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艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「ガ島艦砲射撃」編このときは“ターン”しなかった!

秋のイベントにちなんだ「史実の鉄底海峡」3回目は金剛と榛名が一番輝いていた「艦砲射撃」作戦。あら、あなたとあなたがコンビだったの? へー!

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突入したのは金剛榛名だけじゃなかった

 「そもそも“ガダルカナル”ってなに?」という日本人は少なくない。ガダルカナル島は、“最寄”のラバウル基地から南東に1100キロ……というより「零戦二一型が往復に8時間かかって“15分間しか”戦えない」距離にあった。先にいたのは日本軍だが、もう少しで“整地”完了の飛行場を後からやってきた米軍が奪ってしまう。この飛行場は「ヘンダーソン基地」と名を変えて、日本軍をじわじわと苦しめることになる。

 攻めてきた米軍を追い出すには陸軍や重火器、食糧を輸送しなければならない。しかし、のったりとやってきて時間をかけて荷物を揚げる輸送船を、目の前のヘンダーソン基地から出撃した航空機が次々と沈めてしまう。日本軍としては、輸送船がいる間だけでもヘンダーソン基地を使えないようにしたいが、“15分しか戦えない”ラバウル航空隊では不可能だし、空母航空隊は敵空母との戦闘にとっておきたい(空母が一度戦ったら、整備や補給でしばらく戦えないのは艦これ提督ならいやというほど分かっているはず)。

ボードウォーゲーム「ガダルカナルの戦い」(国際通信社)で、10月初旬におけるガダルカナル島戦線を再現した。10月の総攻撃を前にヘンダーソン基地を砲撃できるマタニカウ河東地域を第4連隊3個大隊で占領しようとしたら(写真=左)、逆に第7海兵連隊と第1海兵連隊の合計5個大隊に追い返されて砲撃による制圧が不可能になってしまった(写真=中央)。そのため、日本海軍には、重火器や食糧の輸送だけでなく、艦砲射撃にも期待がかかっていた(写真=右)

 そこで考えたのが「艦砲射撃で飛行場を破壊する」作戦だ。反対する現場の第3戦隊や第6戦隊を説き伏せて、陸軍の「10月総攻撃」に使う重火器や砲弾の輸送作戦に合わせて実行することになった。10月11日に出撃した第6戦隊は、敵の待ち伏せ攻撃を受けて基地砲撃に失敗する。これが“ワレアオバ”の「サボ島沖海戦」だ。一方、第3戦隊基幹の「ガ島挺身攻撃隊」は、10月13日にヘンダーソン基地の艦砲射撃に成功する。

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 このときの参加兵力は、第3戦隊の戦艦「金剛」「榛名」に第2水雷戦隊の軽巡「五十鈴」と第15駆逐隊「黒潮」「親潮」「早潮」、第24駆逐隊「涼風」「海風」「江風」、第31駆逐隊「長波」「高波」「巻波」。“なんと”、第3戦隊司令官の栗田健男少将と金剛艦長の小柳富次大佐は、後に第2艦隊司令長官とその参謀長としてレイテ沖海戦を戦い、あの“栗田ターン”を決断する。

 翌日の14日には、重巡「鳥海」「衣笠」が駆逐艦「天霧」「望月」を率いて砲撃に成功。続く15日には、第5戦隊の重巡「妙高」「摩耶」が直衛の第31駆逐隊「長波」「高波」「巻波」と前路警戒の軽巡「五十鈴」、第24駆逐隊「涼風」「海風」「江風」ともに突入し、第5戦隊と第31駆逐隊がヘンダーソン基地南東に発見した“新しい飛行場”を砲撃する。17日にも「村雨」「時雨」と「天霧」「望月」がそれぞれ別個に砲撃している。なお、この一連の作戦では、第2航空戦隊の「隼鷹」「飛鷹」が砲撃部隊と輸送船団の上空直衛を行った。

ガダルカナル艦砲射撃作戦に参加した艦娘メンバー。金剛榛名だけかと思ったら意外や意外、たくさんのメンバーが参加していた大規模な作戦だったりする

 こうして、金剛榛名だけが目立つヘンダーソン基地艦砲射撃作戦は、意外にも11日から18日にわたる大規模な作戦だったりする。だが、肝心の輸送船団は、艦砲射撃で“壊滅したはず”のヘンダーソン基地から波状的航空攻撃を受けて、輸送船3隻が沈没。わずかに揚陸できた物資も17日朝に米駆逐艦2隻の砲撃で焼失。この影響で陸軍の総攻撃も失敗してしまった。

 その一方で、戦艦による艦砲射撃の効果は陸海軍から高く評価されるところとなり、11月の輸送作戦で第11戦隊の「比叡」「霧島」がガダルカナル島沖に突入することになる……。

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