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東京都稲城市で大河原邦男氏デザインメカが激突! 「大河原メカ バトルトーナメント」を観戦した夢の大河原メカ頂上決戦(1/2 ページ)

大河原邦男氏の作品展イベントとして「大河原メカ バトルトーナメント」が開催された。出場ロボットは見た目はもちろん、実際に立ちあがり、歩き、戦い、そして倒れていく……。

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稲城市で「大河原邦男作品展」開催

 子供たちがガンダムやザクを模したロボットによる戦いに歓声を上げ、惜しみない拍手を送っていた――。ここは東京都稲城市。「大河原邦男作品展」内イベント「大河原メカ バトルトーナメント」でのひとコマだ。

画像 特別審査員として参加した大河原氏

 「大河原邦男作品展」は、東京都稲城市が昨年11月1日に市制施行40周年となることを記念した事業の一環として、稲城市立iプラザで行われた。稲城市で大河原氏の作品展というと唐突な気もするが、実は大河原氏は稲城市在住。作品展では貴重な原画や立体作品などを紹介しつつ、会期中にアニメ上映イベントなども開催された。その作品展内イベントの1つとして2月18日に、「大河原メカ バトルトーナメント」が行われると聞き付け駆け付けたわけだ。

 イベント当日は、大河原氏も審査員としてステージ上で観戦。バトルの合間にお話をうかがったところ、サンライズ 文化推進室 室長 井上幸一氏はROBO-ONE観戦経験も豊富でロボットに詳しいが、大河原氏は良く知らないとのこと。興味がないのかというと、実はまったくの逆で「イラストよりも立体造形などの物作りのほうが好きで、ロボットもやるとのめり込んでしまって仕事ができなくなりそう」と、遠くから眺めて楽しむに止めているのだそうだ。


画像 「大河原邦男作品展」には、「機動戦士ガンダム」シリーズ作品をはじめ、氏がデザインしたメカの貴重な原画などが展示されていた

画像 「装甲騎兵ボトムズ」に登場する二足歩行兵器AT(アーマードトルーパー)、スコープドックの頭部作品。左が大河原氏による試作品で、右は入曽精密が製作したもの。このように、大河原氏の「モノづくり」に対するこだわりが感じられる立体作品の展示もあった

20体以上の大河原メカがエントリー!!

 二足歩行ロボットによる競技大会を開催しているROBO-ONE委員会が特別協力していることもあり、腕に覚えがあるロボットオーナーが集結。「機動戦士ガンダム」シリーズをはじめとして「ヤッターマン」「装甲騎兵ボトムズ」「蒼き流星SPTレイズナー」「勇者エクスカイザー」などなど、大河原氏がメカデザインを手がけた作品を題材とした、手作りロボット20体以上がエントリーした。

画像 フルスクラッチからプラモデルを外装として内部にモーターなどを組み込んだものまで、大小のリアルあるいはユニークな機体がエントリーした。後ろのマスコットは、大河原氏と井上ジェット氏による稲城市イメージキャラクター、稲城なしのすけ(梨が稲城市の特産品の1つなのだ)

 いちおう大会はトーナメント形式のバトルという体裁をとっていたが、競技会というよりはエキシビジョン、「お祭り」として楽しもうという開催趣旨だった。そのため、ロボットのサイズや移動方式などのレギュレーションも緩く、いわば何でもアリの状態。特別審査員の大河原氏が観戦し、サンライズ 文化推進室 室長 井上幸一氏が解説する中、飛び道具が発射され、コスプレ参加のロボットオーナーがアニメの名ゼリフで会場を沸かせていた。本稿でもダイジェスト映像を紹介するという方法で、勝敗うんぬんよりも大河原メカ、ロボット作品の魅力、オーナーのこだわりやロボットの楽しさを伝えることに重点を置いてリポートしたい。

デモンストレーション映像

 可動したロボットを中心にダイジェスト映像を編集した。本大会は、通常のロボット競技会のロボット制作の時間プラスアルファで、大河原メカにするための外装の制作が必要である。その作業に思った以上に時間がかかったそうで、残念ながら制作が間に合わなかったり、見た目では完成していても制御系や動作プログラミングが未実装で動作させることができないロボットもあった。ロボット制作者が原作アニメの大ファンで、パーツをスクラッチしたものの納得いかず作り直していたら、時間切れになってしまったということもあったようだ。

holypong氏制作「機動戦士ガンダム」ガンダムによるビームサーベルの演武。ちゃんとバックパックのマウントからビームサーベルを手でつかみ抜くことができる

なぐ氏制作「機動戦士ガンダム」シャア専用ザクのザクマシンガン、ヒートホークの演武。動作に合わせて効果音が鳴るようになっている。外装はプラモデルを使用しており、中には20個ものモーターが仕込まれている。オーナーはシャアのコスプレで登場

mahiro氏制作、「機動戦士ガンダム」ジムの外装解説と動作デモ。外装はプラモデルなどは使用していないフルスクラッチだ。外観はリアルなまま、関節の可動を邪魔しないデザインをというテーマで制作されている

くぱぱ氏制作、「機動戦士ガンダム」ザクIIの起き上がり動作。全長82センチメートルという大迫力ボディだが、転倒しても自分で起き上がることができる設計になっている

イガア氏制作、「装甲騎兵ボトムズ」ベルゼルガ イミテイドのローラーダッシュ(走行)。歩行、走行を切り替えることができるようになっている

石田賢司氏制作、「勇者聖戦バーンガーン」聖勇者バーンの変形動作。二足歩行ロボットから自動車への完全変形を実現している。ちょっとひっかかってしまっているのは、バトル中のダメージで不具合が生じてしまったため

ごーすと氏制作、「勇者エクスカイザー」ダイノガイストの変形動作。大河原氏「これも私のデザインですか?」、井上氏「のはずですけど……」というやりとりで、会場は笑いに包まれ和やかな雰囲気に。大河原氏のデザインしたメカは星の数ほどあり、すべて覚えていることなどできないということが判明
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