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コミュ障と同じく「人見知り」は克服すべきマイナス要素なのか?人見知りの達人(1/3 ページ)

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 「4人以上の飲み会が苦手」

 「立食パーティーで不特定多数と談笑するのが苦痛」

 「駅のプラットホームで知り合いに出くわすと焦る」

 「カフェで知人を見つけたら、全力で気付いてないフリをする」

 「セミナーなどのワークショップで“二人一組を作って”と指示されると冷や汗」

 人見知りは、恥ずかしがり屋、シャイ、コミュ障と同列に並べられるネガティブな響きのある言葉です。そのせいか、「人見知り=矯正すべき性格上の問題」って風潮がありますよね。

 人見知りは克服すべきマイナス要素じゃないんです。むしろ、偉大な才能です。人見知りだからこそできることがある。だから胸を張ってほしいのです。

 この連載を、迷える全ての人見知りにささげます。

人見知りの達人

カフェで知人を見つけたら、全力で気付いてないフリ

 あらためて自己紹介しますと、私はIT業界で働く45歳のオッサンです。幼い頃から人見知り気質でして、小中高と友人はほぼいませんでした。「成人すれば、友達100人できるかな」と淡い期待を持ったこともありますが、はかない夢でした。

 一人で過ごすことがまったく苦にならない性分でして、週末は一人でサイクリングばかりしています。誰にも気を遣わず、ヒトコトも言葉を発さず、自分のペースで行きたい場所をフラフラできる……至福です。

 人と打ち解けるのに時間がかかりますし、複数人(4人以上)の飲み会は苦手。仕事関係の人が集まる立食パーティでは、カジュアルに冗談を言ったり、気軽に近況報告しあえる関係性を誰とも築いていないので、会場の隅っこでボッチで「知り合いに出くわしませんように……」と祈りながら無言で食べます。

 セミナーなどのワークショップで、講師に「座学だけでは何ですし、隣と二人一組を作って〜」っていわれると身体が硬直します。知人程度の人とエレベーターで二人きりになると、「何か話しかけなければ……しかし、何を……考えろ……考えるんだ……」と冷や汗を流します。カフェなどで知人を見つけたら、当前ながら全力で気付いていないフリをします。

 ただし、相手からこちらに気付いて、「あ、中山さん! どーもどーも」と声をかけてくれると、私も持てる演技力の全てを発揮し、「おや! こんなところで出会うとは奇遇ですね。気付きませんで失敬失敬、はっはっは」といった体(てい)で振る舞いますよ。大人ですからね。

45年の人生で、同窓会の案内状を受け取ったことがない

 そんな人間ですので、私には今現在も友人と呼べる人がほぼいません。気軽に食事に誘える友人も、飲み仲間もおりません。出勤→仕事→帰宅を月〜金で繰り返し、土日はボッチで走る or 執筆する生活がここ10年以上続いています。自ら友人を作る努力をしてこなかったのだから、当然ではあります。

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