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コラム

意外とこれやってない? SNSの「NGマナー」7つ

今やビジネスにも当たり前のように使われているSNS。しかし、SNSにもマナーがあります。デジタルマナーに詳しいマナー講師にやってしまいがちなNGマナーを聞いてみました。

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 普段、TwitterやFacebookなどのSNSを使いながらどれくらいマナーを意識しているでしょうか。メールよりも気軽に話し言葉でのやりとりができるため、ついついマナーを忘れてしまうことも。そこで、SNSなどのITマナーのうち、「これはNG!」というものをIT・SNSマナーコンサルタントの石川礼子さんに伺ってきました。

監修・取材協力:IT・SNSマナーコンサルタント 石川 礼子(いしかわ れいこ)

ITインストラクターとして20年以上の指導キャリアを持つ。IT活用・SNS活用のなかに、人と人とのつながりを意識した真心マナーの必要性を感じ、マナーコンサルタント 西出ひろ子に師事。真心マナーのあるIT・SNS活用研修を企業や官公庁などで行う。また、キャリアコンサルタントとして就職支援指導や在職者の相談業務などでも活躍中。


SNSにもマナーがある


IT・SNSマナーコンサルタントの石川礼子さん

 石川さんによれば、SNSにも、対面でのコミュニケーションと同じようにマナーが必要だといいます。

 「SNSには、さまざまな種類があります。手軽にコミュニケーションが図れるため、つい何も考えずに投稿できますが、あとからやり直したいと思っても、完全に全てをやり直すことは不可能です。いずれも画面の向こうのお相手は“人”であることを意識し、基本はリアルな人間関係でのマナーと同じと考えるとよいでしょう。個人情報やプライバシーの取り扱い、一緒に写っている写真などの投稿、友達申請やタグ付け、コメントや返事を返すなど、これを見た人がどう思うかというのを常に意識することが大切です」

SNSでやってはいけないNGマナー7つ

 石川さんに、SNSマナーのうち具体的にやってはいけないことを7つ教えてもらいました。

1. 個人情報やプライバシー情報の投稿は絶対にNG

 「相手の許可なく個人情報やプライバシー情報の投稿は言語道断ですが、コメントやハッシュタグをつけたりする際に、会社の話や子供の話題などをすると、そこから推測される可能性もあります。誰が見ているか分からないので、よりプライバシーに注意しなければならない内容は、公開範囲にはよく注意しましょう。匿名性の高いSNS上で、リアルな名前で呼びかけるのもNGです」

2. 投稿する写真は人や物、場所を公開していいか確認する

 「写真に写り込んでいるものから、さまざまな情報を読み取られてしまうことがあります。一緒に楽しんだ友達は、もしかすると別の約束をキャンセルしての参加だったり、仕事の合間の参加だったりしたのかもしれません。写真に誰かが写っている場合には必ずその方に一言断っておきましょう。

 特に友達のお子さんなどは身の安全やプライバシーなどの問題もあり、特に注意が必要です。また、机の上の書類や背景に映り込んでいるものから、会社の情報が洩れる可能性も考えられます。投稿する前に必ずチェックし、もし不都合がある場合は、それらをトリミングする、モザイクやスタンプなどをつけるなどして見えなくしてから投稿しましょう」

3. 友達申請やID交換は相手の意思を尊重する

 「気軽につながることができるのが、SNSの最大の魅力。でも、そのつながりを限定する、使い方にルールを持つなどして使っている方も大勢います。会ったことのない人はもちろんあまり面識がない人からいきなり友達申請が届いたら戸惑ってしまいます。メッセージでその人と友達になりたいというあいさつなどをしてからリクエストを送る、LINEなども人によって使い方はさまざまですので、相手の意思を確認して友達に追加するほうがいいでしょう」

4. メッセージを送る際には、頻度や時間を考えて

 「LINEやFacebookなどのメッセージは24時間送ることができて便利ですが、自分にとって都合のいい時間が相手にとってもいいとは限りません。深夜や早朝などはさすがに迷惑です。LINEでは、スタンプの連打やLINEゲームのたびたびのお誘いなどもマナー違反。

 また、既読マークがついたからといって、すぐに返事が来るとは思わないようにするのもマナー。相手にも都合があります。むしろ既読は、読んでくれたんだなと思うくらいでちょうどいいと考えられます」

5. タグ付けやハッシュタグはその後の影響を想像する

 「Facebookでのタグ付けは、相手のタイムラインにも表示されますので、その相手にとって見られたくない人にも見られることが予想されます。自分のタイムラインに載せるかどうかの設定もできますが、やはりタグ付けをする際には、相手に確認しましょう。

 また、Instagramのハッシュタグは、写真をたくさんの人に見てもらうために、また共通のハッシュタグを通して、つながりを作ることができますが、写真とまったく関係のないようなものを付けるのもマナー違反です」

6. グループトークやメッセージのやりとりもリアルに勝るものはなし

 「Facebookのコメントのやりとりは、返信欄などを使って誰に返信しているのかなどを表したほうがいいと思います。時々、その投稿と全く関係のない人たちだけで別の話題をしているケースを見かけることもありますが、まずはその投稿者自身を中心としてやりとりしましょう。LINEなどのグループトークでも1対1などになった場合は、トークルームを移って話をするほうがいいでしょう。

 また、ややこしくなるような話はやはりリアルに会う、電話をするほうが行き違いがなくて、確実です。さまざまな事情はあるとは思いますが、やはりリアルに勝るものはないと思います」

7. ネット上の情報は、必ずしも正しいものばかりとは限らない

 「ネット上にはさまざまな情報があふれています。特に匿名性の高いTwitterなどでは、デマやうわさのようなものも多いものです。自分自身で情報の信ぴょう性を判断し、むやみにリツイートなどしないようにしましょう。Facebookなどのシェアも同様です」

 また、石川さんが講師を務めるマナースクールの代表で、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに、次のようなアドバイスもいただきました。

 「インターネットは、世界中のひと達と瞬時にコミュニケーションがとれる大変素晴らしいものです。この素晴らしいインターネットからトラブルが発生しないように、一人一人が相手を思いやるマナーの心で利用し、互いがプラスになるネットワークを築いて欲しいと思います」


 SNSを利用するに当たって、これほど多くのマナーがあったとは驚きます。これまで何げなく投稿していたメッセージや写真も、その後起こるリスクを考えて慎重に行動したいですね。

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