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「ブラの上」をジェットコースターで爆走! トリンプに見るOculusの”使い方”トリンプがまたやってくれました

あのトリンプが、VRヘッドセット・Oculus Riftを使用し、「ブラジャーの上」を滑走するジェットコースターを開発してしまったらしい。ブラの上……?

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 トリンプと言えば、毎年オリジナリティにあふれすぎた「世相反映ブラ」を発表しては、われわれの度肝を抜いてきた女性用下着メーカー。そんなトリンプさんが、注目のVR(仮想現実)ヘッドセット「Oculus Rift」(オキュラス・リフト)をキャンペーンに使用したら……? なぜか「ブラの上を駆け抜けるジェットコースター」が完成してしまった模様です。

谷間のゴールを目指してブラの上を駆け抜ける!

 2015年7月30日、渋谷スペイン坂広場。トリンプの直営店「AMO'S STYLE by Triumph」にほど近い渋谷パルコ前には、何やら不思議な光景が広がっていた。ファンシーに飾り立てられたブース壇上には、女性用下着を身に付けたマネキンと、Oculus Riftを装着したお姉さんが一人(トリンプ・イメージガールの永田レイナさん)。

 これはトリンプの人気商品「チャーミングラマー」の発売10周年を記念したイベントで、Oculus Riftを使ってレールの敷かれた“ブラの上”をトロッコで駆け抜けられる「ふっくら谷間コースター」というもの。そう言われてもいまいちピンとこないまま、筆者も早速体験させてもらうことにした。


トリンプ・イメージガールの永田レイナさん

Oculus Riftを装着!

 ヘッドセットとヘッドフォンを装着すると、目の前にはジェットコースターに乗っているかのような視界が広がる。カウントと同時に、背中からブラジャーのストラップ上を滑走スタート。

 第一の関門は、肩部分の急降下である。本当にジェットコースターに乗っているかのような浮遊感があり、スリル満点! 続いて、一息つく間もなく「ふかふかカップ」の上をトロッコがバウンドする。そして「体をしめつけないワイヤー」の上を、トロッコが傾きながらも進んでいき、このブラジャーの最大の売りである、「ふっくら谷間」にたどり着いてゴールとなる。

 トロッコに乗りながら、左右を見渡したり、後ろを振り返ったりすると、青空や美しい景色が見渡せる。ゴール到着後に後ろを振り返ると、ふっくら谷間の持ち主である女性の顔を見ることができた。

「チャーミングラマー」の10のひみつを3Dの映像で体験!“ふっくら谷間コースター”

ジェットコースターには秘密が隠されていた

 このアイデアはトリンプのPRチームが考案したものだ。そもそも、なぜブラジャーのジェットコースターという発想が出てきたのだろうか? 同PRチームの河村麻美さんからは、次のような答えが返ってきた。

 「AMO’S STYLEでも根強い人気の『チャーミングラマー』が今年で10周年を迎えます。本製品には、“ふっくら谷間”が実現する10の秘密があるのですが、その盛りだくさんの機能を知ってもらうためには、文字で伝えるよりも、実際に体感してもらったほうが早いと思ったんです。今回、ブラジャーの上をジェットコースターでたどりながら、10の機能を体験いただくことができるんですよ」

 単なるジェットコースターを楽しめるだけではなく、実は知らずにブラジャーのイチオシポイントを疑似体験していたというわけだ。


コースの中にはブラジャーの10の機能を体験できるポイントがちりばめられている

 Oculus Riftをキャンペーンに採用した理由について、河村さんはこう語る。

 「Oculus Riftは、ただの3D映像ではなくて、360度視界が広がるので、よりよく体感してもらえると思いました。カップのボリュームを作り出す多層構造パッドや、胸元が痛くならないワイヤーなどの工夫が伝わりやすいと思ったんです」


Oculus Riftならではの360度の視界を体験できる

体験者からは、ジェットコースター後の達成感が漂う

 体験中の人々の反応はといえば、「すごい!」「何これ!」「怖い!」の連続。終わった後は、「酔った……」と口にしながらも、ある種の達成感が漂っていた。まさに、ジェットコースターの後の爽快感と、スリルを乗り越えた感、そしてテレビやネットで話題の最新機器をいち早く体験した、という感動があるようだ。

 ちなみに、映像内には「アモメリー」という羊のオリジナルキャラクターが何回か出現する。スリル満点の谷間コースターを体験しながら、このアモメリー探しにもトライできるのだ。実際6匹隠れているというが、多くの体験者たちは3匹程度しか見つけられないという。意外と難易度が高く、何度でもチャレンジしたくなるのも魅力かもしれない。


羊のキャラクターを探すゲーム要素も用意

 Oculus Riftでバーチャル体験ができるキャンペーンは、既に他社でも幾つか実施されている。しかし、今回のトリンプの取り組みのように、「アイデアの斬新さ」と「商品の機能訴求」をうまく結び付けたようなケースはまだまだ多くはない。

 最新のVR技術と、それを利用する「必然性」。今後のマーケティングを考える上でカギとなりそうな要素を押さえたトリンプのキャンペーンは、多くのマーケターにとって参考にできるものかもしれない。それにしてもトロッコで駆け抜けたカップの上、ふかふかしてたな……。

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