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スマホ? コンソール? ソーシャル? ゲーム市場の行方くねくねハニィの「最近どうよ?」(その44)(1/2 ページ)

サンフランシスコGDCに行ってきたくねくねハニィが8カ月ぶりに記事を書いたらしい。最近変貌するゲーム市場を雑多に語ってるみたいなんで読んでみてもよろしこ……(なんか書き方忘れた)。

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 「くねくねは忘れた頃にやって来る」とはよく言ったもんで(汗)、昨年8月から記事を書いてなかったことに気がつく。どうもいかんなぁ。いや、伝えたいことはあったんだけど、いろいろありまして(としか言いようがありませんな)。ところでハニィとニンテンドー3DSのすれ違いをしてくれた人はどのくらいいるかなぁ? 「よろしこ」の挨拶とともに現れまっす。もうすぐ600人! と話をごまかす。

 サンフランシスコGDCに行ってきましたけど、何と……9カ月ぶりのアメリカでした。海外情報記者やってるのに、そんなことでいいのか! と反省しつつも円高のあおりを受けて、海外案件がめっきり減っちゃったってことですね。若干円安に振れたとはいえ、まだまだ高コスト日本は海外から敬遠される今日この頃です。

 それにしてもまったく暖かくなりませんね〜。昼間ちょっと暖かくなったからって油断すると夜の底冷えが激しいコトこの上なし。ハニィはGDCから帰国後嘔吐と下痢と発熱に悩まされ、日本がさっびぃから風邪ひいちゃったのかなぁって思ったらO-153なる大腸菌に侵されていました。

 そんでもってちょっと遅くなりましたがGDCとかの話もしながら、最近ちょっと変わってきたゲーム市場なんぞを語りたいと思います。ものすごくひさしぶりの44回目「くねくねハニィの最近どうよ?」は、「スマホ? コンソール? ソーシャル? ゲーム市場の行方」をお送りしまっす。

 まずは2012年1月と2月の北米市場を報告。今までのは……書ききれないから、ゴメソ。

2012年1月と2月の北米市場報告!

ハード(くねくねハニィ調べ)

機種2012年1月2月
Wii15万000023万0000
Xbox 36027万000043万0000
PlayStation 319万000035万0000
Nintendo DS64万000014万0000
Nintendo 3DS17万100026万0000
PlayStation Portable2万00003万0000
PS Vita-23万0000

 Xbox 360もPS3もまだまだ頑張ってますね! 継続的に大きなタイトルが供給されているので台数普及はまだまだ続いている感じ。全体的な市場動向を見ると、売上額では1月が前年比マイナス34.0%、2月がマイナス20.0%(これはNPDの速報市場データ)。年末商戦が終了して1月はものすごい勢いで冷え込んだんだけど、それに加えてハードとソフトの値崩れがすごいんですね。

 よく考えてみれば、コンソールのプラットフォームはいずれも成熟期を終え末期。2012年E3では新ハードの発表が噂されているのでこちらに期待なんですかね? でも、3DSもPS Vitaもハンドヘルドとは言えイマイチ市場を動かしてる感はないからちと心配だったりします。

 ということで、任天堂の3DSに続き欧米でもPS Vitaが2月に発売になりました。月の半ば過ぎに発売になったからしょうがないんだけど、3DSの台数を上回ることはできなかった模様。2月単体での売上はどうやら25万台に達しなかったみたい。厳しいねぇ。

 PS Vita発売直後のサンフランシスコGDC(Game Developers' Conference)でいろんな人に会ったけど、日本人以外でPS Vitaの話題をする人はほとんどいませんでした……。だからこっちからその話を振ってやったけどね!

 北米では、PS Vita不振の理由を(1)値段が高すぎ(2)キラータイトルがない(3)ハードとしての分かりにくい、とのこと。電話機能がついていれば、iPhoneと比べると安価! という判断もできたのかも。だけど、ハンドヘルド「ゲーム機」と考えると「たっけぇ」ってのが一般ユーザーの声みたい。

 「そのハードでしか遊べないタイトル(キラータイトル)またはサービス」がハード自体の存亡を左右することになるから、PS Vitaはオリジナルタイトルの強化のみに集中してほしい。もっと言ってしまえば、ハードにも左右されないサービス(例:FacebookとかTwitterとか)が出現すればハードの種類なんて問われないってことも言えるわけ(あ、それは後で語るね〜)。

 スペックに遜色のないスマホが誕生し、LTEを始め高速インフラが整った今、もはや携帯ゲーム機の存在自体もあやういかもしれません。スマホへのコンテンツ供給はもはや「モバイルコンテンツ」と呼べるチープなものではなく、移植が前提であれば通話機能もブラウザ機能も兼ね備えたスマホで遊ぼーってことになるでしょ?

