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「ゲームを作るのに、ゲームなんかやらなくていい」――「もしドラ」作者、ゲーム業界にアドバイス (5/5 ページ)

「おれほどゲームをやったやつはいない」と豪語する岩崎夏海氏は、今のゲーム業界をどう見たか。

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20万本で首を吊りたくなる、そういうのを目指せばいい

 最後に、現在ゲーム業界がおかれている状況についてコメントを求められると、「これまではプラットフォームがあって、その中でどう売っていくかを考えればよかったが、今はプラットフォームの考え方そのものから自分たちで模索していかないといけない。大変な時期だが、逆に言えば大なチャンスでもある」と述べた。

 プラットフォームが固定された状態では、どうしても金と人員をかけた物量作戦が強くなってしまう。しかし、もしも新たなプラットフォームを自分たちで考えて提供できれば、そこには大きなチャンスがある。

「ケータイ(ゲーム)がまさにそうで、プラットフォームに魅力があれば、リッチではない、プアーなものでもヒットする可能性はある。かつて園部(博之)さんが『ダビスタ』を作ったように、宮本さんが『ドンキーコング』を作ったように、個人で製作したゲームが100万本とか200万本とか売れてしまう、そんな時代がまた来ようとしている」(岩崎氏)

 終わりに、岩崎氏は再び会場に向かって質問を投げかけ、講演を締めくくった。

「『ポケモン』が最初にリリースされた時、初週の売り上げがたしか20万本だった。それを聞いて、田尻(智)さんはどうしたか。首を吊ろうと思った、って言うんです。そんな時代があった。どうですか、うらやましくないですか? みなさんもぜひ、そういうのを目指したらいいのではと思います」(岩崎氏)

画像 講演は横浜パシフィコのメインホールで行われたが、聴講者はやや少なめ。「なぜCEDECにハックル先生を!?」というゲーム開発者の戸惑いがなんとなくうかがえる

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