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コラム

新卒女子が「Apple Watch」より「Fitbit Charge HR」にひかれた理由

ウェアラブル端末というものがあるらしい。ガジェットに不慣れな入社したての女子社員が発売直後の活動量計「Fitbit Charge HR」を使ってみた。

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 世間の話題は4月24日に発売された「Apple Watch」で持ちきりだ。ITmedia社内でも、ガジェット媒体の編集記者をはじめ、発売日当日に早速Apple Watchをゲットしている人たちが何人もいた。ミーハーな筆者は、新しいモノはとりあえず一通り使ってみたいタイプ。早速値段を調べてみたが、Apple Watchは最安の「Apple Watch Sport」でも4万2800円(税別)からと値段が張る……。筆者は2015年4月に入社したばかりなので、ちょっと手が届かない。

 というわけで、ガジェットに不慣れな新卒女子社員(25歳)の心を射止めたのは、くしくも同日発売されたリストバンド型活動量計「Fitbit Charge HR」だった。ウェアラブル端末なんて触ったことがなかったけれど、どうやら使ってみると健康的になれるらしい。インドアで運動不足な自覚もあるし、ラクして健康管理ができるのなら買わない手はない。というわけで、ミーハー心を発揮して早速使ってみた(Sサイズを使用)。

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Fitbit Charge HR

目を引くデザインではないけれど「活動量計」に興味

 まず、最も気になる要素の1つは着け心地だ。普段は腕時計を付けているが、ウェアラブル端末を付けるのは初めて。時計の代わりと考えるとそこまで違和感はないが、エラストマー素材はやや安っぽい印象を受ける。男性のスーツには合いそうだが、女性が会社に着ていく服と合わせるのはちょっと不自然かも? と思わなくもない。ただ、横幅は21ミリとスリムなので、ごつごつしたスマートウォッチはちょっと……という人でも大丈夫だろう。

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うす型のゴム製バンドは少し安っぽい印象

 今回使ったのはシンプルなブラックカラーで、デザインは大して好みではない。やはり、Apple Watchの方が断然かっこいい。でも、日々の消費カロリー、睡眠状態、心拍数などを計測できるのなら話は別だ。このリストバンドを腕に巻くだけで自分の体に関するデータがリアルタイムで蓄積されていると思うと、かなりテンションが上がる。学生時代はナイキの「Nike FuelBand SE」やJawboneの活動量計を持っている友達がいたが、男の子ばかりだった。同年代の女友達が持っていないような「未来の道具」を持っていることへの特別感もあり、それだけでモチベーションになる。

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独自の光学センサーを使用した心拍計(脈拍計)を備える

運動不足、浅い睡眠、知りたくなかった事実が明らかに……

 装着感も大事だが、なんといっても重要なのが機能面。この小さな端末でそんなに細かいデータが測れるの? と半信半疑だったが、実際に使ってみると自分の消費カロリーや睡眠状態などを“見える化”できた。日頃の運動不足を改めて突きつけられているようでつらいものがあるが、これがなかなか面白い。

 試しに1日使ってみたところ、歩数は6072歩、移動距離は4.01キロと思っていたより歩いていないことに気付き、1日1万歩というのはなかなか意識しないと到達できない領域なのだと悟った。これからはバスを使わず駅から歩いて帰るなど、工夫したいところ。消費カロリーは1660kcalで、こちらも1〜2回の外食ですぐに超えてしまいそうな数値だ。週末に運動する必要があるかも……と不安になってくる。

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運動の記録

 自分の睡眠状態をグラフで見るのも初めてのことだ。Fitbit Charge HRは睡眠モードに自動的に切り替わってくれる優れものなのだが、どうやら睡眠時間は6時間40分で、途中14回目覚め、実際の睡眠時間は6時間10分だったらしい。あまり自分では自覚はないが、2時〜4時の間、5時〜6時の間など、コンスタントに目が覚めているようだ。睡眠効率93%とされているが、これが高いのか低いのかはよく分からない。各データを計測できるのは面白いのだが、これらのデータを実際どう活用するの? という疑問が残った。計測したデータを踏まえて健康管理をサポートしてくれるような機能があるとモチベーションが続くのではないかと思う。

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睡眠状態の記録

 そのほか、ディスプレイに時間や心拍数などの各種データが表示されたり、自動的に睡眠モードに切り替えて睡眠データを取ってくれるのも使いやすくてポイントが高い。汗、雨、水しぶきに耐える防水対応なのもうれしい。バッテリーも最長5日間利用できるため、仕事で忙しい平日に充電を忘れる心配もない。面倒くさがりの筆者には1日ごとに充電するApple Watchは耐えられないかもしれない……。

photophoto 心拍数(左)や歩数(右)などをディスプレイに表示できる

ウェアラブル端末を買うなら1万円が限界かも

 そして、社会人になりたての身にとって切実なのが端末価格。先日待望の初任給を手にしたものの、まだ自由に使えるお金はそこまで多くない。実際に使ってみてなかなか好印象だったFitbit Charge HRの気になる価格は2万円(税別)。

 正直、ちょっと高い。たとえ目新しくて機能が面白くても、時計と違ってすぐ壊れるかもしれない不安があるものに2万円は出せない。ウェアラブル端末にいくら出すかと言われれば、出しても1万円といったところか。まだ使い始めたばかりなので、モチベーションがいつまで続くかも分からないし、すぐに飽きて使わなくなってしまうかもしれない。先述したように、生活習慣を改善したい! という強い思いがあっても、計測したデータをどう活用するかを把握していないとやる気も続かなさそう。

 Fitbit Charge HRは、Bluetooth経由でスマートフォンやPC上で計測したデータを閲覧できるほか、家族や友達とデータを共有し、活動量を競い合うこともできる。同じく入社したての同期たちがウェアラブル仲間となり、「今日は営業の外回りでこれだけ歩いた」「発表会の取材でなかなかカロリーを消費できた」など、日々の活動量を共有したり競争したりするようになれば、毎日使うモチベーションもわくかもしれない。2万円の活動量計を新卒社員の仲間たちが欲しいと思うかどうかは分からないですけれど。

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