■ INTERVIEW ■
【 シェーマス ブラックリー / Seamus Blackly】
マイクロソフト コーポレーション
Xboxテクノロジー オフィサー(XTO)
アドバンスドテクノロジーグループ マネージャー
Xboxに関わるクリエイターの開発環境を整備し,サポートするATGを統括。高エネルギー物理学の研究者,アクロバット機の設計士を経てゲーム開発者に……と異色の経歴の持ち主。
「たいちょう! というわけで、まずは発表会後にマイクロソフトに直撃取材。シェーマス・ブラックリー(以下SB)氏に聞いてみましたよ。まずは価格についてから」
北米や欧州の価格と比べると確かに日本の定価は割安感がありますが、PS2やゲームキューブよりはちょっと高い。そのへんの勝算は?
SB ■ 本体の価格設定というのは非常にむずかしいですね。ユーザー、競合、本体の持つ性能など、あらゆる要素を考慮した結果です。Xboxのマシンパワー、ブロードバンド機能、内蔵ハードディスクを考えると34,800円は価値ある投資では?
PS2との比較では「ハードディスクとネットワーク」がXboxのアドバンテージによく挙げられますが、PS2にはすでに「FF]T」という具体的なネット対応タイトルがあります。Xboxとしては何が?
SB ■ 私も「FF]T」はプレイしましたが、「ハードディスクとネットワークによる恩恵」をそれほど感じることができなかった、というのが正直な感想です。もちろん「FF」シリーズはすばらしいゲームだと思います。
しかし、ユーザーはオンライン化に大きな期待をもってハードディスクなどにお金を使うのですから、もっと明確なメリットを欲するのではないでしょうか?
Xboxとしては、やるからには今までのゲームの常識を覆すような、本当の意味での「ネットワークならではのおもしろさ」を実現したい。
準備が整っていない状況でスタートして、ゲームファンのみなさんが「オンラインゲームって、たいしたことない」と感じてしまうような事態は避けたいのです。ですので、もう少しお待ちください。
今年の夏には「みなさんが夢見ているようなオンラインゲーム」を提供できる予定です。
北米での販売は絶好調ですが、おもにハードコアゲーマーが買っているのでしょうか? またマイクロソフトさんの製品ということでPCゲーマーの反応は?
SB ■ やはりハードコアのゲームユーザーに人気があります。Xboxのテクノロジーに魅力を感じたり、今後のブロードバンド展開を期待して購入された方が多いようですね。
一方、PCゲームのファンはコンソール(家庭用ゲーム機)にあまり興味がないようです。とはいえ、現在Xboxは北米で一種の社会現象となっていて「Cool!」(カッコイイ!)という言葉のかわりに「Xbox!」と言う人もいるぐらいなんですよ(笑)。
|
|
|
■1月11日の発表会は来場者多数のため,第2会場が用意されたほど。期待度も高い? |
■さまざまなXbox店頭販促グッズも公開された。発売まで一ヶ月を切り,どう盛り上がっていく!? |
本体やロゴもアメリカ的ですからね?
SB ■ 日本では「アメリカ的」とよく言われますが、でも北米では「すごく日本的」って言われるんですよ(笑)。で、欧州へ行くと「あ、ヨーロッパテイストに作ってくれたんだね、いいじゃないか」と(笑)。
初耳です(笑)。では最後に、Xboxにとって「日本市場における成功」とは?
SB ■ 私自身日本が大好きで、この2年間に31回訪れてますし、Xboxの設計においても日本のファンに受け入れられるように気を遣いました。
しかし、日本の市場にかぎらず「Xboxの真の成功」というのは、ユーザーがつねにエキサイトしてくれて、開発者もつねに想像の翼を羽ばたかせている、そんな状態ではないでしょうか?
私たちはXboxをエンターテイメントの事業と認識しています。たんに「機械やソフトを作って売る仕事」ではなく、Xboxのエンターテイメントを通じて、より多くの人に「ハッピーになってもらうビジネス」と考えているんです。
・SOFTBANK GAMES Xbox特集 INDEX
・マイクロソフト(発売元)
・Xbox SPECIAL INDEX
・SOFTBANK GAMES INDEX
|