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電動スクーター、e-Let'sで往く! 新宿発、秋葉原行き買い出しツアー散歩するガジェット(2/3 ページ)

原付スクーター感覚で運転でき、電動アシスト自転車のようにバッテリーを取り外して充電可能な電動スクーターe-Let'sで、新宿から秋葉原まで往ってまいりました。

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新宿、秋葉原までの往復を走行

 e-Let'sの走行距離はカタログ値で30キロメートルですが、これは使用電力量を抑えるエコモード(最高時速30キロメートル)での定地走行テスト値。信号待ちの停止と発進が頻繁にあり、実際の交通の流れに即した走行を必要とされる公道走行時に、パワーモードでどうなるのかが気になるところです(メーカーによると、パワーモードの最高速度は時速50キロメートル程度とのこと)。今回は、実際に新宿(正確には、スズキワールド新宿のある東京都新宿区上落合)から秋葉原駅まで「ちょっとした買い物に行きました」という想定でモーター出力を最大に発揮するパワーモードで走ってまいりました。

 交通状況は、平日の午後で渋滞はなく順調に流れているものの、他の車両がなくなることはなく必ずしも自分のペースで走ることができないというものでした。なるべく他の車両を先に行かせ、他の原付がいたらその後ろでペースに合わせて走るという走行をし、40分ぐらいで秋葉原駅前に到着しました。走行距離は約10キロメートル、バッテリー残量を示すインジケーターの5つあるメモリのうち2つが消えた状態でした。

 ちなみにこのときの気温を冬季用バイクウェアの上から腕に巻いた腕時計プロトレックで、アバウトに計測してみたのですが6度でした。そのため、走行時の体感温度はもっと低かったと思われます。筆者は寒さのあまり、この後、ヨドバシカメラで暖を取らせていただきました。

画像 新宿から秋葉原までの走行中、GPSロガー(i-gatU GT-120)で記録した走行経路を専用ソフト(Sports Analyzer)で表示したもの。走行距離はだいたい10キロメートルだった

画像 秋葉原駅前、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店付近に到着

画像 “TRIP”表示が「73.4(km)」なのは走行前にリセットしなかったため。ハンドルに固定しているのは、YUPITERUのポータブルナビYERA(イエラ)YPL502si。リーズナブルな価格なだけに2輪固定用のアタッチメントなどは一切付属していないので、MINOURAのSM-2835スペースマウントにホームセンターで買ったM5の20ミリメートルネジで固定している。この位置だとウィンカー操作がしにくくなるので、長期使用するならミラー取り付け部などを使った固定を考慮すべき。電池容量に不安があるので、USBポータブル電源を接続している。防滴ではないのと取り付けに工夫が必要なので、予算が許すならば前回紹介したゴリラ CN-MC01Lが防滴でおすすめ

 帰路、ちょっと走ったら電池残量表示(5メモリ)が1メモリ減って残り2メモリになりました。交差点の途中で止まっても困るので、走行しなくなる前にスペアバッテリーに交換してしまったので厳密な走行距離は出していませんが、バッテリー1つで20キロメートル前後といったところでした(気温5度前後でパワーモード走行時)。


バッテリー交換は、キーでシートのロックを解除してシート下を開き、バッテリーのロックを引いて解除してバッテリーを引き抜き、スペアバッテリーと差し替えるだけ。しっかりしたハンドルが付いており、無理のない姿勢で作業できるので重くは感じない。バッテリーの接触が悪いと電源を入れた際に警告が出て走行できないので、少々強めに差すのがコツ

まとめ1:走行距離についての考え方

画像 電動アシスト自転車と違って、バイクは昼間でも常時ライト点灯の義務がある。この点もバッテリーのもち的には不利なところ。停車したら、即電源を切る習慣をつけるのが良いかもしれない

 今回のようにパワーモードで山手線内を端から端まで(10キロメーター程度)横断走行する場合、スペアバッテリーがあれば安心して走行できる、スペアがないと行きは余裕があるが帰路に不安が残るという結果でした。とはいえ、これは気温が低い冬期で交通量も信号も多い東京都内という悪条件下でのことですし、アクセルをどれだけひねるか、信号待ちでどれだけ急加速するかという走り方でも数値はいくらでも増減します。夏場、交通量も信号も少ないなだらかな道をエコモードで走ることができれば、カタログ値により近くなることでしょう。

 走行距離の考え方、実際の運用を考えてみると、近所の買い物に使用するのであればe-Let'sでも良いかもしれません。しかし、近所しかいかないということになると、「それって電動アシスト自転車でいいんじゃないの?」ということになりかねません。ちょっと足を伸ばすことも考えたり、ガソリンエンジンの原付スクーターにより近い運用を考えると、やはりWがおすすめでしょう。さらにWにスペアバッテリーをもう1つ追加して、後部キャリアにボックスを装備して収納すれば、これはもう本当にガソリンエンジンの50ccスクーター感覚で運用できると思います。ただ、まあ、賢明なる読者諸兄姉は最初からお気づきでしょうが、コストパフォーマンスが最大の問題ですね。


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