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【図解】飲み会で会話の輪には加わらないが、かといって場の空気を壊さない程度に関わっている雰囲気の出し方人見知りの達人(1/2 ページ)

「最適な座るポジション」はここだ!

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 人見知りにとって、飲み会はビッグイベント。

 知人以上&友人未満の人たちと、愉快で楽しい(と信じて)数時間を過ごす大人の社交場だ。外交的な人にとっては造作もないことかもしれないが、人見知りにはカンタンなことではない。

 輪の中心になる度胸はないし、話のネタも持ち合わせないが、輪の外でボッチになると自己嫌悪に陥る。会話の輪にはなるべく加わらず、笑顔と相づちは絶やさずに、その場にはなじみつつも、発言回数は最低限に留める……そのさじ加減が難しい。

 人見知り歴45年の達人である私が、「飲み会の空気と一体化し、水のように存在を消す技」を伝授しよう。

人見知りの達人

人見知りだって、飲み会の雰囲気は嫌いじゃない

 まず断っておくと、人見知りは飲み会が嫌いなのではない。人見知り=人嫌いではないのだ。人との接し方がヘタなだけである。どうか誤解しないでほしい。

 私はまったくアルコールを受け付けない完全な下戸だが、大勢と食卓を囲み、わいわいするのは好きだ。なんなら、Facebook上に知人らがアップした飲み会の写真を眺めるのだって好きである。「楽しそうだな〜、けっこうけっこう」と祝福したい気分になる。人が楽しそうにしているのを見ると、自分も心地よい。

 それどころか、赤の他人が飲み食いしている風景を眺めるのすら好きである。私は五反田と川口市の間を自転車通勤しているのだが、途中で赤羽を通過する。赤羽駅の北側は飲み屋街になっていて、人混みがすごいので、自転車でわざわざ通る場所ではない。迂回路があるのは知っているが、自分はあえて飲み屋街をゆっくり走り、談笑する人々を眺めてしまう。

 「あっちは学生時代からの友人同士かな〜、こっちは同窓会かな〜、皆さん楽しそうだな〜どんな会話が弾んでいるのかな〜」

 そんなことを想像しながら、ほんわかするのが好きなのだ。

 以上のことから、私が飲み会が嫌いではないことが分かってもらえると思う。ただ、人と関わるスキルが致命的なまでに下手くそなのだ。

スポーツの試合に挑む感覚で1週間前から過ごす

 さて、飲み会嫌いではない but 人見知りの私がどのように飲み会を迎えるかだが、日程が決まるやいなや、Googleカレンダーに登録する。前日の晩に「明日は飲み会!\(^o^)/」、当日の朝に「今夜は飲み会!(`・ω・´)ゞ」というリマインダーをダブルでセットする念の入れようだ。

 楽しみだからこうしているのではなく、緊張感がそうさせる。1週間前からカウントダウンしていき、試合を控えたボクサーのごとくテンションを高める。

 飲み会当日は帰宅時間が遅くなるので、体調コンディションも万全に整えなければならない。夜のメニューが中華なら、昼食はそばで軽めに済ます。会場までのアクセスも頭にたたき込み、保険としてGoogleカレンダーに店の所在地と電話番号を保管しておく。

 移動中は、座席のポジショニング(後述する)、参加メンバー、TPOに適した話題を脳内シミュレーションしながらウオーミングアップ。

 ここまで入念な準備で飲み会に臨む人間も珍しいのではないだろうか。にもかかわらず、その場ではほとんど発言せず愛想笑いに徹し、手持ち無沙汰になったらグラスに付いた水滴をオシボリで拭く作業に没頭する。

 人生45年間、この繰り返しである。

ポジション取りで命運が分かれる

 前置きが長くなってしまった。申し訳ない。「空気と一体化し、水のように存在を消す」ためのテクニカルな要素をそろそろ話そう。

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