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独断と偏見で選ぶ! 2011年、ゲーム業界今年の11大ニュース年末特別コラム(3/5 ページ)

なんで11大ニュース? それは今年が2011年だから! きわめて私的にゲーム業界を振り返ってみました。

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5:東京ゲームショウに史上最多の入場者が来場

 9月15〜18日までの4日間にわたり、幕張メッセで毎年恒例のTGSこと「東京ゲームショウ2011」が開催されました。入場者数は4日間の合計で過去最多となる22万2668人となり、会場はたいへんな盛況となりました。

 筆者は取材のため4日間とも現地におりましたが、毎度のことながら会場内の人口密度は非常に高く、人気のタイトルやメーカーのブースには長蛇の列が出来上がり、お目当てのゲームを遊ぶまでには60分待ちなどというのは当たり前。さらに注目の新ハードであるPS Vita用ソフトなど、一部のタイトルは遊ぶ前にあらかじめ整理券を受け取る必要がありましたが、午前中のうちに配布終了となったため、遠方あるいは都合で午後から来た人には一切触れることができない状況でした。

 主催者のCESAが先日公開したデータを見ると、アンケートに回答した来場者の平均予定滞在時間は約5時間、予定試遊本数は約3本とのこと。つまり、超単純計算ですがあれだけ広い会場を歩き回っても1時間40分ごとに1本のゲームしか遊べない勘定になります。率直に申し上げて、たったこれだけしかゲームが遊べないイベントが本当に「ゲームショウ」という名に値するのか、筆者には少なからず疑問が残りました。

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画像画像 人気ブースでは並んで待つのもひと苦労。PS Vita用ソフトにいたっては整理券がない人は門前払い状態に……

 主催者および出展社の皆様におかれましては、次回からはただ大勢の人を集めればよしとするのではなく、入場者が少しでも多くのゲームに触れられるように運営方法を大幅に改善してみてはどうでしょうか。もはや「次回も例年通りにやればいい。」で済ませてはいけない時期にきているのではないかと思われます。

 それから、今年は東日本大震災のチャリティグッズの販売などをしていた「ゲームで日本を元気にコーナー」が設置されていたことも特筆に値します。このような素晴らしい活動はぜひ、来年以降も継続して実施をお願いしたいところですね!

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画像画像 Tシャツなどのチャリティ品の販売やオークションの販売は以後恒例化してもいいのでは?

6:東京ゲームショウとアミューズメントマシンショーが同時期開催を実現

 新作アーケードゲームを展示する毎年恒例のイベント、「アミューズメントマシンショー」(以下、AMショー)が今年も9月15〜17日の3日間にわたり幕張メッセにて開催されました。

 3日間の入場者数の合計は3万3464人で、前回よりもおよそ2000人ほど上回りました。客が増えた要因は、タイトルにもあるようにTGSと同時期かつ同会場で行われたからにほかなりません。実際、筆者はTGS会場内でAMショー会場での配布物や、プライズ(景品)ゲームの体験コーナーで獲得した大きなぬいぐるみ類を抱えて歩く一般来場者を何人も目撃しました。

 AMショーには十数年前から仕事で足を運んでいるのですが、今回はTGSと並行しながらの取材となったため超絶疲れました(苦笑)……。愚痴はさておき、今年のAMショー会場をひと通り見終えたところで、以前から漠然と考えていたことがついに確信を持つに至りました。

 それは、次回以降はAMショーをTGSに統合して開催すべきだということです。現在アーケードゲーム市場は2007年をピークに、市場規模が急激に縮小しており、毎年どんどん店(ゲームセンター)および開発メーカーが減り続ける危機的状態となっています。ならば、22万人も集まる日本最大規模のゲーム業界イベントを利用してアーケードゲーム市場をユーザーにアピールしない手はないでしょう。

 しかし、TGSとAMショーとでは主催団体が異なり(※前者はCESA、後者はJAMMAが主催)、それぞれ契約している広告代理店が違うなどの問題があるため、容易に手を組むことはできないのが現状のようです。

 ……と、本稿を執筆中に新たな情報が飛び込んできました! 来年9月はAMショーを行わず、2013年からJAMMAおよびAOUの両アミューズメント業界団体がアミューズメントマシンショーを共同開催にすることが決まりました。今まではJAMMAが主催するAMショーは毎年9月、AOUが主催するアミューズメントマシンショー(通称:AOUショー)は2月に行っていましたが、来年9月のAMショーを1回お休みしたうえで再来年にはこれらを一本化して2月に開催するとのことです。

 筆者がJAMMAに問い合わせてみたところ、9月の開催をやめたのはオペレーター(ゲームセンターの経営者)にとってタイミングが悪い、つまりこの時期には年末の書き入れ時に向けて新しく買うゲーム機類をすでに決めてしまっており、わざわざショー会場で足を運ぶ必然性がなくなってしまったことが最も大きな理由のようです。また、TGSとの共催案は出なかったのかという質問に対しては、「10年ほど前から同様の意見は出ているが、諸般の事情で今も実現にいたっていない」とのことでした。

 筆者としても年1回の開催にするのは大賛成ではありますが、開催時期を9月にしてなおかつTGSとの統合あるいは共同開催にしてほしかったところです。今後も統合が難しい状況が続くのであれば、次回以降のTGS会場内にはアーケードゲーム専用コーナーを作るなどして、うまく業界全体の宣伝につながるようなスキームを作っていただきたいものですね。

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