カシオ、ウェアラブルデバイス事業へ参入 スマートウォッチ発売か:社長交代会見で明言
カシオ計算機が、代表取締役の異動を発表。新社長には樫尾和宏氏が就任する。その席上で、同社が「時計メーカーらしい」端末を開発しているとの発言があった。2016年1月のCESで披露するという。
カシオ計算機は5月12日、現代表取締役社長 執行役員の樫尾和雄氏が代表取締役会長に、現取締役 専務執行役員の樫尾和宏氏が代表取締役社長に就任する人事を発表した。6月26日の定時株主総会開催後の取締役会にて正式に決定する。
さて、その社長交代の会見中に、「カシオらしさとは何か」と問われた際、会長に就任予定の樫尾和雄氏が「人のまねではなく、カシオが初めて出すもの」と話し、現在取り組んでいる新規事業の1つとして、「現在『リスト端末』を開発している。2016年1月のCESに出品する予定だ。時計メーカーなので、時計としての価値観を失わずにやっていきたい。現在さまざまな会社がやっているリスト端末のコンセプトとはだいぶ違う、時計メーカーらしいリスト端末を出す」と発言した。
そのリスト端末の詳細は不明だが、今話題になっている、腕に着けるデバイスといえば「Apple Watch」などのスマートウォッチ。カシオ計算機は時計メーカーとしてさまざまな製品を展開しており、またこれまで、他社に先駆けて新ジャンルの製品を出してきた歴史もあるが、現在のスマートウォッチ市場ではまだ存在感を示せていない。市場をあっと驚かせるような新製品が出せるのか、注目される。
なお樫尾和雄氏は、2016年3月期(第60期)に売上5000億円、営業利益750億円の達成を目指しているこのタイミングで社長の交代を発表した背景として、「新体制を構築し、新たな3カ年計画を考え、1年間新社長とともに目標達成を目指したい。この1年で今後の成長のめどを付け、めどが付いたらあとは新社長が中心となって経営計画を達成していく」狙いがあると話した。1年経過後に和雄氏が会長職を退くのか、という質問に対しては「1年後の状況を見て考えたい」と明言を避けた。
関連記事
- “カシオらしいスマートウォッチ”はアウトドア対応のAndroid Wear「WSD-F10」
カシオ計算機が、Android Wear搭載のスマートウォッチを発表。5気圧防水や高い耐久性を持ち、EX-FR100との連携機能や、消費電力を抑える独自の工夫などを盛り込んでいます。 - カシオの行楽コンデジ「EX-ZR1600」は、自撮りから風景まで、楽しさを簡単にシェアできる
カシオ計算機が発売した、自撮りとスマホ連携に強いEXILIM EX-ZR1600は、行楽にぴったりの楽しいカメラ。女の子のかわいい表情を撮るなら、積極的に自撮りしてもらうのがいいのかも。 - 「キーワード頭出し ボイスレコーダー」で記事執筆の効率化なるか? とある編集部員の場合
カシオのiPhone用録音アプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」。聞きたいフレーズを入力すると、録音データから素早く検索し再生してくれるという。記事を書く効率が上がるのか使ってみた。 - 「計算機」と「小石」の関連は?! 電卓の日を前に電卓の資料館を訪ねてみた
正確に数字を打ち込めば、正確な答えを返してくれる電卓は、事務作業に従事していない人にとっても不可欠なものだろう。いわゆる「計算機」が今のような形になるのにどのような変遷があったのだろうか? 東京理科大学・近代科学資料館でその歴史に触れてきた。 - 使いこなせてますか?――樫尾俊雄発明記念館で知った電卓にまつわるトリビアのあれこれ
東京理科大学・近代科学資料館では、計算をする道具(電卓)が現在の形になるまでをたどってみた。場所を移して、樫尾俊雄発明記念館では、電卓の“今”について理解を深めてみよう。 - 親しみやすい天才発明家――カシオ計算機創業者の素顔に触れられる「樫尾俊雄発明記念館」
小型電卓や電子楽器など、生涯で313の特許を取得し、カシオ計算機の礎を築いた樫尾俊雄氏。その功績をしのび、後世に伝える目的で設立された「樫尾俊雄発明記念館」を訪れた。 - 「シャア専用 G-SHOCK」抽選販売受付開始――機動戦士ガンダム35周年記念商品
「G-SHOCK」と「機動戦士ガンダム」のコラボモデルとして「シャア専用 G-SHOCK」が登場。今回は、抽選販売だ。申込み期間は2014年12月17日〜2015年1月7日、価格は1万9800円(税別)。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.