアルを見ても、カラテカがBボタンで礼をすることは、書かれていないようだ。
ちなみに、敵と当たる前に礼をしないと、敵の攻撃がちょっとだけ激しくなる。とはいえゲームを攻略する上では、さして支障はない程度だ。
ワナ! ワナ! ワナが落ちそう
崖っぷちで敵を1人倒してゲートに入ると、簡単なビジュアルシーンが流れる。アクマ将軍が手下に指示を出し、指示を受けた手下がカラテカを倒すために走り出す。
このシーンが終わるとゲームに戻るが、カラテカが左から右へと移動する途中に、その手下が右から左へ向かう場面が挿入される。以降、カラテカと敵がかわりばんこに表示される(カラテカは、表示されているときだけ移動できる)。当時としては凝った演出だった。
「カラテカ」では、構えた状態でAボタンを押すと蹴りが、Bボタンを押すと突きが出る。アーケードの「空手道」(テクノスジャパン/データイースト)や、「イー・アル・カンフー」のように、蹴りも突きも上中下段に打ち分けられる。
とはいっても、突きはかなり当たりにくい。単に射程が短いというだけではなく、相手との間合いを詰めようとして、踏み込んでいる途中に打てないのだ。十字キーの左右を細かく押して、すり足で少しずつ間合いを調整する手もあるが、それなら最もリーチの長い中段蹴りを連発した方が、はるかに戦いやすい。
敵にはそれぞれ決まった攻撃パターンがあるので、それを見極めれば中盤までは難しくない。体力が減ったら、敵と距離を取って攻撃を受けないようにすれば、徐々に回復していく(敵の体力も回復するけど)。
しかし、城ステージのラストで、「カラテカ」最大の強敵が現れる。
ワナである。
カラテカがステージ最後のゲートを通ると、上からギロチンが落ちてきてゲームオーバー。
今回の原稿を書くのが遅れた理由の1つが、このワナをどうしてもクリアできなかったこと。昨年末に1回オールクリアしてたんだけど、今年に入って画面写真を撮るために、録画しながらあらためてプレイしたら、何回やっても何回やってもこのワナから先に進めなかったのだ。
攻略法としては、カラテカが構えたときの前の足を、ワナの真下にある影から、ほんのわずか手前に置き、十字キーの上を押して「気をつけ」状態になり、右を押して走る、らしい。……でもそうやっても、やっぱりワナの餌食になる。ここで挫折したプレイヤーも多かったはずだ。
もちろん、ワナにかかると即ゲームオーバーなので、再プレイするたびにスタート地点の崖からやり直しとなる。最初のうちは「凝ってるなあ」と感心した、敵が走ってくる演出も、何度も何度も何度も何度も同じシーンをやり直していると、もううっとうしい。そういう点も含めて、後のゲームのビジュアルシーンやムービーに似ているかもしれない。
数日トライして、「十字キーの右を押すときに、押しっぱなしにせず、ちょっとだけ押せばいい」ということにようやく気がついた。そうすればカラテカの目の前でギロチンが閉まるので、上がるのを待って動けばいい。ようやくここから先へ進めた。
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