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【図解】飲み会で会話の輪には加わらないが、かといって場の空気を壊さない程度に関わっている雰囲気の出し方人見知りの達人(2/2 ページ)

「最適な座るポジション」はここだ!

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 空気になるにはポジションが命。ここで間違えると引き返せない。定石は「角を取る」こと。センターにわざわざ座る人見知りはいないはずなので、イメージはしやすいだろう。

 ただし、遅めに会場に着くと「角は角でも、上座しか余ってない!」という悲劇が起きる。かといって幹事の次に到着してしまうと、「やる気満々」と思われる恐れがある。

 大集団の流れとともに移動しつつ、エレベーターをおりた瞬間に一歩先んじるべし。目当ての位置にさり気なくカバンかスマホを置いてマーキングしよう。

 当然ながら、角は角でも上座はNGだ。下座か準下座が望ましい。迷ったら、出口に近い隅っこを取ればOK。もしくは、トイレに無言でスッと抜けられそうなポジションを選ぶこと。


この定石ポジションを目指そう

下座を巡っての若手との争いに負けるな

 自分が年齢的に上だと強制的に上座に座らされそうになり、下座を巡って若手と「イヤイヤイヤイヤ!」とおかしな争いをすることも。そんなときは、「っていうか、タバコ吸えないからさ」と意味がありそうで意味のない言葉でごまかすと、「そうですか、じゃあ……」と引き下がってくれる。

 「若手こそ、上座で諸先輩方にお酌してきなさい!」も効果的なフレーズである。なんでもいいから、それっぽい言い訳をでっち上げ、若手に負けずに下座を死守しよう。

 しかし、下座&角ポジションでまったく会話に参加しないと、浮いて逆に目立ってしまうトラップがある。「なんだ、全然飲んでないじゃーん!」と誰かが私に向かって言い、全員の視線がこっちに向くのはなんとしても阻止せねばならない。そこで面白い返しができないと座が一気に白けてしまう。

 なお、穴場はテーブルとテーブルの継ぎ目スペース。角ではありつつ、隅っこではない。ほどよい吹きだまりである。

 「水のように存在を消す=貝のように口を閉ざし、ボッチになる」ではない。浮いた存在になってはダメ。そこはかとなく“場を共有してはいますよ”感はまとわねばならない。

誰と対峙するか、誰の隣に座るか問題

 隅っこの席を確保できたからといって、安心してはいけない。周囲に誰が座るかも意識せねばならない。隅は隅でも、そこが会話の中心になる可能性がある。会話の中心になるようなリーダー的存在からはなるべく離れよう。隣に座ってしまうと、「それって、中山さんはどう思ってんの?」と、流れ弾が飛んでくるからだ。

 飲み会のトークはサッカーのパス回しのようなもので、ダイレクト&ツータッチくらいの小気味よいパス交換でオチ(笑い)というゴールにシュートする一連の作業の繰り返しだ。

 全員でパスを回し、おぜん立てして、「さあ、シュートしてね」とアシストパスが自分に回ってきたときは心臓が縮む。シュートはあさっての方向に飛んでいき、一瞬座が落ち込む。「すまぬ……」という罪悪感にさいなまれる。

 被弾しないためには、会話リーダーの死角に入るのがコツ。「視界にいない=話しかけられる可能性が低い」からである。位置取りは、対角線上よりも同列線上が好ましい。

 図解しよう。

話かけられないようにするための、2つの技

 ちょっとしたハックだが、自分の周りを聞き役で固めるのがオススメ。虫が葉っぱの色に似せて擬態化する要領でカムフラージュできる。周囲が笑っているときは自分も笑い、神妙にうなずいているときはそれに倣う。

 相づちも、ただ打てば良いのではない。うなずいてはいても、話し手とはアイコンタクトしてはダメ。話し終わりに目が合うと、パスが回ってきてしまう。話が終わりそうだなと察したら、さりげなく目線は外し、「自分以外の誰かにパスが渡る」のを待とう。

 さらにもう1つハックを紹介しよう。あまりにも言葉数が少なすぎると、どうしても浮いてしまうことがある。愛想笑いと相づちだけで2時間凌ぐのは、実際には不可能だ。ではどうするか。会話とは無関係の発言をちょいちょい織り交ぜるのだ。

 具体的には、「ポテトですよ〜、そちらもどうぞ〜」とあえて料理名を言いつつ、隣にパスする。店員さんに、「このお皿、下げてもらえますか〜」とわざと声掛けをするのもGOOD。たまに音声を発することで、「私は完全なる沈黙を守っているわけではないですよ」感を醸すわけである。

人見知りの理想の飲み会とは

 ズバリ、「聞き役に徹して言葉は発さず、おいしく飲み食いして、一次会のみでスッと去る」である。世間並みに対人スキルがある人にとっては物足りないだろうが、人見知りはこれでお腹いっぱい。ちなみに、飲み会に参加すると、緊張と気疲れで体重が2キロは落ちる(ような気がする)。

 飲み会後に店の前でうだうだしたり、二次会行くの? 解散なの? って全体が意思決定しかねている状況から、気付かれないようにいつの間にかオサラバする方法は、別の機会に取り上げたいと思います。

 次回は、「電車で知人以上友人未満の人にでくわしてしまい、その場しのぎの毒にも薬にもならない会話をするハメになる危険の回避法」をお届けします。

中山順司(なかやま・じゅんじ)

ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。


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