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実はお中元は「迷惑」? ズレとカブりを回避するには……

せっかく贈ったお中元も、相手が「欲しいもの」と自分が「贈りたいもの」とでは少しズレがあるようです。さらに約50%の人は「カブり」が起きているのだそう。そんなお中元の実態に迫ります。

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 お中元といえばビールや菓子、ジュースなどを贈り合うのが定番ですが、実はもらう側はもっと他のものが欲しかったり、品物がカブっていたりとなかなか素直にうれしいと思える状況ではないようです。また、調査では「何を贈っていいか分からない」人が多いことが判明。とりあえず贈っている定番モノがかえって問題を助長させているようです。そんな迷惑なお中元を回避できる新ギフトとは……?

実はお中元は「迷惑」? ズレとカブりを回避するには

お中元に欲しいけどもらえない「商品券」「カタログギフト」

 先日NTT西日本が行った、お中元・お歳暮に関する調査によれば、贈る側ともらう側では認識のズレがあることが分かりました。定番の“ビール”や“ハム”、“菓子類”は、「贈りたいものランキング」でも「欲しいものランキング」でも上位に。しかし、「欲しいものランキング」1位の“商品券(54.8%)”や、5位の“カタログギフト(26.8%)”は、「贈りたいものランキング」ではランク外という結果でした。

 また、「いただく贈り物がカブっている」という人が50%近くもいたことから、使う側としては、定番の品よりも、自由に商品を選べる“商品券”と“カタログギフト”は特に気の利いたお中元と感じるのかもしれません。

お中元はパーソナル化する一方、お中元迷子も

 近年、お中元市場ではどのような変化が起きているのでしょうか。ギフトコーディネーターの冨田いずみさんによれば、「金融危機や超高齢社会へのシフトなど、ここ10年の社会経済の大きな変化によって、一人一人がさまざまなことを個人的に考えなければならなくなった。それを背景に、お中元は従来のように建前で贈るのではなく、本音で日頃の感謝を伝えるために、直属の上司や家族ぐるみのつきあいがある友人や知人などへ贈る“パーソナル化”が進んでいる」のだといいます。

 また、お中元そのものにも変化が起きているようです。

 「近年のお中元商品は、特に生産者や工程の見える商品や健康・安全素材、旬のものなど、こだわりが強いものがグンと増えてきました。同じビール、ハム、菓子類でも、質と手間のクオリティが激変と呼べるほど上がっています。趣味嗜好が多様化・分散化する中、ありとあらゆる商品の中から、本当に相手が喜ぶものを選ぶのは至難の業です。よって、どう選んでいいか分からず、結局は無難な商品選択に陥ってしまうことが、マンネリ化やカブり現象が起きてしまっている原因の一つと考えられます」(冨田さん)

 より身近な人へお中元を贈りたい気持ちはあるものの、“選べない”というのが今のお中元事情のようです。

両者のズレとカブりを回避できるカタログギフト

 そんな贈る側ともらう側の意識のズレだけでなく、カブりまで回避できる“カタログギフト”は、まさに今求められるお中元の新しいカタチといえます。三越、伊勢丹、大丸松坂屋、高島屋など、各大手百貨店がこぞって手がけているほか、最近ではカタログギフト専門の通販サイトまで登場しています。

 カタログギフトで選べるのは、ご当地グルメや食品、キッチン雑貨、インテリア雑貨、ファッション・ビューティーグッズ、ガーデニング用品などさまざま。例えば、NTT西日本は、西日本各地の生産者が丹精をこめて作った「地のもの」を50点集めたというカタログギフト「地モール」シリーズを展開。佐賀牛ハンバーグや島根・岡山の地酒など、関西に根付く美味が手軽にお取り寄せできるようになっています。

 さらに、高級レストランでの食事やエステ・スパ、アウトドアスポーツ、旅行などが楽しめる“体験型ギフト”も増えています。高島屋が出している、リフレクソロジーやクルージング、乗馬などが体験できる「一品一会」シリーズや、名旅館への宿泊やセレブが認めるレストランでの食事が楽しめる「SHI・FU・KU」シリーズなどはその好例です。

 今年のお中元に迷ったら、カタログギフトを選んでみては。もちろん、モノより気持ちが先。本当に相手が喜ぶものを贈る意味でも、お中元選びは十分検討したいものです。

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