眠らない国、日本――睡眠時間は先進国中最低レベル?
日本人の睡眠時間は世界でも少ないといわれており、近年減少傾向に。日本人の睡眠を知るために、都道府県別の睡眠時間ランキングなどをご紹介します。
理想の睡眠時間は7〜8時間だというのが一般的な見解のようですが、日本人全体としては平均でどれくらい眠っているのでしょうか? NHKによる2010年の調査では、平日の平均睡眠時間は7時間14分でした。意外と多いようにも思えるものの、これは世界の中ではかなり少ない部類のようです。そんな日本人の睡眠時間にまつわるデータをもとに、自分の睡眠時間についてあらためて考えてみませんか?
日本人の睡眠時間は減少傾向
NHKが行った「国民生活時間調査(2010年)」によれば、日本人の一日当たりの睡眠時間は年々、微少ながら減ってきていることが分かっています。2010年は平日7時間14分でしたが、2005年は7時間22分、2000年は7時間23分、1995年は7時間27分でした。15年間で13分短くなっています。
また土日は平日と比べて多少長く、2010年の平均では、土曜は7時間37分、日曜は7時間59分で、こちらも年々減少傾向にあります。
年代別に見ると、平日で最も短いのが40代女性の6時間28分で、最も長かったのは70歳以上の男性の8時間7分でした。
世界でも日本はほぼ最下位
経済協力開発機構(OECD)が行った2009年の調査では、世界の平均睡眠時間を知ることができます。最も睡眠時間が長い国はフランスで8時間50分でした。次いで米国、スペインと続きます。日本はといえば、トップのフランスより1時間も短い7時間50分。18カ国中、最下位の韓国に次いで短い結果となりました。
あの米国でさえ8時間半以上眠っている事実から、「先進国だから眠らない」とは言い切れないことが分かります。日本は日本ならではの眠れない、もしくは眠らない理由があると考えられます。
都道府県別 平均睡眠時間ランキング! トップは秋田県、ワーストは神奈川県
日本国内で比較した場合、都道府県別ではどこが最も長く眠っているのでしょうか? 総務省統計局の約20万人を対象にした「平成23年(2011年)社会生活基本調査」では、全国平均の睡眠時間は7時間42分でした。都道府県別で見ると、1位は秋田県の8時間2分、2位が青森県の8時間1分、3位は高知県の8時間でした。
最も睡眠時間が短かったのは、神奈川県で7時間31分、次いで奈良県の7時間33分、兵庫県と千葉県の7時間34分でした。東京都は下から7番目の7時間37分でした。
誰にとっても身体は資本、そして睡眠はすべての基本です。睡眠をおろそかにしていると自覚のある人は、これを機会にぜひ、改善を図っていただきたいものです。
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