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ミクロの世界へようこそ! デジタル顕微鏡「EV5680B」で見る極彩色に魅了される美しすぎる(2/4 ページ)

色彩あふれる不思議で奇妙な風景を見ていると、想像の世界に迷い込んだかのような錯覚におちいる。これはいったい何だ?

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 EV5680Bには、4本の対物レンズが装備されており、ターレット部をまわして倍率を切り替えられる。この対物レンズの倍率に接眼レンズの倍率(10倍)を掛け合わせたものが総合倍率だ。なんと、光学顕微鏡での限界に近い1000倍という非常に高い倍率で観察できる。

画像 4/10/40/100倍の4本の対物レンズを装備、開口率(NA)1.25のコンデンサレンズにも注目だ
画像 10倍の接眼レンズが1組(2本)付属、眼幅調整可能な双眼接眼部に装着して使う

 さらに、接眼部それぞれは独立して視度調節が可能で眼幅調整範囲も広く、接眼部は360度回転する。LEDによる熱の出ない照明を搭載し、フィルタ枠や絞り、高さ調節機能の付いたコンデンサレンズも装備。対物レンズには色収差を抑えたアクロマートレンズを採用、さらに40倍・100倍の対物レンズには、プレパラートを破壊しないようスプリング式のレンズ収納機構まで付いている。

 コンデンサレンズとは、光源から広がる光を平行光線にしたり集光させたりするレンズのこと。試料(観察物)との距離を調整することで照明方法を変えたり、絞りを内蔵することで光束を調整して焦点深度や解像度を調整できる。


画像 傾斜接眼部を360度自由に回せる。観察しやすい位置にあわせよう

 と、難解なことを書いたが、クオリティの高さに正直に驚いているのだ。これだけの品質の光学顕微鏡を求めるとなると、撮影機能のない学生実習用のタイプでも、国内有名メーカーであればゆうに20万円近くしてしまう。それが6万円以内で買えて、しかも、デジタル撮影できるのだからすごい!

パソコンを使った観察と記録。連写やインターバル撮影を使いこなせ

 単体でも、高倍率の光学顕微鏡として高度な観察に使えるEV5680Bだが、デジタル顕微鏡の本領を発揮するのは、パソコンと連携させたときだ。付属の専用ソフト「aigo ScopeImage 9.0」をインストールし、USBケーブルで接続すればOKだ。接眼レンズ越しに見ている映像が130万画素のCMOSセンサで捕らえられ、リアルタイムに画面に表示される。

 顕微鏡をのぞき込むだけでなく、パソコンに映し出せば多人数での同時観察も可能というわけだ。しかも、専用ソフトを使えば、1280×1024ドットあるいは1024×768ドットでの静止画キャプチャ(JPEG、BMP)、連続キャプチャ(1秒〜間隔)、および動画撮影(7.5fps、AVI形式)が可能で、観察物のリアルな映像をしっかり残すことができる。

画像 USB 2.0でパソコンと接続。リアルタイムでカメラが捉えた映像が表示される
画像 専用ソフトaigo ScopeImage 9.0、コントラストやガンマ、RGBゲインなどが調整できる

 ここで紹介した顕微鏡写真は、すべてEV5680Bと専用ソフトで撮影したものだ。40/100倍の低倍率では、100円均一ショップで購入したLEDライトをステージ(観察台)に置いて、上から照明を当てたりもしている。

画像 上部メニューには、長さや角度測定など簡単な画像解析機能がある。「連続キャプチャー」は普段から多用したい機能だ
画像 EV5680Bには上から照らす落射照明はないため、100円均一ショップで求めた小さなLEDライトを置いてみた。これで十分役立っている

 身近なもの、例えばお札に印刷されたマイクロ文字、晩秋のコスモスのオシベ、道端の雑草(ナズナ)や、ブロック塀の隙間にあるコケなど、倍率を変えれば新たな発見があり見ていて飽きない。普通は染色しなければ見えない動物の細胞も、専用ソフトでコントラストを調整すると細部が見えてくる。植物細胞の中を何かが動いているのを動画で記録することもできてしまう。普段は気にとめない小さな世界の不思議に、時間を忘れてしまうのだ。

画像画像 1万円札にあるマイクロ文字を【40倍】で観察・撮影。左が通常の透過照明、右がLEDライトで照らした落射照明で撮影したもの。見え方が違う

画像画像画像 重曹の結晶を【40倍】で、左から通常の透過照明、落射照明、両方の明るさを調整したもの

画像画像画像 コスモスの花(オシベ)を【40倍】、【100倍】、【1000倍】で観察。花粉が怪しく付いている

画像画像画像 雑草(ナズナ)の葉を【40倍】、【100倍】、【400倍】で撮影。微細な毛が象牙のようだ

画像画像画像 乾燥していたギンゴケを水で戻し、【40倍】、【100倍】、【1000倍】で。細胞が並んでいる

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