ちょっと食べ過ぎた日の夜や翌日は、自分なりに気を利かせて“サラダだけの食事”をした経験はないでしょうか。実はこれを続けていると、かえって太りやすい体になってしまうといわれています。
一時的なリセット食でなく、減量を目的とする場合、野菜のみの摂取は逆効果に。その理由はどこにあるのでしょうか?
“サラダだけの食事”の栄養は?
おにぎりやパンなどの主食、肉や魚、豆類などのおかずを食べずに、サラダだけ、野菜の総菜だけなどの偏った食事は、当然、基本的な栄養が不足します。
野菜は60〜96%が水分で構成されており、野菜だけを食べる場合、エネルギー源である炭水化物、筋肉などの細胞を作るたんぱく質、ホルモンの材料となる脂質が不足し、エネルギー不足に陥ります。
毎日、元気に仕事をして、時には運動をし、時には遊び……と日々の活動を行うのに必要なエネルギーが不足してしまうのです。
エネルギー不足がもたらす影響
エネルギーが減ってもやせるなら多少は我慢しようと思った方は、気を付けてください。エネルギー不足になると、筋肉量が減ってしまうため、以前よりも太りやすくなってしまうといわれているからです。
というのも、炭水化物などエネルギーを供給する元になる糖質が不足すると、筋肉を削ってエネルギーを保とうとするのです。
筋肉が減るとどうなる?
筋肉が減るにつれて、体がエネルギーを消費する量がどんどん減っていきます。サラダだけを食べ続けると、カロリー過多にはならないものの、食事量を元に戻したときにリバウンドするリスクが高まります。
つまり、ダイエットをする前よりも代謝が落ちているため、カロリーの方が上回ってしまうのです。よって、ダイエット前より太りやすい体になるのです。
これを回避するには、サラダだけ、野菜だけの食事に工夫を加えること。野菜の中でも、炭水化物やたんぱく質が多いものを選びます。
例えば、大豆や豆腐、納豆などでたんぱく質を、イモ類や、かぼちゃ、とうもろこしなどで炭水化物を、アーモンドなどのナッツで脂質を補うという方法です。これによって、必要なエネルギーを得られるので、筋肉が減ってリバウンドするリスクが減ります。
参考
- ながいかよ著「仕事で圧倒的な成果を残すハイパフォーマーが実践する飲食の技術」(すばる舎)
- 石井直方著「痩筋力: 確実にやせる筋トレ術」(学研新書)
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