 「インターネットがつながり、それなりの画質と操作性があれば、携帯電話やスマホで遊ぶんだよ。ゲームに飽きたら、ネットサーフィンやメールをすればいい。多機能なだけあって、1台でやることもいっぱいあったらそれでいいよね!」ってカナダ人が言ってました(笑)。

 2月には3DSがようやくNDSの売上を超えたましたが、ようやく世代交代になるのかな。いずれにしてもサードパーティの大型タイトルが発売された(カプコンのResident Evil: Revelations、セガのMario & Sonic at the London Olympic Games、KONAMIのMetal Gear Solid: Snake Eater、Pro Evolution Soccer 2012 3D、バンダイナムコのTekken 3D Prime ED)2月なのに、何だか盛り上がってる感はイマイチでした。

※「Mario & Sonic at the London Olympic Games」は、アメリカではセガがパブリッシャーでした。

ソフト

2012年1月

順位タイトル名販売元機種
1Call of Duty: Modern Warfare 3ActivisionXbox 360、PS3、PC
2Just Dance 3UbisoftXbox 360、PS3、Wii
2The Elder Scrolls V: SkyrimBethesdaXbox 360、PS3、PC
4NBA 2K12Take 2Xbox 360、PS3、Wii、PSP、PS2、PC
5Battlefield 3EAXbox 360、PS3、PC
6Madden NFL 12EAXbox 360、PS3、Wii、PSP、PS2
7Mario Kart 7Nintendo3DS
8Skylanders: Spyro's AdventureActivisionXbox 360、PS3、Wii、2DS、PC
9Zumba Fitness 2MajescoWii
10Saints Row: The ThirdTHQXbox 360、PS3、PC

2012年2月

順位タイトル名販売元機種
1Call of Duty: Modern Warfare 3 ActivisionXbox 360、PS3、PC
2Final Fantasy XIII-2 Square EnixXbox 360、PS3
2UFC Undisputed 3 THQXbox 360、PS3
4Kingdoms of Amalur: ReckoningEAXbox 360、PS3、PC
5Just Dance 3 UbisoftXbox 360、PS3、Wii
6NBA 2K12 Take2Xbox 360、PS3、Wii、PSP、PS2、PC
7SoulCalibur V Namco BandaiXbox 360、PS3
8The Elder Scrolls V: SkyrimBethesdaXbox 360、PS3、PC
9Twisted MetalSony PS3
10Battlefield 3EAXbox 360、PS3、PC

 ハードのところで市場規模がマイナスって言ったけど、気をつけないといけないのはソフトの規模。市場が小さくなったというより、オンラインの存在が大きくなっているから数字に表れてこないってのも事実。この数字、XBLA、PSN、その他ダウンロードは含んでいないので市場全体は語れなくなっています。実際に大手メーカーで、「パッケージでの売上はイマイチだけどダウンロードで前年比2ケタアップ!」などとおっしゃってる方々も多いんです。

 日本は小売店を通じてパッケージを買うのがメジャーなユーザー購買方法だけど、北米では既に相当のユーザーがデジタルダウンロードに移行していると見られています。後で語るSteamもそうだし、EAのOriginもそうなんだけど、ユーザーが簡単で安全にダウンロードできる環境は日本よりも整っているんですよね。

 最近のトレンドとして、年末商戦をあえて外したタイトル発売があるよね。特にオリジナルタイトルは大型タイトルの続編にメッタ切り(笑)されないように、時期を外して発売することが見受けられるようになったんだけど(単に開発遅れということもあるみたいですケド……あ、失礼)、EAのアクションRPGで、The Elder Scrollsシリーズのスタッフが関わっていると下馬評の高かった「Kingdoms of Amalur: Reckoning」はまさにこのケース。オリジナルIPでいきなりの30万本を果たしたみたい。カプコンのAsura’s Wrath やコナミのNeverdeadもオリジナルIPで2月に発売されました。

 そんな強力なオリジナルIPやTHQの「UFC Undisputed 3」を押さえてFinal Fantasy XIII-2がトップ2! 日本のタイトルがこういう順位に入るの久々に見たなぁと思うと、ちょっとホッとするよね。それにしても、1位のCall of Duty: Modern Warfare 3はいつまで売れ続けるんでしょうか。実売本数(出荷本数ではなく!)で北米のみで1200万本(パッケージのみ)を軽く超えたそうっす。すげぇぇぇ。

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