近年、子どもの睡眠不足に対する課題が浮き彫りになっています。子どもたちの就寝時間が遅れたり、睡眠時間が短くなったりすることで、どんな悪影響があるのでしょうか。
子どもの夜更かしと睡眠不足が深刻
環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査(ニコチル調査)」では、就寝時間が22時以降と遅い時間となっていたのは、3歳児の29%でした。3歳児より年下の1歳児も13%、1歳6カ月でも16%と年を重ねるにつれ、寝不足の児童が増えているのが分かります。1日の睡眠時間が10時間未満とされる「睡眠不足」の3歳児も7%いました。
2014年に調査された文部科学省による小学生、中学生、高校生対象の「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果」では、小学生で22時以降に就寝しているのは約50%でした。
また、中学生で0時以降に就寝している人は22.0%、高校生は47.0%になっていました。
子どもの睡眠不足は、生活にどう影響する?
子どもの夜更かしの原因としては、やはり携帯電話やスマートフォンなどの情報機器の影響が大きいといわれています。
文部科学省が2014年に行った調査によれば、小中高生いずれもPCやスマートフォンを触る時間が長いほど、起床時間が遅くなっている傾向が見られています。
寝不足が引き起こす悪影響
幼少からの睡眠不足は、成長の遅れ、食欲不振、注意・集中力の低下、眠気、易疲労感をもたらすといわれています。寝不足の子どもがイライラしたり、衝動的な行動を取ったりする傾向もあり、学業・生活共に支障が生じます。
ただの睡眠不足にとどまらず、乳幼児期からの夜更かしは、やがて保育所や幼稚園の時間と体が合わず、登園拒否などにつながるおそれがあります。
寝不足気味の子どもは、大人が指導とケアをして早く眠りやすい環境を整えてあげることが重要です。
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