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本当に立体に見えるの? メガネ不要のお手軽3Dシート「Pic3D」を試したナニコレ

iPhoneのディスプレイに張り付けるだけで、3Dメガネがなくても3D映像を見ることができる特殊なシートを試してみた。

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 3D製品は値段が高いというイメージを持っている筆者だが、昨年の「3D&VR展」でお手頃なメガネ不要の3Dシート「Pic3D」を見つけた。iPhone 4S用が2000円ほどで、お試しにちょうどいい価格だ。そんなに安くて本当に立体視ができるのだろうかと思い、実際に使って性能を確かめてみた。

 Pic3Dをディスプレイに張り付けて専用のソフトで映像を再生すると、3Dメガネなしで3D映像を見ることができる。手に取ってみると、一般的な液晶ディスプレイ保護フィルムを少し厚くした感じだ。シート越しに部屋の中を見回すと、ぼやっとして見える。シートには斜めに細かい線が入っており、これがカマボコ型のレンズになっていて、右目と左目に別々の映像を見せて立体視を可能にしているという。

Pic3D
シート越しに部屋の中を見回してみた


 早速iPhoneの画面に張り付けていつも通り操作してみた。画面に斜めのしましまが入っただけで当然だが立体視はできない。専用アプリ「Pic3D-Player」をApp Storeでダウンロードして、今度こそ準備完了だ。

 アプリを起動して、メニューの「URL」と書かれたボタンをクリックして、YouTubeにアップされている3D動画のID(URLの「youtube.com/watch?v=」の後ろの部分)を入力する。例えば、一般ユーザーが投稿したゆりかもめの最前列からの動画だとURLは「http://www.youtube.com/watch?v=3BcX27FnhJI」となっているため、「3BcX27FnhJI」をIDとして入力する。

 iPhoneにデフォルトで入っているYouTubeアプリではURLが分からないため、PCで気になる動画を検索して、IDを入力するという方法を取るしかないのが少し面倒。YouTubeの3D動画を探すときは、「YT3D」という検索ワードを入れると3D動画が探しやすくなる。


シートをセットすると立体的に見ることができる

 3Dの表示方式は「サイドバイサイド」を選択する。PCで見ると2つの似たような映像が横に並んでいるだけだが、Pic3D-Playerで再生すると2つだった映像が1つになり、立体的に見ることができた。ただ、3D動画が見られると言っても、映画館で3Dメガネを掛けて見るような美しい映像をイメージすると少し違う。やはり斜めのしましまが気になってしまうし、シートをちょうどいい角度に張れていないと、映像が少しブレてしまう。そして残念なことに、専用アプリは縦画面での再生にしか対応していないため、iPhoneを横にして画面いっぱいの3Dを見ることはできない。

 いろいろ残念な面はあるものの、2000円のシートで3D動画が見られるなら安いと思ってしまった。3Dシートの性能以前に、今の3Dのコンテンツは質がまちまちなので、動画によって立体的に見えやすいものも、見えにくいものもある。過渡期の今だからこそ、ユーザーが参加するための敷居を低くしてくれる低価格なシートは重宝する。

 ちなみにPic3Dの販売を行っているグローバルウェーブによると、次世代版シートの開発も進めているところだという。今年の3D&VR展までにお目にかかれることを期待したい。

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