カップヌードルやチキンラーメンも作れる カップヌードルミュージアムに行ってきた:見てよし食べてよし! とことんリポート(2/4 ページ)
自分だけのカップヌードル作りにチキンラーメン手作り体験、インスタントラーメンの歴史が分かる展示、チキンラーメンが生まれた研究小屋の再現――見どころ満載の体験型施設「カップヌードルミュージアム」を堪能してきた。
百福シアターを出ると、再現された安藤氏の研究小屋を見学することができる。当時、同氏の自宅の裏庭に建てられていたこの研究小屋で、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が誕生した。かなり細かいところまで再現されており、その精緻さに思わず見入ってしまった。鍋の中にはディスプレイが設置され、チキンラーメンを油で揚げている様子が映し出されている。ちなみに、小屋の外にある鶏小屋も再現されている。えさなどもしっかり作られているので、ぜひ見てみてほしい。
この展示には「特別な設備がなくてもアイデアがあれば、ありふれた道具だけで世界的な発明を生み出すことができる」というメッセージが込められているそうだ。世界的な商品のスタートラインをここで実際に感じ取ってほしい。
同じフロアにはまだまだ見どころが満載だ。まずは「安藤百福ヒストリー」。およそ58メートルにわたって、同氏の生涯が壁面に描かれている。小さい子どもでも分かるように、低いところにイラストが描かれているのはすばらしい。同氏の人生バイオリズムの上がり下がりを視覚的に表したラインも描かれ、デザイン性が非常に高い。この工夫には本当に感動した。
「クリエイティブシンキングボックス」も実におもしろい。安藤氏が生涯持ち続けたクリエイティブシンキング(創造的思考)の原点である「まだ無いものを見つける」「なんでもヒントにする」「アイデアを育てる」「タテ・ヨコ・ナナメから見る」「常識にとらわれない」「あきらめない」という6つのキーワードに即したボックスが用意されており、各ボックスで自分の感覚を駆使しながら発明・発見のヒントを見つけ出していく。目の錯覚を利用した展示や、別角度から見ると意外な発見がある作品など、年齢問わず楽しめるものばかり。まさに体験型ミュージアムである。
3階はラーメン作りができる体験コーナーだが、予約の時間がまだなので、先に4階へ。このフロアには、3歳以上小学生以下(身長90センチ以上)の子どもが遊べる「カップヌードルパーク」がある。カップヌードルの製造工程に沿って作られた遊具となっていて、自分が麺になり、製麺から出荷までを遊びながら体験できるアスレチックだ。
味覚を思い切り楽しみたいという人は、同じく4階にある「NOODLES BAZAARワールド麺ロード」に立ち寄ってほしい。生前、安藤氏は麺の源流を探るべく、世界を旅したそうだ。そこで出会った麺料理8種類(イタリア、カザフスタン、中国、韓国、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシアの料理)を味わえる。アジアの雰囲気漂うにぎやかな場所だ。メニューはすべてハーフサイズとなっているため、複数の麺料理を食べ比べることも可能だ。麺だけでなく、各国ならではの飲料も注文できる。
このフロアには海に面したテラスがある。暖かく晴れた日には、行き交う船を眺めるのも乙な過ごし方だろう。
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