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不明だった模様を元乗組員からの資料で復元「矢矧進水記念杯」ワンフェスに登場

なぜ復元したのか? 製作裏話を聞いた

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 軽巡洋艦「矢矧(やはぎ)」の進水記念杯が、艦これ好きの有志団体「佐世保鎮守府実行委員会」によって復元、7月26日に開催される「ワンダーフェスティバル2015[夏]」卓番号「7-24-03」にて展示・発売されます。価格は税込1万3000円。会場での販売のほか、資料館などへの寄贈を予定しており、300個製造したそうです。

 商品は、同団体が元矢矧乗組員から譲り受けた資料を元に、陶磁器製造工房「深川製磁」が作成した本格的な仕上がりになっています。深川製磁は、宮内庁御用達、かつては帝国海軍の指定工場でもあったという長い歴史を持っている工房です。

復元された「矢矧進水記念杯」

 本物の資料と歴史ある工房での仕上げ。なぜ、ここまで本格的に「矢矧進水記念杯」を復元に至ったのでしょうか? 佐世保鎮守府実行委員会の代表・村井さんに製作裏話を聞いてみました。

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「私たちは『艦これ』好きの集まりです。ゲームをやっているうちに地元佐世保に縁のある艦隊の事を調べ始めました。すると、メンバーの1人が矢矧の『矢と萩の花』について語り始め、そこからプロジェクトが動き始めました。『矢と萩の花』は、矢矧の進水記念杯に、機密保持のために記されなかった艦名の代わりに描かれていた模様です」(村井さん。以下同)

 矢と萩の花。この模様がどんな模様だったのか、これは長年謎とされてきたものでした。今回のプロジェクトでは、その模様に関する資料を見つけることから始まります。

「ネットで調べても地元図書館の郷土館で文献を調べても一切図案が出てきませんでした。そこで、当時矢矧の乗組員だった方を紹介していただき、資料をゆずっていただくことができました」

 資料を入手したことで、長年の謎が解けました。そして、作成にあたってはプロの職人の手を借ります。

「より復元度合いを高めるため、明治より宮内庁御用達で、大正時代から帝国海軍の指定工場でもあった深川製磁様に協力を頂きました。残念ながら盃の資料はあったのですが、箱の資料がなかったため、箱は深川製磁様と相談しながら作成しました」

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 そうして完成したのが、こちらの商品です。矢矧の元乗組員、歴史ある工房の職人、そして地元・佐世保で矢矧を愛する4人の有志たち、多くの人の愛が詰まった杯が完成しました。

「杯は各地の資料館などへ寄贈することをメインに作成しました。この記念杯を復元することで、地元の観光に少しでも役に立てればと思っています」

佐世保鎮守府実行委員会

林健太

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