艦これ艦娘“作戦的”プロフィール「第三次ソロモン海戦第2次戦闘」編:そして11月15日は彼女にとって特別な日
アイアンボトムサウンドもいよいよクライマックス(えっ、え、えん、延長……)! 「これに負けたら撤退かも」と大統領も覚悟したという戦艦同士の戦いだ!
どちらも、よせあつめで、たたかいました
11月12日深夜から13日未明にかけて起きた第三次ソロモン海戦第1次戦闘で、日本軍は米艦隊を撃滅したものの、戦艦「比叡」を失い、ヘンダーソン基地の攻撃は失敗。だが、輸送船団はガダルカナル島に接近しつつあった。
輸送船団をヘンダーソン基地の航空攻撃から守るため、13日夜に、重巡「鈴谷」「摩耶」が軽巡「天龍」と駆逐艦「夕雲」「巻雲」「風雲」「朝雲」を率いてヘンダーソン基地の砲撃に成功する。しかし、その効果はわずかで、翌朝には、引き上げる砲撃隊を迎えに来た支援部隊、そして、ガダルカナル島に接近してきた輸送船団がそれぞれ航空攻撃を受けて重巡「衣笠」沈没、軽巡「五十鈴」大破。輸送船も11隻中6隻が沈没する。
ヘンダーソン基地を無力化するには、やはり、戦艦による艦砲射撃が必要と判断した日本海軍は、14日の夜、霧島を再度ガダルカナル島北岸に向かわせた。参加兵力は霧島のほかに、第4戦隊の「愛宕」と「高雄」、第10戦隊軽巡「長良」に駆逐艦「雷」「五月雨」「朝雲」「白雪」「初雪」「照月」、第4水雷戦隊の軽巡「川内」に第19駆逐隊「敷波」「綾波」「浦風」だ。第1次戦闘で巡洋艦部隊のほとんどが傷ついた米軍も、空母の護衛部隊から戦艦「サウスダコタ」「ワシントン」と駆逐艦6隻を引き抜いて日本艦隊を待ち伏せしていた。
米軍はレーダーで、日本軍は前路警戒の第4水雷戦隊でほぼ同時にお互いを発見する。第4水雷戦隊はサウスダコタの砲撃で後退するが、その隙に単独行動の綾波が突撃して距離5000メートルで2隻の駆逐艦を砲雷撃して撃沈する。が、突撃しすぎて綾波も集中砲火を浴びて沈んでしまう。続いてやってきた第10戦隊は敵駆逐艦1隻を撃沈、1隻を撃破。米艦隊は護衛の駆逐艦をすべて失いサウスダコタとワシントンの戦艦2隻を残すのみ。
この状態で日米の戦艦が2205に距離6000の反航戦で初めて砲撃を交わすことになる。「丸スペシャル No.100」(1985年6月号)で紹介している霧島とサウスダコタの被害状況によると、砲撃戦が始まってわずか10分間で、霧島は大口径砲弾6発の被弾で後部砲塔全滅、右舷副砲高角砲壊滅、艦橋をはじめ上部構造物ほぼ全損して火災発生し沈没寸前の状態。
米軍はサウスダコタが被弾26発を受けたものの、その多くが重巡主砲と戦艦副砲の中口径砲弾で主要部に損害はなかった……が、レーダーが“故障”してワシントンを見失ったのをきっかけに戦意を喪失して退却してしまう。そのワシントンは傷ついたサウスダコタの退却を支援するため単独で戦闘を継続する。
霧島亡き後の日本軍は、重巡の愛宕と高雄が新型戦艦を相手に戦うことになる。必殺の九三式61センチ酸素魚雷を距離13000で射出するが鋭敏な信管が災いして目標を前にしてすべて自爆してしまう。しかし、この2隻の奮戦と、ちょうどこの戦闘中にガダルカナル島沖に到達した輸送船団の護衛部隊から分離した第15駆逐隊「陽炎」「親潮」がワシントンに雷撃するにいたって(この魚雷も自爆する)、ワシントンも戦場から退却した。
こうして、輸送船団はなんとかガダルカナル島にたどり着いたものの、破壊するはずだったヘンダーソン基地の攻撃には失敗し、到着した4隻の輸送船は翌朝からの航空攻撃で全滅。輸送作戦に失敗した日本軍は陸軍の総攻撃そのものが中止となり、ガダルカナル島奪回のめどが完全に絶たれてしまうのであった。
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