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コラム

えっ恐怖が体に良いの? ジェットコースターの意外な効用

遊園地やテーマパークにあるジェットコースターなどの絶叫マシン。調べていくと体にとって良い面と悪い面があることが分かりました。

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 好き嫌いが分かれる絶叫マシン。好きな人は「緊張と恐怖の快感が病み付きになる」と語る一方、嫌いな人は「心臓に悪い影響がある」「わざわざ時間をかけてまで怖い思いをしたくない」など賛否が分かれます。

 そこで今回は、ジェットコースターが与える人体への影響について詳しく見ていきたいと思います。はたして、ジェットコースターは体に良いのでしょうか? 悪いのでしょうか?

絶叫マシン

緊張の落差がリラックス効果を生む?

 2010年、テレビ東京の番組「たけしのニッポンのミカタ」が放送した『ストレスで幸せになろう!』の回では、ジェットコースターに乗ることでたまっているストレスがどのように変化するか実験を行いました。

 結果、ジェットコースターの緊張と恐怖を体験した後は、もともとあったストレスが解消されていたのです。番組では「もともとあったストレスが、“絶叫マシンによる恐怖”という新たな体験が加わったことで解消された」と解説されていました。

 絶叫マシンに乗った後「すっきりした!」と感じる人もいるはず。絶叫マシンには「スリルを味わいたくて乗る」という人もいますが、実は乗った後にやってくる「すっきり感」を無意識に求めているのかもしれません。

良い面だけではなく、不整脈リスクも

 一方、絶叫マシンには不整脈について悪い面も指摘されています。

 2006年の第28回欧州心臓学会議・第15回世界心臓学会議でドイツ・マンハイム大学病院のJuergen Kuschyk氏らは、ある実験結果を報告しました。それは、ホルター心電計を付けた55人のボランティアに地上62メートルの位置から急落下するジェットコースターに120秒間乗らせ、脈拍を測定した実験です。結果、4割超の人に不整脈が表れたそうです。

 ちなみに心拍数の上昇が最も大きかったのは、急降下するために坂を上り始めてから30秒の間だったとのこと。つまり、心拍数を左右するのは、急降下そのものではなく、感情面が要因だということが分かりました。

 楽しい絶叫マシンですが、不整脈の疑いがあったり、健康上に問題があったりする人はこれを避けて別のストレス解消法を試すことをおすすめします。

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