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創業80年あまり チョークでトップシェアを誇っていた羽衣文具が自主廃業、3月に販売終了へ

「手につかない被膜つきチョーク」のポリチョークなど、羽衣チョークを教室で触った人も多いはず。

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 チョークで知られる老舗製造業社・羽衣文具(愛知県春日井市)が、2015年3月末をもって自主廃業することを公式サイトで発表しています。少子化と教育環境の変化による需要の減少や後継者の不在などが主な理由だそうです。

公式サイトでの廃業のあいさつ

 11月19日に東京商工リサーチが伝えたところによると、羽衣文具は1932年10月に名古屋市中区で日本チョーク製造所として創業。戦災による工場全焼を乗り越えたあとは、学校向けのチョークの製造を主体に事業の規模を広げました。表面を被膜加工しているため粉が手につかない「ポリチョーク」など「羽衣チョーク」ブランドの知名度と人気は高く、一時は年間約4500万本のチョークを生産するトップメーカーとして国内シェア約30%を占めていました。

 売上高は2006年12月期まで2億円台でしたが、その後は少子化による市場の縮小や教育環境の変化、さらには競争の激化から売上高は減少する傾向へ。2013年12月期には1億7876万円まで下落し、収益も低迷していました。先行きの業況が見通し難くなるなか、後継者不在に加えて代表者・渡部隆康さんの体調不良も重なったことで、廃業を選択したといいます。

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粉が手につかないチョークなどで知られる

 今後のスケジュールとしては2015年2月20日に生産を終了し、3月20日をもって販売を終了するそうです。学び舎へチョークを80年以上提供してくれた老舗の廃業。公式サイトで代表者は「皆様方には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。皆様の長年にわたるご愛顧に心から感謝申し上げます」とつづっています。

黒木貴啓

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