■ INTERVIEW ■
マイクロソフト Xbox事業部 アドバンストテクノロジーグループ
※このインタビュー記事は「ドリマガ」3月1日増刊号に掲載されたものです。
今回はサードパーティやデベロッパーへのテクニカルサポートを担当するアドバンステクノロジーグループの担当者に,Xboxの特徴と優位性を聞いた。
日本で最も深くXboxの中身を知る彼らは,そのサウンドやグラフックスのポテンシャルと,これからの可能性について,以下のように説明している(取材は2001年10月のもので,現状とはややことなる部分があります)。
■桝谷:僕らの仕事はサポートと言っても「Windows」のユーザーサポートと違いますからね(笑)。 とくにXboxの場合は各サードパーティさんに対する説明会や開発ツール内のサンプルにしても「現在のCG技術の最前線」に近いぐらいのレベルでサービスしているのが特徴です。 たとえば「XDK」と呼ばれている開発ツールがあるのですが,それのポリゴンを出すサンプルにしても単純な立体ではなくて,毛の表現や波の表現など,実用的でゲームにすぐ応用できそうなものを提供しています。 基礎的なものから段階を踏んで……という方法ではなく,現在のリアルタイムグラフィックスをXboxならこう表現する──といった感じで,各社さんと意見交換しています。
■春木:今回のTGSでは各社さんにたくさんのタイトルをプレイアブル出展していただいたので,ようやくユーザーのみなさんにもXboxの映像のアドバンテージを実感してもらえたのではないでしょうか? どんなにスペックを誇示しても具体的にソフトで見てもらわないと,この差はわからないですよね。私たちだって最初はどれだけキレイに出るのか,半信半疑だったぐらいですから(笑)。
──TGSでは5.1chサラウンドを小型ブースで体験して衝撃を受けたのですが,Xboxではサウンド面でも開発環境が激変しそうですね。
■穐山:そうですね。5.1chに関しても,最初は開発者のみなさんも懐疑的で(笑)。「そんなの必要あるの?」という。 ただ,Xboxでは音の位相を動かすのも非常に簡単ですからね。「できる」ということがわかると,みなさん積極的にゲームに盛り込もうとしてくれるんです。僕らが想像していないような「音の遊び」を考えたり。ゲームの画面が2Dから3Dになった時,グッと演出の幅が広がったのを覚えてますか? クリエイターは絵を描くだけでなく「カメラの位置」も考えなくてはならないようになった。 Xbox以降は言わば「マイクの位置」を自由に設定できるわけです。サウンドプログラマーという仕事もより重要になります。
■桝谷:そういう意味で,開発者を奮い立たせるハードという感じがするね,Xboxは。
■春木:映像も音もスタンダードを最初から高いところに設定しているのがXboxの魅力なんです。秒間1億ポリゴン出ると言っても,それを本当に表現するにはハイビジョンが必要なんです。 Xboxは拡張パックを使えばHDTVにつなげられる。5.1chも映画のようにただ眺めるのではなく,音をインタラクティブに制御することできる。 明らかに次の時代の技術レベルに照準を合わせているんです
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