辞典アプリ「大辞泉」が“ソシャゲ風”に その理由は
使うほど利用可能な回数が減っていき、時間がたつと回数が回復する――「大辞泉」がソーシャルゲームのスタミナシステムのような方式を取り入れた。
デジタル国語辞典「大辞泉」の新しいiPhoneアプリがこのほどリリースされた。無料アプリで、ソーシャルゲームのような要素を取り入れている点が独特だ。
同アプリでは利用回数に上限があり、検索すると1減り、画像を表示すると3減る、というように使うごとに減っていく。回数が足りなくなると機能が使えなくなり、減った回数は時間がたつと回復するという、ソーシャルゲームで見られるスタミナシステムのようになっている。有料のアドオンを購入すれば、利用回数を回復(85円)したり、利用回数の制限を外したり(2000円)できる。
開発を担当したHMDTはブログで、ソーシャルゲーム風にした理由について、App Storeで有料アプリが売れないことが背景にあると説明している。従来の「デジタル大辞泉」アプリは2000円とApp Storeでは高額な部類。ユーザーに触ってもらえれば気に入ってもらう自信はあるが、2000円のアプリではそのハードルが高いため、「無料にするしかなかった」と述べている。
有料アドオンの販売方法は、はじめは機能ごとの販売という案もあったが、最終的に利用回数の制限に決まった。この方式であれば最初から無料ですべての機能が利用できる。「もちろん、ソーシャルゲームを参考にした。パズドラ好きだし」(HMDT)。この方式にするには「HMDT内部だけでなく、コンテンツ提供元である小学館さんも巻き込んで大論争」があったという。
今後のポイントはアドオン課金率がどの程度になるかだ。同社は「ここは、アプリの出来と、コンテンツの中身の勝負だと思っている。このアプリのコンセプトとユーザインタフェースには自信があるし、バックグラウンドの技術もかなり先を見越して設計している」と自信を見せ、「とにかく、がんばりますよ」と結んでいる。
関連記事
新作「ぷよぷよ」はソシャゲ風? セガ、アーケードで基本プレイ無料モデルを実験
「ぷよぷよ!! クエスト アーケード」はスタミナ式やほかのユーザーとの協力などソーシャルゲームのような要素を取り入れている。日々是遊戯:アイテム課金はゲームバランスを著しく崩す? 「脱・アイテム課金」に向け動き出した、あるオンラインゲームの取り組み
ソーシャルゲームやオンラインゲームで現在主流の「アイテム課金制」。これに真っ向から異を唱えたMMORPGがありました。お父さんのためのプリキュア検定! アプリ「プリキュア大辞典」リリース
知識欲を満たす。Baidu IMEは何処へ向かうのか 「2012年秋アニメ辞書」提供開始
またまたやってくれました。「Baidu IME」に進化する「アスキーアート辞書」 500個以上のAAを瞬時に入力!
Twitter用のAAもある……。せかにゅ:セクシー水着「マンキニ」や「リツイート」がオックスフォード英語大辞典に
「放課後電磁波クラブ」のアレが最新版のオックスフォード英語大辞典に入ったそうですよ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.