小島監督，アヌビスを業界関係者に大プッシュ！

　PS2「アヌビス ZONE OF ENDERS」は，小島氏が監督を務める最新アクションゲーム。

　会場には小島監督と，小島監督が「全幅の信頼をおいている」同ゲームディレクターの村田氏が姿を現し，“覚醒”がキーワードだという新作の概要を，3つのポイントに分けて明らかにした。

　第一のポイントは「ビジュアルの覚醒」。アニメとCGの中間を目指した“ZOEシェード”処理，セル塗りの質感と透過光でアニメのようなエフェクトを再現した“ZOEエフェクト”に加えて，ムービー部分は2Dの“デジタルアニメーション”で構成されているのがポイント。5月に行われたE3では，「あの画面が本当に動くのかと何回も質問された」（小島監督）というほどに注目された画面だけに，必見。

　また3Dのムービー部分は，インタラクティブに動かすことが可能！　ムービー再生中にR1ボタンなどを押すことで，見たい部分を拡大することができるのだ。「画面中のアニメ部分（パイロットが表示される部分）を動かすこともできますよ」（小島監督）と，小島作品ならではの遊び心も満載。

　第二のポイントは，「世界観の覚醒」。新川洋司氏が描くメカに加えて同作では，真・女神転生の金子一馬氏がキャラクターデザインで参加！ 両者のデザインが織りなす世界は，SFともアニメとも言えない，一種独特な雰囲気を醸し出しているのだ。

　主人公は前作「Z.O.E.」の“逃げる少年”から“戦う男”へ変更されたほか，敵の種類やステージ数，オマケ要素などボリュームも大幅にUP！　その量は「値段に比べて，かなりお買い得なボリュームになっていますね（笑）」（村田氏）というほどになっているというので楽しみ。

　そして最後のポイントは「ゲーム性の覚醒」。前作までの“斬”“撃”に加えて，「敵を掴んで投げる」「掴んだものを防御に使う」という“掴”む動作を重要なアクションとして追加しているのだ。

　また，1対1の対戦に加えて，1対多数のアクション場面も会場で公開！ 多数の敵をロックオン，レーザーを発射して一度に爆破する爽快感溢れるこの対戦は「基本的に○ボタンを連打するだけでも進むことができます」（村田氏）という。アクションも“無重力”の浮遊感とスピードが見事に融合しており，画面を見ているだけでもついつい引き込まれそうな感覚を覚えるほど。

　しかし，ここまでの複雑なアクションになると操作感がもたついたり，複雑になってしまうのが一般のアクションにおける難点。しかし小島監督は「開発において，プレイヤーが自分の分身であるキャラをいかに気持ちよく動かせるか，をゲームの肝だと思って開発している。僕でも簡単に操作できるので（笑）じっくり会場で試してもらいたい」と，その不安を一蹴していたぞ。

　現在，「アヌビス」の開発状況は「道具を作り終わって，今まさに組み立てている最中。」（小島監督）とのこと。

　最後に「ぜひTGSでアヌビスを感じて，良いと感じたら近所のおじさんやおばさん，友だちに伝えて欲しい！」（小島監督）とファンにPRしていたぞ。気になる完成は「来年の迎春かな？」（村田氏）という言葉が聞かれていたので，ぜひ期待していよう！