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コラム

Googleによるゲノム情報保管サービス「Google Genomics」により、私たちの未来はどう変わる?

ヒト一人のゲノム情報のデータ容量は100Gバイトにもなります。膨大なデータを保管しておくストレージが必要となりますが、ここに目を付けてビジネスチャンスに変えたのがGoogleです。

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 2014年夏、インターネットの王者Googleは、人間の遺伝情報のデータベースを作成する計画を発表しました。2003年にヒトゲノムが解読され、多くの医療機関は大量のDNAデータを収集してきました。

 ヒト一人のゲノム情報のデータ容量は100Gバイトにもなります。一人分でこの量になるため、小さな研究機関がゲノム情報を扱うにはあまりに大きすぎることが問題視されていました。膨大なデータを保管しておくストレージが必要となり、ここに目を付け、ビジネスチャンスに変えたのがGoogleです。

保管だけでなく、医療にも応用できる?

 数年にわたってGoogleはゲノム解析、ゲノム情報のためのストレージサービスを準備してきました。その結果、一人あたり25ドルで、Googleのクラウドにゲノム情報をアップロードすることが可能となり、極めて低コストでゲノム情報を保存するストレージを手に入れることができるのです。

 Googleクラウドにゲノム情報を保存することは、ストレージの負担を軽減するという点以外にも意味があります。オープンスペースにゲノム情報を置くことで、例えばある遺伝子多型を持つ患者に対して抗がん剤による副作業の有無を共有することができます。これにより患者は多くの恩恵をうけることができると考えられています。

 ただし、Googleクラウドに保管されたゲノム情報をGoogleが自社の利益のためだけに利用することも考えられなくもありません。そして、その他インターネット大手の会社も同様のサービスを提供しています。Googleクラウドはゲノムストレージ問題を解決する大きな助けになると思いますが、それが本当に医療機関や患者にとって幸せな結果となることを期待します。

<記事元>

この記事は「遺伝子の?を!に変える」をコンセプトに、遺伝子に特化した国内外の情報を配信するサイト「Geno」から転載しています。


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