「FFXI」10周年記念オフラインイベント「ヴァナ☆フェス2012 A DECADE OF FINAL FANTASY XI」をふらりと覗いてみた:新ジョブ情報も(3/3 ページ)
PS2初のオンラインタイトルとしてスタートし、様々なユーザーに衝撃を与えた「FINAL FANTASY XI」の10周年を祝したオフラインイベントに潜入。新拡張ディスクの情報もあるよ!
水田直志氏プロデュース・バンドが登場した「ミュージックスペシャル」その1
続いてのイベントは、「FF11」において多くの音楽を作曲したコンポーザーにして、「FF11」の楽曲を中心に演奏するミュージックバンド「THE STAR ONIONS」(ザ・スターオニオンズ)のひとりでもある、水田直志氏のプロデュース・バンドによるライブステージに。
ピアノに伊賀拓郎氏、ヴァイオリン奏者に岡部まち氏を招き、「パーティ」をテーマにしたアレンジ曲、「Kazham」(カザムの曲)、「Voyager」(船への乗船時)、「Mog House」(モグハウス内で流れる曲)の、全3曲が披露された。
その中で水田氏も、ベースを握って演奏に参加。時にはエレキピアノも交えての、非常に自由奔放な演奏を聴くことができた。ちなみに今回ピアノを担当した伊賀氏は、「FFXIII-2」の楽曲「疾走」を提供している。
ゲーム以外のライブイベントなども行なっているとのことなので、気になった方はそちらもチェックしてみるといいだろう。
あまりのクオリティに頭からシャボン玉が……。「ヴァナフェス」恒例の「コスプレコンテスト」!
お次のアトラクションは、毎回イベントに足を運んでいる人にとってはお馴染みの「コスプレコンテスト」だ。毎回クオリティの高いコスプレをユーザーの方々が披露してくれる。今回のイベントでは、総勢28名のコスプレイヤーさんが出場した。
各ジョブのアーティファクト装備を再現した正統派から、カッコイイ「アークエンジェル」系や、NPC系コスプレ。そして(本来そこまででかくないハズだけど)巨大なミミズ型モンスターと、奇をてらったものまで、とにかく多種多様なコスプレが登場。
審査員を務めるのは、プロデューサーの田中弘道氏、ディレクターの伊藤泉貴氏、アソシエイトディレクターの藤戸洋司氏という、豪勢な3人のメンバー。この面子ならば、確かにコスプレのクオリティをしっかり判断してくれるだろう。
そして、最優秀賞を受賞したのは青魔道士のアーティファクト装備を再現したスーツさん。一挙手一投足までも完璧に青魔道士になりきっていたのが、非常に印象的だった。ちなみに、超巨大なミミズ姿で現れた彼(彼女?)は、特別賞として「ララブのしっぽ漬け」1年分を、ポストに送りつけられることになっていた。
歴代ディレクターによるプレミアムなトークイベント「プロジェクトXI」!
さてお次は、「FF11」に関わった歴代の開発者たちが代わる代わる登場し、様々なトークを行なった「歴代ディレクタートークイベント」ステージ。
現プロデューサーである田中弘道を聞き手に据えて、グレッゾ代表取締役社長の石井浩一氏、「FFXIV」リードプランナーの河本信昭氏、グッド・フィールの小川公一氏、「FFXIV」リードバトルプランナーの松井聡彦氏がそれぞれ登壇。過去にあった事件や、開発の裏話について語ってくれた。
一番手は、チョコボやモーグリのデザインの親である石井氏。「乗り物」に関するトークを中心として話してくれた。特に飛空艇に関してはこだわりを持っていたようで、飛空艇の中から見える地上マップが、実際の地上と同期していることなど、多くのこだわりが語られ、ステージに来場した観客の方々も感心するような動作が見て取れた。
続いて、入れ替わるように河本氏が登場。ベータ版の開発時に、ユーザーに混じってゲームにログインしていた時のエピソードや、「11人目の真実」など、クエスト製作に関する裏話をしてくれた。
「短パン」でおなじみの河本氏だが、それが目印になってラーメン屋に入った写真などがネットに流れた事もあったとのこと……。ちなみに、一応盗撮は犯罪だぞ!
続く小川氏は、拡張ディスクの開発について多くを語ってくれた。ビシージが非常に印象に残っている「アトルガン」は、なかなか開発も大変だったご様子。
また、過去のヴァナディールに移動する事になった「アルナタ」については、どうやらもともとの企画から変更されたものだったらしい。パッチ更新方法についても「モンスター」と「マップ」など、要素を分けて更新するなど、当時はまだまだ色々なやり方が模索されていたそうだ。
トリを飾ったのは松井氏。クリスマスイベントやハロウィーンイベントで起こったバグなど、ちょっと開発側としては耳が痛いような内容が赤裸々に語られた。ハロウィーンで入手できた、期間限定武器の効果期間がズレていたのは、体験した人もいるのではないだろうか。
また、バトルにおける計算式についても話された。MMORPGはステータス表示が多めな事が多く、FF11もその例に漏れない。それぞれに意味を持たせ、どの場合にどのステータスが重要になるかを考えて調整しているようだ。この割り振りに悩むのは、誰もが通った。そして現在進行形で悩んでいることだろう。
ミュージックイベントから、ノマドモグボナンザまで。ステージはフィナーレに向けて向けて駆け抜ける!
ステージイベント7つめのプログラムは、ゲームミュージックの作曲を多く手がける谷岡久美さんの、ピアノ独奏コンサート。
作曲の際以外のコンサートでは、楽譜を用意しないという谷岡さん。今回演奏された中で、「Ragnarok」は楽譜が残っておらず、耳コピーで自ら楽譜を書き起こしたとのこと。
このことから谷岡さんは「せっかくだから、楽譜集を出したいですね!」とコメント。公式の楽譜が出たら嬉しい! という方は、意外に多いのではないだろうか。最後には拍手によるアンコールもかかり、会場に熱を持たせてステージは終了となった。
コンサートが終わると、そのまま少しの小休止をはさみ、1日目最後のイベント「ノマドモグボナンザ」が実施された。田中氏が再登場し、番号の書かれたボールを引く、番号合わせの宝くじだ。これは、イベントに来場していなくとも参加できるアトラクションで、生放送で注目されていた方も多かったことだろう。
以上で、すべてのアトラクションが終了。「ヴァナフェス2012」の1日目は、これにて終幕となった。10周年を迎えてもなお、これほど高い熱量をユーザーが持つMMORPGも珍しいだろう。今後も、ヴァナディールに栄あらんことを!
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